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人脈を引き寄せる5つの魔法

人脈を引き寄せる5つの魔法
斉藤 恵一 セルフマネジメントプロデューサー

執筆者

セルフマネジメントプロデューサー/日本心理学協会 認定心理士

斉藤恵一

大学時代に歌舞伎町のホストの世界に飛び込むも半年間売り上げゼロ。そこから心理学を学びセルフブランディングに取り組み、約6年間売上げNO.1となる。現在は企業向けのコンサルティングやメンタリング、人材育成に取り組む一方、「ナカイの窓」や「ダウンタウンDX」等テレビ出演及び書籍やコラムの執筆等で活動中。

仕事でもプライベートでも、人とのつながりはとても重要です。人脈をつくっておくことで、自分が知らない情報を得ることができたり、意見やアドバイスを受けたりすることができ、仕事をこなすうえで重要な助けになるかもしれません。しかし、人脈を築くことは容易なことではありません。人脈を広げるために異業種交流会に出席したり名刺交換をしたりと、熱心に人脈づくりに励んでいる方も多いでしょう。しかし、人脈は増えればいいというものではなく、キャリア形成に生かせる人脈をつくることで、そのためにも、一流の方が行っている人脈のつくり方をマネしてみるのはいかがでしょうか。今回はそんな一流の方が行っている人脈を引き寄せるための魔法をご紹介したいと思います。

数より質が大事だと知る

数より質が大事だと知る

具体的な行動を始める前に、人脈作りにおいて大事なのは「数より質」だと意識しましょう。「人脈を広げるには、とりあえず知り合いや友だちの数を増やせばいいのかな?」と考えてしまうかもしれませんが、名刺交換しただけの方や連絡先を知っているだけの友人・知人をむやみに増やすだけでは人脈を広げることにはならないので、注意が必要です。

人脈と知り合いは全く別物です。人脈はビジネスや社会生活において非常に重要な役割を果たす存在です。単に知人・友人の数が多いというだけでは無意味であるうえに、関わってはいけない方の数が増えてしまうと、かえって逆効果になります。人脈を広げるためには、互いに成長し信頼関係を築ける「良質な関係」にこだわることが大切なのです。

自分自身の過去、現在、未来を知る

人脈を築くためには、まず自分自身を知ることが大切です。自分が何を得意とするのか、何に興味を持っているのか、どのような価値を持っているのかを把握することで、自分自身を適切に表現し、人脈を引き寄せることができます。

また、何のためにどんな方とつながりたいのかを明確にしておく必要もあります。何を達成したいのかを明確にすることで、同じ目的を持つ人々と出会い、つながることができます。引き寄せれば誰でも良いわけではなく、自分にとって必要な人脈とはどのようなものであるか理解しておくことです。

自分の職種とはあまり関係がない方とつながるのも面白いですが、ビジネスにおいて業績を上げるためには自分の職種に関係する方とつながるのがおすすめです。まずはどんな人脈が必要になるのか、その理由を紙に書き起こしましょう。人脈はお互いに得をするからこそ意味があります。できるだけ、お互いにメリットを見いだせる関係性に絞って人脈づくりをしていきましょう。

興味を持つ

興味を持つ

人との出会いの際には、相手が何に興味を持っているのか、何に熱心なのかを知ることが大切です。

そのためにはしっかり相手の話を聞き、興味を持つことで、自然な形でつながりを作ることができます。人が話していることを理解し、共感することができるようになるためには、良い聞き手になることが重要です。

相手の話に集中し、質問を投げかけることで相手とのコミュニケーションを深めることができます。人は自分自身に興味を持ってくれる方に好意を持ちます。自分が興味を持っていることや、趣味、関心事を共有することで、相手との共通点を見つけ、会話を盛り上げることができます。

また、相手に対して興味を持っていることをアピールすることも大切です。相手に興味を持つ姿勢を示すことで、相手も自分に興味を持ってくれるようになる可能性が高くなります。

そして、相手の話を尊重することです。人は誰もが自分の意見や話を尊重されたいという欲求を持っていますので相手の話を聞き、受け止め、尊重することで、相手との関係を深めることができます。

