冬は寒いから冷える!というのは今や昔の話です。夏でも一年中、“冷え”を体感している人も多いのではないでしょうか。
暑いからと、窓を閉め切ったまま、冷房をガンガン入れているところもあり、身体の代謝量も低下してしまいます。また、冷たいドリンクやデザート、料理を食べる機会も増えています。女性は男性に比べてお腹まわりやお尻、二の腕には脂肪が多く、この脂肪には血管がほとんど通っていないので、血液が巡らずに冷えやすいともいわれています。
身体を温めることで免疫力の活性化が望めます。さぁ、夏バテ知らずの温活の世界へ!
1.冷たい食べ物は摂らない
冷蔵庫(温度約5℃以下)に入っているものをそのまま食べるようになったのが、冷えやすくなった大きな原因だともいわれています。冷たいものを摂れば摂るほど、身体は冷えてしまいます。冷たいものを摂るのを止めるだけでも、身体の負担は減らすことができます。
ふだんは常温のものを摂るだけで充分です。ただ、身体を温めた方が良いと、温度の高過ぎる熱々の料理などを摂り過ぎると、食道を痛めることがあるので気をつけましょう。
2.冷たい飲み物は避ける
私たちの身体は60%以上が水分ですが、体内の20%の水分を失うと死んでしまうほど、水は大切なものです。1日呼吸するだけで500mlの水分を失い、睡眠中もコップ一杯の汗をかきます。
朝に飲む水は、眠っている間に失われた水分を補給し、全身活動を活性化してくれるといわれています。また、夜、就寝前に飲む水は、就寝中は水分補給ができないため、血液がドロドロにならないようにしてくれるといわれています。身体にとって重要な水です。水道水をそのまま飲むのではなく、質の良い水を飲むようにしましょう。
2-1 朝の水分補給
朝、起き掛けに一杯の水を飲むと良いといわれていますが、起きたばかりは1日の中で最も体温が低い状態なので、冷たい水を飲むと体温が下がり過ぎてしまいます。冷たい水ではなく白湯などの温かいものを飲みましょう。穏やかに身体の内から胃腸を温めてくれ、身体に染み渡ります。また、夜寝る前にも白湯を飲むことで身体が温まります。
- 白湯の作り方
- やかんに水を入れて、火にかけ、中火で沸騰させる。
- やかんのふたを取り、弱火で10分ほど沸かし続ける。
- 火を止めて、そのまま50℃くらいまで冷ます。
- コップ1杯(約200ml)の白湯を、ゆっくり飲む。
*沸かし続けることで、水道水に含まれる塩素(カルキ)が蒸発して、まろやかな白湯ができます。
*冷ますことで、胃腸への刺激が少なくなります。身体の内側からゆっくりとぽかぽか温まります。
*鉄瓶を使うと、湯に鉄分が溶け出すため貧血対策にも、味がまろやかになるともいわれています。鉄瓶を使う場合は沸騰した中の湯はなるべく早く別の容器に移し、蓋を開けて余熱で水分を飛ばしましょう。飲む白湯の分を除いて、ポットなどに入れるのもおすすめです。
*残った湯(白湯)は、お茶やコーヒー、しょうがやレモン、梅干し、はちみつ、七味唐辛子、シナモン、クコの実などをプラスして飲むのも良いです。甘みや塩気、香りを足すと温め効果が増します。
2-2 おすすめの飲み物
色の濃い飲み物は身体を温めてくれるといわれていますが、冷やし過ぎたものは体温を奪うので、常温か温めて飲むようにしましょう。
・紅茶、黒豆茶、ほうじ茶、ウーロン茶、紅茶、しょうが湯など。
・赤ワイン、梅酒、日本酒など。
また、良質な水分を含む旬のフルーツや野菜などを食べましょう。みずみずしい野菜や果汁たっぷりのフルーツは水分補給におすすめです。
3.温かい食事「辛味」
食事は鍋がおすすめです。鍋は手軽に温活を実践することができます。鍋は食材から染み出した汁で、栄養バランスも良く、なおかつ身体が温まります。
特に「辛味」を加えることで、代謝を促し、発汗作用と食欲増進で体温を上げる効果が期待できます。また、口や胃などを刺激し、胃腸の働きを活発にすることで、副交感神経を優位にする作用もあります。
下記のような、薬味や香辛料を使った料理をいただきましょう。
- 万能ねぎ
ビタミンCやカルシウムを含み、青い部分はβ-カロテンも豊富で栄養価は高いです。疲労回復効果、血行促進、身体を温める作用も。
- にんにく
