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相続した遺産を運用するならどれがベスト?相続資産の運用方法を比較解説

相続した遺産を運用するならどれがベスト?相続資産の運用方法を比較解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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豊かなくらしに必要な「お金」「健康」「家族」に関する困りごとや悩みごとを解決するために役立つ情報を、編集部メンバーが選りすぐってお届けします。

父母や祖父母から相続した財産は、家族のゆとりある生活のため、次の世代に遺すために大切にしたいものです。しかし、昨今では低金利が続くなか物価が上昇することで、現金・預金の実質的な価値が目減りする環境となっており、相続した財産の効果的な運用が重要なテーマとなっています。所有していた資産は相続の対象です。亡くなったときに子や孫が承継しますが、そのまま相続すると多額の相続税がかかることはよく知られています。一方で相続税対策をしなければならない、運用をしなければならないとわかっていても、具体的にどう動くべきかはわからないことが多いでしょう。このコラムでは、相続した財産の効果的な運用について詳しくご紹介するとともに、相続関連の最新の動きもお伝えします。

この記事を読んでわかること

  • 遺産相続するまでの流れ
  • 相続税はどのような税金か、課税額を抑えるにはどうすれば良いか
  • 遺産のおすすめの運用方法・遺産の運用で気をつけること
相続金融資産の有効活用
相続金融資産の有効活用

相続する遺産はどれくらい?

相続する遺産はどれくらい?

相続で子世代などが承継する資産の平均額は2,000万円から3,000万円、相続人の年齢は40代が多いといわれています。相続した財産を、家族のゆとりある生活のため、ゆとりある老後のため、次の世代に遺してあげるため大切にしたいと願う人も多いでしょう。しかし、取り巻く経済環境は長引く低金利、大幅な物価上昇により、現金・預金のままにしておいては実質的な価値は目減りする状況となっており、相続した財産に対しても適切な運用が求められる時代となっています。

相続した遺産は運用がベスト!その理由は? 

相続した遺産は運用がベスト!その理由は? 

遺産を承継した相続人には運用の検討をおすすめします。受け取った相続財産に対し、なぜ運用が求められるのでしょうか。

不動産の場合

不動産資産を所有しているだけでは、物件にかかる固定資産税などの支払が大きな負担になります。また、現在の住まいから遠いからといって放っておくと、国が力を入れている空き家対策の視点で税金減免の対象外とされる可能性が高まってきました。

そもそも不動産は優良資産です。ただ、何もせず所有しているだけでは固定資産税などが増えるので、ランニングコスト分の賃料収入は期待したいところ。土地に上物が建てられていると軽減税率の対象になり、税制のメリットがあります。

ただし、日本も人口減少の局面に入り、以前ほど高い入居率が確保できない傾向があります。不動産市況の変化も踏まえたうえで、運用方針を決めましょう。                    

金融資産の場合

金融資産は預貯金や株式、投資信託などの有価証券などの総称です。金融資産を活用した運用(投資運用)は、最近になり国が「貯蓄から投資へ」というスローガンを掲げており、強く推奨されています。

それにともない運用益・配当益が非課税になるNISA制度が展開されており、相続した金融資産についてもNISA制度を活用することで効果的な運用が期待できます。かねてから預貯金は低金利が続いているうえ、昨今では物価も上昇しています。現金・預金の実質的な価値が目減りする経済環境においては運用が必要です。

金融資産の一部を株式や債券に変え、運用のメリットを検討するタイミングが来ています。NISA制度は2024年から新制度に移行するため、更に金融資産の運用が重要度を増していくでしょう。                  

相続した遺産を運用する時の注意点

相続した遺産を運用する時の注意点

相続した資産を運用する時の注意点はどのようなものでしょうか。

リスクを回避!分散投資する

いずれの資産運用にもリスクがあります。高いリターンが期待できれば相応にリスクも高くなりますが、逆にリスクが抑制されればリターンも期待できないことが多いです。リスクの異なる複数の運用手段を組み合わせることを分散投資といいます。分散投資を行うことでリスクを回避しましょう。

リスクとメリットは常に把握しておく

運用にはリスクがつきもののため、常にリスクとリターンを可視化して運用することが大切です。所有している金融資産の構成を資産ポートフォリオといいますが、現時点の資産ポートフォリオが抱えているリスクとメリットは常に把握しましょう。

必要なお金は運用しない

資産すべてを投資することはおすすめできません。目安として、以後半年間の生活費とその期間に想定される費用は投資用とは別に確保しましょう。

半年というのはひとつの目安で、預貯金の額や家族構成によって非投資資産は増減しますが、いずれにしても今後のライフプランやライフイベントを踏まえたうえで、当面の生活に必要なお金は残しておきましょう。

コロナショックなど市況が想定外の動きをした際も、生活費は確保できているという心理的安全性に繋がります。

損失が出たら繰越控除が有効

仮に損失が出た場合は、次年度の資産運用に繰越をすることができ、次年度以降の運用で収益が生じた場合にその金額と今年度の損失を相殺することが可能です。これを繰越控除といい、資産運用において活用されています。

相続した遺産を運用する方法は?メリット・デメリットを比較!

