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介護のお悩み相談QA(Part3):制度についての疑問

セゾンのくらし大研究 編集部

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豊かなくらしに必要な「お金」「健康」「家族」に関する困りごとや悩みごとを解決するために役立つ情報を、編集部メンバーが選りすぐってお届けします。

介護は早めの準備が大切。親の小さな変化にも目を光らせ、疑問に思ったり困ったりした時は、すぐに専門家に相談しましょう。読者から寄せられたお悩みに、専門家がQ&A形式でお答えします。今回は、介護保険制度やサービスの利用に関する疑問に回答します。ぜひご自身の状況に置き換えて、考えてみてください。 

【相談】在宅介護で介護休暇は取れる? 

仕事が忙しい中、父親の介護をすることになったが… 

先日、父親(89)が脳梗塞で倒れ、そのまま病院に入院しました。 

退院後は、父親の強い希望で自宅に戻ることになりましたが、同居する母親(90)は高齢のため、父親の面倒を見ることが難しい状況です。代わりに、私が父親の介護をすることになると思いますが、仕事が忙しくて、なかなか休みを取ることができません。デイサービスでリハビリを受ける際も、休みを取って介助する必要があるのでしょうか。こうした場合、介護休暇を取ることは可能ですか。ぜひ教えてください! 

【回答】取得は可能、企業独自の制度も 

国の制度では、要介護者1人につき最大5日間(年度)の「介護休暇」に加え、最大93日間、3回に分けて取得することができる「介護休業」もあります。さらに、独自の介護支援制度を設けている企業もあるので、まずは、お勤め先の上司に相談してみましょう。 

おひとりで介護を抱え込んでしまうと、肉体的にも精神的にも疲弊してしまいます。介護のプロの力を借りましょう。デイサービス事業所の職員は、自宅まで車で送迎してくれますし、訪問介護サービスを利用すれば、デイサービスに出かけるまでの準備もサポートしてくれるので、その都度お休みを取る必要はありません。 

介護は“長期戦”です。介護支援制度と介護サービスを上手に活用しながら、お父さまの介護を続けてください。 

【相談】夫が異動、要介護認定は引き継げる? 

引っ越しの際に必要な手続きは? 

夫の異動が決まり、家族で他県へ移り住むことになりました。 

自宅で介護を受けている母親(78)も連れて行くので、引っ越しの際の手続きが心配です。すでに受けている要介護認定は、転居先の自治体に引き継がれますか。ケアマネージャーやケアプランはどうなるのでしょう。引っ越し先で今と同じサービスは受けられますか。母親の介護が始まって以来初の引っ越しになるので、とにかく不安でいっぱいです。 

今後の手続きについて詳しく教えてください。 

【回答】引き継ぎ可、「受給資格証明書」が必要 

要介護認定は、基本的に転居先の自治体に引き継がれます。手続きの際に必要なのが、介護保険の「受給資格証明書」です。お住まいの自治体の担当部署で「介護保険被保険者証」を提示すれば、簡単にもらうことができます。それを転入先の自治体に提出した後、新たな「介護保険被保険者証」が発行され、要介護認定が引き継がれる流れです。 

遠方に転居される場合などは、ケアマネージャーを変更する必要があります。ケアマネージャー間で引き継ぎの調整を行ってくれるので、まずは、現在の担当者に相談しましょう。 

介護サービスは原則、全国どこでも受けられるので、今と同じサービスを継続することは可能です。ただ、その地域に暮らす方だけが受けられる「地域密着型」など、一部のサービスを提供していない自治体もあります。お引っ越しされる前に、転居先の自治体などに確認しておきましょう。 

新しいケアマネージャーは、最寄りの地域包括支援センターなどで紹介してもらえますが、「わかるかいごbiz」無料介護相談でも、皆様のサポートを行っています。何かご不明な点があれば、お気軽にご連絡ください。 

【相談】熱中症で骨折、介護保険は利用できる? 

家事ができない父親に、介護保険サービスを利用させたいが… 

遠方で暮らす父親(76)が、連日の猛暑で熱中症となり、救急車で病院に運ばれたとの連絡が入りました。自宅で倒れた際、どうやら利き手の右手を骨折してしまったようです。 

父親はひとり暮らしで、料理などの家事はほとんどやりません。私たち夫婦は共働きなので、できれば、介護保険サービスを利用してほしいと考えています。 

手の骨折だけで、要介護認定は下りるのでしょうか?また、介護保険を利用できない場合、他に何かサービスはあるのでしょうか? 