切ったり下ろしたりして空気に触れると強い抗菌作用があり、また疲労回復効果もあるのでスタミナを高める野菜ともいえます。健康野菜の代表ですが、食べ過ぎると胃を痛めてしまう場合もあります。
- しょうが
しょうがは加熱して食べましょう。加熱することで血流を促進し、冷え性の改善や代謝向上などの効果、体温が上昇するので免疫力も高まり、抗酸化力も高いので生活習慣病や老化の予防効果も期待できます。
- 唐辛子
カリウムや鉄分などのミネラルが豊富です。辛味成分のカプサイシンは代謝を高め、体温を上げる効果があります。
- わさび
辛味や香りには殺菌作用があるほか、胃を刺激するので食欲増進作用があります。下ろしたては辛みが強いので、食べる直前にすり下ろすのがおすすめです。
- 和からし
冬野菜のからし菜の種子をすり潰したものが粉からしで、それを水で練ったものが練りからしです。辛み成分は、アリルイソチオシアネートという成分です。疲労回復効果、新陳代謝を促す効果があり、強い殺菌作用、抗酸化作用もあり、免疫力を上げる作用が期待できます。
4.入浴のすすめ
お風呂に入ってホッとしたり、身体がラクになったり、腰痛などの痛みが和らいだりするのは、身体が冷えている証拠です。身体の外側から体内に熱を取り込んでくれ、即効性が高いのが入浴です。1日1回、朝でも夜でも自分の生活リズムに合わせて入浴しましょう。大切なのは毎日続けることです。最近はシャワーで済ませる人も多いようですが、できるだけ湯船に浸かりましょう。5分でも10分でもかまいません。
4-1.ぬるめの湯
ぬるめの湯にゆっくり浸かると、身体の内部の冷えが取れ、全身の血行が良くなります。効果的なのは、38~40℃の湯に、寝る前に最低10分、20分間程度浸かることです。
最初は温まりにくいですが、長く湯船に浸かっていられることで、じっくりと身体が温まり、副交感神経が優位になってきます。リラックス効果が高まり、血管も開いてくるので熱の浸透も良くなり、身体の深部までしっかり温まることができるので、湯冷めしにくく、寝つきも良くなります。大事なことはご自分が心地良いと感じることです。慣れないうちは、無理のない範囲で、湯船から出たり入ったりを数回繰り返すやり方から始めるのも良いでしょう。
4-2.高温の湯
42℃以上の高温の湯は避けましょう。熱い湯が好きな人は多いかもしれませんが、熱いとすぐに身体が温まり、急いで湯船から上がってしまう。これは皮膚の表面だけが温まっただけで、身体の深部までは温まってはいません。調理で厚い肉を焼く場合、高温にすれば表面が焦げるだけ・・・、と同じです。
4-3.全身浴のすすめ
温活では、ぬるめの湯に肩まで浸かり、全身浴しましょう。全身浴のほうが、水圧が高く、血管を圧迫するので、血流が良くなります。深部体温を上げるためには半身浴よりも全身浴をおすすめします。首には太い血管があるので、しっかりと温め、温めた血液を全身に巡らせるようにすると効果的です。のぼせそうなら、外気の風を入れたり、首や手足を湯から出したり、冷たいタオルで頭を冷やしたり、それでものぼせるようなら、無理せずに上がりましょう。
4-4.入浴する時間帯
夕食は就寝の3時間以上前に済ませましょう。食事の後、1~2時間空けてから入浴するのが理想です。入浴後、手足が温かいうちに就寝しましょう。深部体温が下がり、寝つきやすいといわれています。個人差があるので、ご自分が寝やすい身体の温度を見極めましょう。
4-5.部屋を暖かく
脱衣所や浴室はあらかじめ暖房で暖かくしておくと良いでしょう。あるいは、入浴前に風呂のふたを開けて浴室を暖めると良いです。
4-6.身体を温める炭酸入浴剤
入浴剤は、発砲するシュワシュワ泡の炭酸タイプがおすすめです。炭酸は血の巡りを良くする効果があるといわれています。保湿効果が高まるだけでなく、好きな香りを選べば、香りに包まれてリラックス効果も期待できます。
4-7.身体の洗い方
手先から脇の下へ、足先からお尻へ、血液やリンパ液の巡りを助けるように、リズミカルにマッサージしながら洗いましょう。身体や頭の洗い過ぎは禁物です。洗い過ぎると常在菌が減り、かえって悪玉菌を繁殖させてしまうおそれもあり、免疫力の低下につながります。皮膚の分泌量が減り始める40歳になったら、石鹸やシャンプーを使うのは控えめにしましょう。