人を紹介する

人を紹介する

人脈を築くために自分が持つ人脈を活用することも大切です。やってもらいたいことは相手も望んでいることが多いからです。

あなたも人脈を求めているように、周りの方も多くの場合は良い人脈を築きたいと思っています。そのとき、「先義後利」を意識しましょう。「先義後利」とは、道徳的な価値や正義を優先し、自分自身の利益を後回しにすることを意味します。

つまり、正しいことを優先して行動し、その結果として得られる利益はその後に考えるということです。自分がして欲しいことを、まずは最初に相手してあげてください。そうすることで巡り巡って喜びが返ってきます。とにかく紹介する方がいかに素晴らしい人物なのかを良い意味で少し持ち上げて紹介することで、相手にも喜んでもらえますし、いずれ与えたものが後から返ってくるため、自分自身も新しいつながりを作ることができます。

ペンシルベニア大学ウォートン校教授であり組織心理学者のアダム・グラント氏は、人間を思考・行動に応じて「ギバー(与える人)」「テイカー(受けとる人)」「マッチャー(バランスをとる人)」の3つに分類しました。グラント氏によると、「ギバー(与える人)」こそが成功者になるのだそうです。

引用元:「GIVE & TAKE『与える人』こそ成功する時代」(アダム グラント(Adam Grant) (著), 楠木 建 (監訳) , 三笠書房, 2014年1月10日)

また、シリコンバレー再考のネットワーカーと評されるアダム・リフキン氏は、初対面の方に会うたび、困っていることや紹介してほしい人物などについて質問し「5分間の親切」を実践していたそう。

リフキン氏が実践している「5分間の親切」のポイントは、

①何か相手のためになることをするチャンスが目の前にある

②それが5分以内でできることであればすぐにやる

ちょっとした親切でも、頻繁に助けることによって相手との信頼関係が築かれ、自分が困ったときには逆に助けてもらえる人脈を築くことができます。

引用元:Panda Notes on Happiness and Meaning(アダム リフキン(Adam Rifkin)著,linkedin記事,2017年1月11日)

周囲の方との仲を深める

人脈を築くには、数より質が大事と先述しました。新しい方と出会うことより、すでに周りにいる方との関係を太くすることも、大切です。

周囲の方と「仲間」になるには、実は「自分の弱さを見せて助けを求める」ことが有効です。なぜなら、人は誰かの役に立ちたいという貢献欲求があるからです。

特に、知識も経験も豊富な力のある方は、自己顕示欲も高く、自分の力を生かしたいとどこかで思っています。ということは「甘える」ということは相手を生かすことであり、相手に喜びを与える行為になります。「弱さを見せたら、関係が壊れてしまうかも」と思うかもしれませんが、全くの逆です。

自分の長所をアピールするだけでは、助け合える仲間関係を築くのは難しいです。たしかに、「自分は何でもできる!」と自信満々に語っている方に対して、「手助けが必要かな?」「助けよう」とはなかなか思えませんよね。ちょっと勇気のいることかもしれませんが、自分の弱さをさらけ出し、欠けているものを補ってくれる相手に、助けを求めてみてはいかがでしょう?

そして、相手から弱さを見せられ助けを求められることがあれば、全力で応えてみてください。

弱さを見せられ助けを求められた相手は、「自分は頼られている」「自分が助けなければ」と思って、助けを求めてきた方を信頼し、仲間であるという自覚を深めるという心理が働きます。

また、関係性を深めるもうひとつの方法は「自分の夢や目標と目的を伝える」ということです。夢や目標があるなら、それを発信することで、同じ夢や目標を持った方を引き寄せることになりますし、目的を発信することによって「共感」を集めることになります。

夢のもと、同じ夢を共有する仲間たちが周囲に集まり、助け合い、共に困難を乗り越え前進していきます。自分の夢を周囲の方に知ってもらうことで、同じ夢を抱く友人・知人を紹介してもらえたり、思わぬ方がサポートしてくれるようになったりして、人脈が広がるのです。

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