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サポカー限定免許とは?自主返納と比較したメリット・デメリットと運転可能な車種

サポカー限定免許とは?自主返納と比較したメリット・デメリットと運転可能な車種
セゾンのくらし大研究 編集部

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2022年5月13日、「サポカー限定免許」と呼ばれる自動車運転免許がスタートしました。サポカー限定免許は、運転支援機能を搭載した「サポカー」と認定されるクルマのみを運転できる免許を指し、運転に不安がある高齢ドライバーの方向けに新設されました。

今回のコラムでは、新設されたサポカー限定免許の特徴やメリット・デメリット、向いている人や、運転できる車種などについてご紹介します。高齢のご両親の運転に不安を抱える方、将来的にサポカー限定免許への変更を考えている方はぜひご覧ください。

サポカー限定免許とは?

サポカー限定免許は、「安全運転サポート車等限定条件付免許」の通称で、2022年5月13日からスタートする運転免許の一種です。「AT限定免許」と同様に、運転できる車種が限られる点が特徴で、一定の安全運転支援装置を備えたクルマ(サポカー)のみ運転可能となります。

サポカー限定免許が新設された背景として、高齢ドライバーによる交通事故の多発や、自主返納件数の増加が挙げられます。主に地方に暮らす方など、生活に車が必要不可欠な方の場合には、運転技術に不安があっても返納は現実的ではないのが実情でした。

そこで、運転技術に不安はあるが生活上クルマは欠かせないという高齢ドライバー向けに、サポカー限定免許が生まれたのです。なお、サポカー限定免許への切り替えは任意であり、年齢や交通違反によって強制的に切り替わるものではない点も特徴です。

サポカー(セーフティ・サポートカー)とは?

サポカー限定免許で運転可能なのは、以下の2つの安全運転支援装置が備わった「サポカー」(セーフティ・サポートカー)に限られます。

  1. 衝突被害軽減ブレーキ(対車両、対歩行者)
  2. ペダル踏み間違い時加速抑制装置

引用:サポートカー限定免許について(令和4年5月13日以降)|警察庁

衝突被害軽減ブレーキは、車載レーダーによって車両や歩行者を検知し、衝突の危険性がある場合に警報を発するシステムをいいます。衝突の危険性が高い場合、自動ブレーキが作動する点も特徴です。

ペダル踏み間違い時加速抑制装置は、発進時や低速走行時、車載レーダーによって周囲の壁や車両を検知し、急加速を防止する装置を指します。アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故を防止できる機能です。

その他にも、車線からのはみ出しに対して警報を発する「車線逸脱警報」や、先行車や対向車を検知してハイビーム・ロービームを自動で切り替える「先進ライト」など、先進安全技術を搭載することで事故低減を目指した車両がサポカーです。

普通免許とサポカー限定免許の違い

サポカー限定免許は、「AT限定免許」などと同様に、従来の運転免許証に「普通車はサポカーに限る」といった記載を追加した免許証となっています。2022年5月13日以降に免許センターなどで切替を申請することが可能です。

なお、前述した通りサポカー限定免許への切り替えが強制されることはなく、切り替えるかどうかは任意となっています。ただし、サポカー限定免許に切り替えた後、サポカー以外のクルマを運転してしまうと、「免許条件違反」として2点の違反点数が記録される点にご注意ください。

同時に「運転技能検査」が開始

サポカー限定免許の新設と合わせて、高齢ドライバー向けの「運転技能検査」が開始されます。運転技能検査は、過去3年間に交通違反歴がある75歳以上の方が対象で、自動車教習所で実技課題を受ける内容となっています。

検査項目として、一時停止・信号通過といった課題が用意されており、減点方式で採点されます。運転技能検査は免許有効期限の6ヵ月前から受験可能で、受験回数に制限はありません。一度不合格だった場合にも、期日までに合格を取れれば問題なく免許の更新が可能です。期日までに合格できなかった場合には、免許更新が不可能となります。

サポカー限定免許を申し込むべき方の特徴

サポカー限定免許を申し込むべき方の特徴

続いて、サポカー限定免許への切り替えを検討するべき方の特徴として、以下の3つについて解説していきます。

  1. 運転免許の自主返納を考えている方
  2. 運転経験が少なく技術に自信がない方
  3. サポカー限定免許を周囲からすすめられている方

それぞれご紹介しましょう。

運転免許の自主返納を考えている方

サポカー限定免許は、免許の自主返納までの中間段階といえるため、免許の返納をするか迷っている方にとっては切り替えるメリットが大きくなるでしょう。運転に不安がある方でも、先進技術によって安全運転のサポートが受けられるため、事故を引き起こす可能性を大きく低減することができます。