- ナイロンタオルより、ガーゼや綿タオルなどを使いましょう。
- 普段は湯に浸かりながら、手でさするように洗いましょう。
- シャワーを使う時は、水圧や温かい湯を上手に当てて使いましょう。首筋や肩に集中的に当てて、ほぐしましょう。
4-8.入浴後の水分補給
ゆっくりと湯船で温まり、風呂上がりに冷たいドリンクを一気飲み・・・、冷たいものを摂ってしまっては冷えの改善にはなりません。風呂上りには常温の水分を摂りましょう。
5.部分浴のすすめ
時間がないなどで、どうしても入浴ができないときは、手足などの部分浴を取り入れましょう。シャワーでの部分浴を取り入れたり、部分浴した後、寝る前に時間がとれれば入浴したりするのも良いでしょう。手足の末端の冷えをダイレクトに温めてくれます。
5-1.手浴
疲れているときは手浴がおすすめです。
- 手浴のしかた
- 2つの洗面器に42℃ほどの熱めの湯と冷水を用意します。
- 熱い湯に両手首まで浸けて、3分ほど十分に温めます。
- 冷水に10秒ほど浸けます。これを5回ほど繰り返します。
- 水気をよく拭き取ります。
*冷水は水道水で試すのも良いでしょう。また、外出から帰ってきて手を洗う時に、洗面器に湯を入れて手を温めるのもおすすめです。リラックスして、気分も変わるはず。
5-2.足浴
足が冷えている、足がむくんでいる、入浴できないときなどは足浴をしましょう。
- 足浴のしかた
- 洗面器などに、42℃くらいの熱めの湯を入れます。
- 椅子などに座り、足首まで浸かります。
- 10分~15分、ゆっくりと温めます。
- 水気を拭き取り、靴下をはいて保温します。
*湯がぬるくなれば、熱めの湯を足しても良いでしょう。
夏日というと、「熱中症」という言葉を聞かない日はないほどですね。特に夏の初め、6月や7月の前半にはミネラル不足からの熱中症にかかる人が多くなります。常に水を持ち歩いて、水分不足にならないように喉が渇いたら水を飲めばいいのですが、ミネラル不足では水分を摂っても、ミネラルはさらに薄まるだけで解決しません。急にミネラルが薄まると、身体中の筋肉がつったり、意識を失ったりすることもあるので、注意が必要です。スポーツドリンクを飲んだり、塩分を摂る工夫をしたりすることが大切です。
また、日光を浴びること!少しの時間でも良いので、屋外に出ることでコレステロールからビタミンDが作られます。楽しい会話をしたり、面白いテレビを観たりして、笑うことも大切ですよ。
6.スーパーフルーツトマト(NKKアグリドリーム)
トマトの常識を変えた、極甘・極濃なスーパーフルーツトマト (NKKアグリドリーム)!20年くらい前にフルーツトマトは人気が出始めましたが、当初はサイズも小さく、糖度も7~8度くらいのものがほとんどでした。その頃から、差別化できる商品を作りたいと、オリジナル品種を使った独自の栽培方法を確立するのに5年余りを費やし、現在も研究を重ねています。
酸味と甘みのバランスが良く、なおかつ旨みのある大玉のスーパーフルーツトマトです。特に糖度に着目し、独自開発した光センサー付選果機で、高糖度9度以上(センサー測定値)を選別し、さらにスタッフが一つひとつ丁寧にチェックしています。
現在は8ヘクタールの広大な敷地に建つ温室で栽培されています。9月末頃に定植し、最初の収穫まで4ヶ月以上と長い時間をかけて育てられています。ハウスの中でゆっくりと温度を調整し、酸味・甘み・旨みが実に蓄えられて大きくなるように大切に育てられます。トマトの実は2月の初旬から7月初旬まで収穫できます。
フルーツトマトの選び方は、濃い緑色をしているヘタとは反対側のおしりの部分から放射線状に現れる星印「スターマーク」の本数が多くてはっきりしているものほど、美味しいトマトといわれています。
少し固いな、と感じたら、常温に置いて追熟させましょう。追熟させることで、色は赤く香り立ち、酸味は和らぎ甘みも増し、噛んだ時に果汁が口の中にあふれます。生で食べても美味しく、煮ても良し、焼いても良し!料理に加えるだけで、味にコクと深みが出るので、重宝に使えます。甘みと酸味と旨みのバランスの良いひと味違うスーパーフルーツトマトを是非!
