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相続でもめる家族の特徴とは?相続争いの原因もチェック

相続で揉める家族の特徴とは?
セゾンのくらし大研究 編集部

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相続でもめる家族にはどのような特徴があると思いますか?「仲が悪い」「お金持ち」というイメージを抱いている方も少なくないでしょう。しかし、仲が良い家族であっても、遺産額が少ない家族であっても、相続トラブルのリスクはあります。

人生100年時代、ご自身の遺産や、親の相続なんてまだまだ先のことだと思っていませんか?もしものときに備えて相続争いが起こりやすい家族の特徴やトラブル回避の方法などを知っておきましょう。

この記事でわかること

「相続でもめる」なんて、他人事だと思っている方は多いのではないでしょうか。相続争いは、どんなに仲が良い家族にでも起こり得るうえに、相続財産が決して多くはない家族の方がトラブルに発展しています。

相続トラブルを回避するには、遺言書の作成や家族信託の利用がおすすめです。家族間で介護負担に差がある場合や疎遠の家族がいる場合は相続トラブルに発展しやすいため、トラブル回避の方法を知っておきましょう。相続争いで家族仲が悪くならないためには、今から対策を練ることをおすすめします。

相続はどんなときにもめやすい?

相続

現実に起こり得る相続トラブルや、もめやすい原因を確認しましょう。

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相続でもめるのは他人事ではない

「相続でもめるなんてドラマの中だけ」と思っていて、他人事のように感じている方が多いのが現状です。しかし、トラブルとは関係なさそうな仲の良い家庭でも、いざ相続の話し合いをするとなると、価値観や性格の違いなどが原因で言い争いやもめごとに発展することがあります。

特に「遺産分割協議」で難航する場合が多いです。遺産には、現金や預貯金などの金融資産以外に土地や建物などの不動産も含まれますが、遺産の種類が多いとそれだけ分割をするのが難しくなります。相続人同士で話し合いをしても、遺産分割協議が進まなければ家庭裁判所での解決が必要になる場合もあるのです。相続人同士の関係が良好だからといって、相続がスムーズに済むとは限らないことを理解しておきましょう。

「遺産が少ないからもめない」はウソ

遺産が少ないから、トラブルには発展しないという考えは間違いです。

令和2年度司法統計にて実際に裁判所に「遺産分割事件」として持ち込まれた5,807件の内訳を見てみましょう。最も多いのが「1,000万円以下」で総数2,017件と約35%となっています。「1,000万円超5,000万円以下」で、総数2,492件と全体の約4割以上を占めています。1,000万円以下の遺産でもトラブルに発展していることから「遺産が少ないからもめない」という説には根拠がないことがわかります。

参照元:第52表 遺産分割事件のうち認容・ を除く)―遺産の内容別

相続でもめやすい原因2つ

相続でもめやすい原因は大きく分けて次の2つです。

もめやすい相続遺産が含まれている

トラブルの要因となる相続遺産のトップは、土地や建物などの不動産です。相続遺産に不動産が含まれているともめやすくなります。

相続人同士で主張が対立してしまう

相続人同士の意見が合わずに対立することも、仲の良い悪いにかかわらず、すべての方に起こり得ることです。相続人同士の主張が対立してしまう要因は、介護負担や生前贈与などたくさんあります。

相続でもめる家族の特徴9つ

揉める

相続でもめやすい家族の9つの特徴を具体的にご紹介します。

相続人同士の仲が悪い・疎遠である

相続人同士の仲が悪いと、遺産分割協議で対立する可能性があります。お互いに主張を譲ることなく、どんどん悪い方へと発展してしまうことも珍しくありません。

また、連絡先を知らない、どこに住んでいるのかも分からない、という疎遠状態の場合は、そもそも遺産分割の話し合いを始めることができないでしょう。

相続の際は、必ず相続人全員で遺産分割協議を行う必要があります。仲が悪いから、疎遠だからといって、その相続人なしで話を進めることはできないので注意が必要です。

相続するに当たり支障がある相続人がいる

法定相続人の中に認知症になってしまい、遺産分割協議に参加するのが難しい方がいる場合もあるでしょう。しかし、認知症で正常な判断ができないからといって、協議から除外することはできません。

また、相続人の中に行方不明者がいる場合も遺産分割協議に踏み切れず、相続が難航しやすいです。この場合は、相続人の該当者が行方不明で協議に参加できないことを証明する必要がありますが、その手続きは家庭裁判所にて行う必要があり、手間もかかります。

認知症・行方不明の人物が相続人に含まれているのに、無視して話し合いを進めたり、遺産を分割したりしようとする別の相続人がいると、トラブルに発展しやすいでしょう。

生前の被相続人の世話の負担などが相続人により違う

介護が必要だった親が亡くなったとき、相続人の間で介護負担が違うと相続時にもめやすい傾向にあります。ひとりだけが被相続人の世話をしていた場合は、介護に要した年月を鑑みて、他の兄弟姉妹より遺産を多く受け取りたいと思うのは自然なことです。