運転経験が少なく技術に自信がない方

運転経験が少ないペーパードライバーの方で、運転技術に自信がない方もサポカー限定免許に切り替えると良いでしょう。定年後に地方に移住するなど、高齢になってから運転の必要性が出てきた場合には、一般的なクルマよりもサポカーの方が安心して運転できるでしょう。

サポカー限定免許を周囲からすすめられている方

周囲から免許の自主返納をすすめられている方や、サポカー限定免許をすすめられている方も、切り替えを検討すると良いでしょう。交通事故を引き起こしたり巻き込まれたりすれば、ご自身だけではなく、家族や親戚にも心配と迷惑を掛けることとなります。そのためご自身のためというよりも周囲の家族のために、サポカー限定免許へ切り替えるのもひとつの選択肢です。

自主返納と比較したサポカー限定免許のメリット・デメリット

サポカー限定免許は、自分の意思で従来の免許証から切り替え手続きを行い、自ら運転できる車種に制限を設ける制度です。そのため運転に自信がある方にとっては切り替えるメリットは少ないと感じるかもしれません。しかし、免許を自主返納する場合と比べると、安全にクルマの運転を続けられる点がメリットになる可能性があります。

ここでは免許の自主返納と比較した、サポカー限定免許のメリット・デメリットをご紹介します。

サポカー限定免許のメリット

サポカー限定免許に切り替えることにより、免許を自主返納することなく安全にクルマを運転し続けることが可能です。運転できる車種がサポカーのみに限定されるため、運転技術に自信がない方も安心してクルマに乗り続けることができるでしょう。クルマが生活上必須となる地方であっても、自主返納せずにこれまでの暮らしを維持することができます。

また、サポカー限定免許に切り替えることで、周囲の家族にとっても安心材料となる点もメリットです。高い安全運転支援装置が備わったサポカーのみ運転する意思を、サポカー限定免許の取得をもって証明することで、周りに余計な不安を抱かせないよう配慮することができます。

サポカー限定免許のデメリット

サポカー限定免許のデメリットに挙げられるのは、新車を購入する費用が発生する点です。サポカーとしての認定を受けた車種は、2020年度以降に販売されたものに限られるため、多くのケースではこれまで乗っていたクルマをそのまま利用することができません。安全装置を後付けした場合にもサポカー限定免許の対象外となるため、クルマの買い替えに伴う費用がネックになることが多いでしょう。

現状ではサポカー限定免許に切り替えることで国や自治体から優遇が受けられるなどの制度も整っておらず、切り替えたことで何か特典が得られるわけではない点にも注意が必要です。

また、子どもや孫のクルマやレンタカーなど、ご自身で所有するクルマ以外を運転することが難しくなる点もデメリットです。他人のクルマを運転する機会が多い方の場合、サポカー限定免許への切り替えは注意した方が良いでしょう。

サポカー限定免許で運転可能な車種は?

サポカー限定免許で運転可能な車種は?

サポカー限定免許で運転可能なクルマとして、2022年5月時点で8メーカー・125車種が対象となっています。対象となる8メーカーは、下記のとおりです。

  1. スズキ
  2. スバル
  3. ダイハツ
  4. トヨタ
  5. 日産
  6. ホンダ
  7. マツダ
  8. 三菱

それぞれのメーカーのサポカー限定免許対象車両は、警察庁のホームページから確認することが可能です。

警察庁の対象車両リストは随時更新されているため、サポカー限定免許に切り替える際やサポカーを購入する際には、最新のデータをチェックしておきましょう。

おわりに

サポカー限定免許は、年齢や交通違反によって強制的に切り替わるものではなく、あくまでも自主的な申請によって変更するものです。現状ではサポカー限定免許に切り替えるメリットは多くありませんが、自主返納する前段階の選択肢として検討したり、周囲の家族を安心させるために切り替えたりすることをおすすめします。

また、運転に不安がある高齢のご両親がいる方は、サポカー限定免許への切り替えを打診することも重要です。事故を起こしてケガや損害賠償を負うリスクを低減するためにも、サポカー限定免許の理解を深めて安全運転を実現しましょう。

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