【回答】まずは申請を!自治体独自のサービスもある 

介護保険の申請後、要支援・要介護の認定を受けるまでには、通常1ヵ月程度かかります。申請が遅れると、お父さまを支援する体制が整うまでに時間がかかってしまいます。入院中も申請はできるので、早めに行動に移すことが大切です。まずは、病院のソーシャルワーカー(MSW)に相談しましょう。すでに退院している場合は、お近くの地域包括支援センターの窓口にお問い合わせください。 

介護が必要と判定されない場合、要支援・要介護の認定が下りず、「非該当」となります。この場合、介護保険は利用できませんが、市区町村が独自で提供するサービスを受けることは可能です。自宅で過ごすことが一時的に困難となった場合に、特別養護老人ホームなどに短期間宿泊できたり、地域の高齢者と一緒に介護予防に取り組んだり、サービス内容は自治体によって異なります。 

介護保険サービスを利用できなくても、介護者がお仕事を休まずに、介護の受け皿を整備できる場合もあります。まずは、お父さまがお住まいの自治体の窓口にご相談ください。 

【相談】認定前の暫定利用、ケアマネどう選ぶ? 

まずはケアマネージャーと契約するよう言われたが… 

近所に住む母親(79)が、腰椎圧迫骨折で入院しました。 

母親は、長時間立っていることも難しい状況で、現在もリハビリを受けています。実は先日、病院から退院を促されました。 

母親はひとり暮らしで、本来ならば、私が介護をするべきなのですが、2人の子どもの面倒を見なければならない上、週4回のパート勤務もあります。 

地域包括支援センターに相談したところ、要介護認定を受ける前に、介護保険サービスを暫定利用できることを知りました。担当者からは、ケアマネージャーと契約するよういわれ、事業所の一覧表をもらいましたが、ちんぷんかんぷんです。 

一体、何を基準に選べば良いのでしょうか? 

【回答】自治体の情報を参考、会って確かめて! 

お母さまは、長時間の立位が困難とのことですので、しばらくの間、食事の準備や買い物などに支障を来す可能性があります。 

できるだけ早く、訪問介護サービスを利用しましょう。地域包括支援センターでもらった一覧表や自治体のWEBサイトなどを参考に、ケアマネージャーのいる居宅介護支援事業所を探してみてください。土日がお休みの事業所の場合、ケアマネージャーの訪問日時の調整が難しくなるので、営業時間のチェックもお忘れなく! 

最終的には、お母さまやご家族との相性が決め手となります。実際に会って話してみて、その方の人柄などを確かめることが重要です。 

【相談】寝泊まりが限界、負担減らすサービスは? 

母親の介護がつらい…父親の退院後はどうなる? 

自宅で母親(78)の介護をしていた父親(76)が、心筋梗塞で倒れて入院しました。 

現在、母親は要介護3で、デイサービスを週4回利用しています。夜間に何か起こるかもしれないので、今は兄と交代で実家に寝泊まりし、翌朝、デイサービスの送り出しもしています。 

ただ、兄も私も仕事を抱えており、この生活を続けることに限界を感じています。私たちの介護負担を減らすため、利用できる介護サービスはありますか。父親の退院後についても、アドバイスをお願いします。 

【回答】訪問介護、ショートステイ…仕事の調整も 

突然、お母さまの介護をすることになり、ご心労が絶えないと思います。あれこれ悩む前に、まずは担当のケアマネージャーに連絡しましょう。 

例えば、訪問介護サービスを利用して、デイサービスの送り出しをヘルパーにお願いする方法もありますし、お2人の寝泊まりの回数を減らすため、ショートステイを利用するという手もあります。 

介護の負担が大きい場合は、企業の介護支援制度などを活用して、お仕事の量を減らしたり、休暇を取得したりするという選択肢もあります。仕事と介護の両立に向け、一度、職場の上司に相談してみてはいかがでしょう。 

お父さまに麻痺などの後遺症が残った場合は、お母さまとの“ダブル介護”となります。入院先の医療機関の医師やソーシャルワーカーとも話し合いながら、今後の介護の方向性を決めましょう。在宅での介護が難しければ、施設介護について検討しても良いかもしれません。 

ちょっと気になる親のコト。大丈夫かな?と思ったら 

「離れて暮らす両親が心配…」「親はまだ元気だけど、介護について知っておきたい」「介護保険って、誰でも使えるの?」などお悩みがありましたら、「わかるかいごbiz」無料介護相談をご利用ください。専門のスタッフが状況に応じたアドバイスをいたします。 

「介護保険について詳しく知りたい」「遠方に住む両親が心配」等々、お気軽にお電話ください。 

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