相続人本人ではなく、相続人の配偶者や子どもが介護を担っていた場合にも同じことが起こり得ます。例えば、3人兄弟の長男の妻が献身的に介護をしていた親が亡くなった場合、他の兄弟である次男と三男はほとんど介護に携わっていないのだから、長男である夫の取り分を多くしてほしいと思うかもしれません。

このように介護負担の大小で相続人同士の意見が対立し、もめごとに発展することがあります。

特定の相続人が被相続人の財産を使い込んだ

ひとりの相続人が被相続人の生前に財産を使い込んでいる場合、特にトラブルに発展しやすいです。特定の相続人による使い込みがあると、本来、相続できたはずの遺産が少なくなってしまうためです。

被相続人が高齢、あるいは入院をしているなどの理由で、財産管理を相続人の誰かひとりが担っている場合があるかもしれません。その場合、実際にはお金を使い込んでいなくても、相続人のうちひとりだけで財産の管理をしていると使い込みを疑われる場合があります。口座は分けて管理する、お金の流れを書面で管理するなどして使い込みを疑われないようにするのが得策です。

分割しにくい財産がある

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不動産の数が相続人より少ない場合は誰が不動産を取得するのか、複数ある場合は誰がどの不動産を取得するのかなど、不動産を巡るもめごとは多くあります。財産が実家のみという場合も注意しましょう。生まれ育った実家は形として残しておきたい派と、売却して現金にしたい派で対立が起こるともめる原因になります。

また、同居していた親が亡くなり、住んでいた親名義の実家が相続の対象になった場合、以下のようなことでトラブルに発展する可能性もあります。

  • 相続遺産である家を売却するから出ていくように言われる
  • 不動産価値を2分割で相続することになったから、半分を現金で払うように言われる

突然住む場所を追い出されたり、現金を求められたりするなど想定していなかったことが起こる可能性があるのです。

被相続人が事業をしていた

被相続人が事業をしていると、遺産内容が複雑化します。事業の後継者となる相続人がいる場合には、それ以外の相続人と対立しやすく、さらに複雑になる可能性が大です。

なぜなら、事業を引き継ぐ相続人は寄与分という制度により、他の相続人よりも多くの財産を受け取る権利があるためです。遺産分割協議でもめているうちに株式や会社の資産などの継承が滞ってしまうことで、経営に影響を及ぼさないように注意しましょう。

生前贈与を受けた相続人がいる

被相続人が生前、特定の相続人にだけ多額の贈与をしている場合ももめやすい傾向にあります。生前贈与は「特別受益」とみなされ、相続財産に合算する必要があり、意外と知られていませんが、大学の学費や海外留学のために被相続人に負担してもらった費用も、特別受益に含まれる可能性があるのです。相続人の間でトラブルにならないようにするには、生前贈与や学費などの負担は平等を意識すると良いかもしれません。

不公平な遺言が残っている

相続トラブルを防ぐためには、生前に有効な遺言を残すことが得策ではありますが、この遺言がトラブルの要因になることもしばしばあります。残された遺言書の内容に不満があり、相続人が遺言書の無効を訴えてトラブルに発展する場合、遺言の無効確認調停や不満を訴える相続人が別の相続人の訴訟を起こす可能性もあるでしょう。

ただし、不公平な遺言が残された場合でも配偶者や子ども、親などには「遺留分」が認められます。遺言により相続を受けた人物に遺留分を侵害されたとして、法定相続人は侵害額を請求できるのです。

想定外の相続人が現れた

被相続人と配偶者との間に子どもがいた場合や、実は内縁者がいてそこに子どもがいる場合など、想定していなかった相続人が現れる場合もあるでしょう。どちらのパターンでも、子どもがいる場合は法定相続人に該当します。

もし急にそのような相続人が現れたら心情的にも辛く、また、実子と公平な分割を行うのは不満という方も少なくないでしょう。これまで関わったことのない相手と相続を巡って協議するのは決して楽なことではありません。双方の意見が対立してトラブルになる場合もあります。

遺産でもめると解決までに時間がかか

裁判,時間

家族間で遺産の相続を巡ってもめると、最終的には家庭裁判所で調停ということもあります。そうなると解決までにとても時間がかかってしまうので、できることなら避けたいものです。

調停や審判が終わるまでの期間

調停になった場合、どれくらいの期間がかかるのか、令和2年度の「遺産分割事件数」統計結果をもとに審理にかかった期間を確認してみましょう。また、解決の有無を判断するために「調停成立」と「調停の取り下げ」数も提示します。