スーパーフルーツトマト NKKアグリドリームの詳細はこちら
6-1.美味レシピ2選(食材の紹介)
- トマト
トマトの赤い色素成分リコピンには体内で発生する有害な活性酸素を抑える強い抗酸化力があります。生活習慣病やがんなどを予防する効果、美肌効果も期待されています。トマトは身体を冷やすといわれていますが、加熱することで身体を温める食材へと変わるといわれています。熱にも強く、調理することで酸味や青臭さも少なくなり、トマトの風味や甘さがより引き立ち、美味しさが増すだけでなく、リコピンが吸収されやすくなります。また、脂溶性なので、脂や乳製品と一緒に食べるとより効果的です。体内で生成することができないので、積極的に取り入れたい成分です。
- キャベツ
一年中手に入る野菜ですが、秋から冬に出回る冬キャベツは葉が厚く、巻きはかためですが甘みがあり、春から初夏に出回る春キャベツは葉が柔らかく、巻きがゆるく軽いのが特長です。また、胃腸の働きをサポートするビタミンUはキャベジンとも呼ばれ胃腸薬にも配合されています。免疫力を高め、美肌に良いといわれるビタミンC、骨づくりや止血に欠かせないビタミンK、ビタミンCもUも水溶性で熱に弱いので生で摂取するのが効果的ですが、水にさらすと溶け出してしまいます。だしに含まれる旨み成分のグルタミン酸も豊富です。脂溶性のβ-カロテンが含まれているため、炒めるときは強火で一気に炒めると水っぽくならずに仕上がります。
- グリーンアスパラガス
春先に伸び出した新芽を食べます。疲労回復作用や旨味成分であるアスパラギン酸、貧血を予防する葉酸、骨を健やかに保つビタミンK、抗酸化作用のあるルチンやビタミンが含まれており、栄養価の高い野菜です。調理するときは茹ですぎず、水にさらすのは短時間に抑えることが大切です。
6-2.「スーパーフルーツトマトと春キャベツのおでん」
- 酸味と旨みの効いた爽やかな味わいが完成!
- ふっくらした油揚げがキャベツのトマトの旨みを含んで、魅惑の味!
【材料】(2人分)
スーパーフルーツトマト 2個、春キャベツ 80g、油揚げ(油抜き不要) 2枚、はんぺん(ひとくち) 4個
(A):だし汁 600ml、醤油(薄口)、みりん 各大さじ2
【作り方】
① 春キャベツは細切りにする。油揚げは半分に切って袋状に開き、4等分に分けた春キャベツをそれぞれ詰め、ようじで口を閉じる。
② トマトは湯むきするために、ヘタをペティナイフなどでくり抜く。鍋に(A)を加えて沸かしトマトを入れ、皮がめくれてきたら引き上げ、冷水にとって皮をむく。
③ ②の鍋に、①とトマトを加えてひと煮立させたら、弱火でふたをして5分ほど煮る。仕上げにはんぺんを加えてサッと煮る。
④ ようじを取って、盛り付ける。
*薬味に、万能ねぎの小口切りやすり下ろし生姜を添えましょう。
6-3.「春の和風ベジグラタン」
- ほっこり、ねっとりの長芋やフルーツトマトとアスパラガスの春の香りがアクセント!
- 味噌の旨みが溶け合って、極上の味わいを醸し出すグラタン!
【材料】(2人分)※20×14×4cmのグラタン皿使用
スーパーフルーツトマト 1個、パプリカ(黄)1╱3個、グリーンアスパラガス 3本、ピザ用チーズ 40g、オリーブ油 少々
長芋ソース(A):長芋(すり下ろす) 150g、豆腐(木綿) 1╱4丁(90g)、卵 1個、鰹節 1パック(2g)、味噌 大さじ1
【作り方】
① スーパーフルーツトマトとパプリカは、一口大に切る。アスパラガスは洗って根元のかたい部分を切り落とし、長さ3cmに斜め切りをして、そのままラップで包んで電子レンジ(600w)で1分ほど加熱して取り出し、冷ます。
② ボウルに(A)を作る。長芋はすり下ろし、豆腐は手でつぶし、残りの材料を全て加えて、よく混ぜ合わせる。
③ 耐熱皿にオリーブ油を薄く塗り、(A)を流し入れ、①を並べ入れて具にからませ、ピザ用チーズをちらす。
④ オーブントースターで、軽く焦げ目がつくまで焼く。