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法人がリースバックを活用するメリットと注意点

法人がリースバックを活用するメリットと注意点
セゾンのくらし大研究 編集部

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セゾンのくらし大研究 編集部

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自宅を売却し、まとまった資金を得たあとも、賃料を払うことで売却した自宅に住み続けられるリースバック。利用できるのは個人だけではなく、法人でも利用できます。

この記事では、法人がリースバックを利用することのメリットについて紹介します。個人ではなく、法人がリースバックを利用する場合には法人利用ならではの特徴がありますので、利用する前にしっかりと把握しておきましょう。

セゾンの事業用リースバック

リースバックとは?法人が知っておくべき基本事項

リースバックとは?法人が知っておくべき基本事項

リースバックは、保有している不動産を売却したうえで、賃料を払うことで同じ不動産を利用することができる方法です。法人にとって、金融機関から融資を受けるよりも効果的な資金調達方法の1つといえます。

個人と違い、法人なら保有している不動産の数も多く、さらに機械といった不動産以外のものもリースバックの対象になります。対象となる範囲が広い点は、法人がリースバックを利用するうえでのメリットといえるでしょう。

ただし、法人がリースバックの利用を考えるに当たり、メリットだけではなく注意点もあることをしっかりと把握しておく必要があります。特に個人利用と法人利用では性質が異なる面もありますので、違いをきちんと理解することが大切です。

リースバックを法人が利用するメリット

リースバックとは?法人が知っておくべき基本事項

法人がリースバックを利用することで得られるメリットには、以下のものがあります

・資産をすぐに現金化でき、まとまった資金調達が容易になる

リースバックでは、法人が所有する不動産や機械のほか車も対象になり、まとまった資金調達が容易になる点が、法人がリースバックを利用する一番のメリットです。

資金調達手段として一般的に挙げられるのは金融機関から融資を受ける方法ですが、申し込みの際に多くの提出書類が必要になるほか、利息をつけて返済しなければなりません。また、金融機関から融資を受けるためには、資金使途が事業資金に限られます。

リースバックなら資金使途は原則として自由ですので、借金の返済などにも利用できます。

・売却後も住所を変更することなく今までと変わりなく不動産が使えるため、事業の運営を継続しやすい

通常、法人が所有している不動産を売却した場合、その不動産から立ち退く必要があります。そうなると新たな事務所を探して契約する費用や移転費用などが必要になりますし、取引先に対しても住所を変更したことを知らせなければなりません。

事務所の移転理由はさまざまですので、特段気にしない取引先もいれば、住所を変更することで不動産を売却したことを知り、信用面でのランクを下げる取引先もあります。

しかし、リースバックを利用し、賃料を払いながらそのまま不動産を利用し続けることで、移転の必要もなくなり、費用面や信用面といった不安からも解消されます。

・税金や維持費の削減、リース料を経費化することによる財政面の改善が期待できる

不動産を売却することで、所有権はリースバック企業に移ります。そうなると固定資産税や維持管理費の負担から解放されることになります。また、所有している不動産に保険をかけることが多いため、保険料の削減効果もあります。

そして、リースバック企業に支払う賃料は、リース料として経費計上できますので、最終的な財政面の改善が期待できます。家賃をリース料として経費計上できるのは、法人ならではのメリットですので、活用しない手はないでしょう。

・将来的に再購入で資産を買い戻すことも可能

いったん売却した不動産を、将来的に買い戻すこともできます。不動産売買契約を締結する際に再購入に関する項目を盛り込んでおけば、将来まとまった資金ができた場合に不動産を買い戻せるため、リースバックの利用によって経営を立て直し、再度の不動産購入も視野に入れておくことをおすすめします。

実際にリースバックを活用した事例

実際にリースバックを活用した事例

ではここで、実際にリースバックを活用した事例を紹介します。

本社を売却することで負債を完済した事例

(口コミ)

業績悪化のため、取引先への買掛金を繰り延べたり、金融機関でのリスケジュールを繰り返したりしていたものの、業績が回復せず事業の継続が困難になってしまいました。

その際にリースバックを利用し、本社を売却することで得たまとまった資金で負債を完済できただけでなく、運転資金に回す余裕もできました。業績も回復傾向にあるため、数年後には買い戻しを考えています。

資金調達方法としてリースバックを活用した事例

(口コミ)

取引先の倒産や値下げの圧力によって業績が悪化しているなか、新たな受注が発生しました。しかし、引き受けるために新たな設備資金が必要で、金融機関に融資を依頼したものの、業績悪化を理由に断られてしまいました。

そこでリースバックを利用して、自社工場を売却した資金で負債を返済、金融機関からの融資も得ることができました。結果、生産ラインの拡大や受注した新規案件によって業績が回復し、将来的には自社工場の買い戻しも検討しています。

リースバックを活用する際の注意点

法人のリースバック利用には個人が利用するよりも大きなメリットがありますが、利用する際には以下の点に注意するようにしましょう。

再購入費用が高くなりやすく、場合によっては買い戻しができないことも

再購入を考えた際、再購入費用が売却金額よりも高くなりやすく、場合によっては再購入ができない可能性があります。そのためには、不動産売買契約を結ぶ際に買い戻しの金額についても明確にしておくことをおすすめします。

売却価格が相場より割安になりやすい

売却価格が相場と比べて安くなりやすい点も、リースバックのデメリットです。通常の売却価格に比べ、2割程度低くなると考えておいた方が良いでしょう。実際に売却して得られる金額で、その後の資金繰りや経営状況が改善できるのかをきちんと把握したうえで利用するようにしましょう。

リース料として発生する家賃が相場より割高な設定になることがある

リースバックを利用し、賃料を払って不動産を利用し続けられる点はメリットですが、支払う賃料が周辺相場よりも高くなる可能性があります。いくら賃料を費用計上できるといっても、結果的に財政が悪化してしまうようでは意味がありません。

支払う賃料がいくらになるのかも事前に把握しておくことが大切です。賃料を払っても改善できる見込みがあるか判断したうえで、リースバックを利用しましょう。

賃貸であるためオフィスリフォームなど改修が自由にできない

不動産を売却したあとは、賃貸借契約を締結し、賃料を払ってこれまでの不動産を利用することになります。そのため、工場や事務所を改装もしくは改修しようと思っても、所有権者の同意がなければ行えません。

リースバックを利用することで、これまで所有していた不動産を自由に使えなくなる点も注意しておかなければなりません。

まとめ

法人がリースバックを利用する場合、個人が利用するよりも多くのメリットがあります。しかし、利用に当たっては注意点に目を向けることも大切です。

資金調達の手段はリースバックだけではありません。さまざまな資金調達手段と比較して、リースバックが一番合っていると判断できる時に利用するようにしましょう。

リースバックの利用を検討する際には、安心してご利用できるセゾンのリースバックにご相談ください。

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