審理期間総数調停成立取り下げ
1ヵ月以内24240182
3ヵ月以内917360353
6ヵ月以内2,235856455
1年以内3,8491,689655
2年以内3,0161,509364
3年以内70932757
3年以上33513622

参照元:令和2年度司法統計 第45表 遺産分割事件数-終局区分別審理期間及び実施期日回数別

相続で揉めると解決に6ヵ月以上かかる場合が多い

前項の表を見ると、相続問題は解決するまでにかなりの期間を要することが分かります。1~3ヵ月で審理を終えている場合もありますが、そのうちの多くの件数が取り下げ、つまりは諦めている状態です。

調停成立となる件数が多くなるのは6ヵ月以上からです。中には、1~3年、3年よりも長い期間を要している場合もあります。

相続争いを予防・円満に進めるコツ

ポイント

残す方も残される方も、家族間の相続争いを望んでいる方はいないでしょう。では、相続を円満に進めるにはどうしたら良いのか、コツや対策方法をご紹介します。

被相続人が遺言書を残す

被相続人の意志で遺言書を残すことが相続争いを防ぐために有効です。遺言書では、被相続人の意志で遺産の分割、相続人の指定や排除などができます。遺言どおり相続を行うには、有効な遺言書であることが必須条件です。そのため、生前に公証役場にて公正証書遺言を作成しましょう。

不公平な遺言を残してかえって争いを巻き起こさないためにも、公平な内容となるように心がけるのが大切です。

しっかり話し合う

被相続人が生きているうちに、被相続人の意志や希望を聞きながら、相続人全員で話し合いをしておくのもひとつの方法です。そのときに、相続人たちは誰も知らない財産の存在が明らかになるかもしれません。

被相続人の死後、何もわからない状態で遺産の内容を把握するのは難しいため、遺産の管理や分割を円滑に進めるためにも、あらかじめ把握しておくのが得策でしょう。もちろん被相続人の死後、相続人が全員集まって話し合いで解決できれば、それも良しです。とにかく冷静に、公平になるように話し合いで解決するのが最適な方法でしょう。

生前に話し合いをする場合、子どもから親に遺産や相続の話を切り出すのは容易ではないかもしれません。なるべく自然な流れで会話に持って行けるのが理想です。終活に関するテレビ番組を見て切り出したり、終活セミナーに参加してみたりと、何かきっかけを作ると良いでしょう。

家族信託を利用する

家族信託

家族信託(民事信託)を利用する方法もあります。家族信託とは、財産から得る利益は契約者本人で、財産の管理や運用をする権利を子どもなど他の家族に託すことができる契約です。

万が一、将来認知症になって財産管理が困難になってしまった場合、家族信託を利用していれば、財産の管理を家族に託すことができます。認知症になると判断力がないとみなされ、口座から引き出しができない・不動産売却ができないなどの問題が起こる可能性がありますが、そのようなときの備えとして契約するのが家族信託です。

家族信託では、財産管理の委託のみならず、委託者の死後の財産の帰属先を指定することもできます。つまり、遺言書のような効力を持っていると捉えられるのです。委託者と受託者の信頼関係のもとで成り立つ家族信託は、遺言書作成よりも手間がかかりません。そのため、財産管理もできて相続争いも防げる賢い策といえます。

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成年後見制度を利用する

遺産の相続や分割ばかりに注目していると、生前の財産管理が疎かになりがちです。まずは財産管理をしっかり行わなければ、使い込みや財産の内容などで相続トラブルが起こる可能性があります。そこで、成年後見制度を利用して財産管理の体制を整えておくこともおすすめです。

成年後見制度は、認知症等と診断された方が生活する上で不利益を被られないように、その財産管理を成年後見人が代理で行うことのできる制度。例えば、父親が亡くなり、相続人である母親も含めて遺産分割の話し合いをすることになったとします。しかし、母親が認知症で判断力が低下している場合、話し合いに参加するのが難しいでしょう。そのようなときに、母親の代理として成年後見人が意思を示すことができる制度が成年後見制度です。母親と同じ相続人である子どもが成年後見人の場合は特別代理人を選定する必要があります。認知症によって判断力が鈍っている相続人を保護するためには、後見制度を利用するのが良いでしょう。

弁護士に介入してもらう

遺言書の作成や家族信託・成年後見制度の利用など、対応策としてお伝えした内容について、弁護士に相談するのもおすすめです。専門知識のある弁護士であれば、家族の構成や財産などすべてを見極めて、ベストな解決策を提案してくれるでしょう。

おわりに 

普段、仲が良い家族でも起こり得る相続争い。他人事ではないということを意識して、早めに対策を施しておくのが良いでしょう。50~60代くらいから自分自身のことを考え始める方もいますし、親が高齢になったタイミングで考え始める方もいます。機会を見つけて話し合ったり、終活を親子で一緒に行ったりして、備えておくようにしましょう。

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