相続した遺産を運用する方法は?メリット・デメリットを比較!

資産ポートフォリオを組成する商品によるメリットとデメリットについて考えましょう。

株式にする

資産運用の代表格といえば株式投資です。株式売買は証券会社で購入する方法の他、最近ではインターネット証券を利用するという方法もあります。

株式で得られる利益は、株価の低いときに購入し、高騰してから売却することで得られる売却益と、株式を所有していることで得られる配当所得の2つです。また、投資信託のように銘柄購入まで運用の専門家の関与を挟まないため、資産運用のなかでは群を抜いて手数料が安いという面があります。

メリット

投資家が興味を持った銘柄を直接購入できる点と、手数料が安く、リターンを大きく得られる点がメリットです。

デメリット

値下がりリスクを直接受けます。株価の下落に対して自分で売却の判断をしなければならないため、損失が発生しやすいでしょう。

投資信託にする

株式購入の際に運用の専門家であるファンドマネージャーを挟む方法です。お金を預かるファンドマネージャーは投資対象を定め、集めたお金でファンドを組成。ファンドには基準価額が設定され、投資家は株式と同じく基準価額が下がったときに購入し、上がったタイミングを見て売却します。

メリット

投資信託にする最大のメリットは、運用の専門家が銘柄選定を担う安心感です。幅広い銘柄を購入する機会があるため、分散投資ができます。さらに、少額からスタートできる点も魅力です。みずほ銀行やりそな銀行など、銀行によっては定期預金とセットで金利が上がるメリットもあります。

デメリット

投資信託のデメリットは所定の手数料がかかることです。また、投資信託といっても確実なリターンが約束されてはおらず、元本割れするリスクがあります。

日本であれば日経平均株価、アメリカであればS&Pやダウ平均株価といった指標がありますが、その指標をベンチマークとして追いかける銘柄選びがパッシブ投信(インデックス投信)、独自銘柄を上乗せしてリターンを追いかけるのがアクティブ投信です。分散投資の構成と相場を見てどちらの投信を選ぶか決めていきましょう。

国債にする

国債にする

国債は日本に限らず、アメリカの国債なども人気銘柄です。定期的に国が発行する債券を購入し、定められた償還期限に利息を加えた投資金額分を回収します。

株式や投資信託と比較しても安定している投資方法といえるでしょう。ただし、国が倒産(デフォルト)する可能性もゼロではありません。日本の国債は償還期限により短期国債、もしくは長期国債として販売されています。

メリット

国債のメリットは元本と金利の返金が保証されるため、リスクが低い点です。債券の価格が下がると元本割れのリスクがありますが、最低償還価格を定めている国債もあります。

デメリット

リスクが低い分、高いリターンを期待できる運用方法ではありません。低リスクで堅実に増やしていく趣旨の投資方法といえるでしょう。他の投資方法と上手に組み合わせて、分散投資に組み入れるのがおすすめです。

貯蓄型保険にする

貯蓄型保険は生命保険を利用する資産運用になります。遺産で貯蓄型の保険に加入し、資産の承継を希望する方を保険金受取人に設定することによって、法定相続人の数×500万円の非課税枠が適用され、節税効果が生じる仕組みです。

メリット

貯蓄型保険は満期返戻金で資産が増えること、および子どもを受取人とした貯蓄型保険に加入することで節税になることが挙げられます。

デメリット

保険商品にもよりますが、概ね10年以上の長期間運用することで払込総額以上のお金が戻ってくる場合が多いです。短期解約は元本割れの原因となるため注意しましょう。

不動産にする

安定した賃料を得られる投資が不動産投資です。先代から土地や建物を承継するケースと、ワンルームマンションなど不動産自体を購入するケースに分かれます。所有する土地に運用物件を建築すると固定資産税と都市計画税が軽減されるため、相続における資産運用の代表格といえるでしょう。ただし、日本は人口が減少傾向にあるため、これまでは収益を得ていた不動産運用が利益を維持できるかの判断が重要になってきます。

メリット

不動産運用をする最大のメリットは家賃収入が発生することです。家賃収入によって安定的収入を期待することができます。

デメリット

不動産投資のリスクは空室リスクです。今後は特に人口が減少すると見込まれるため、これまで収益を得ていた不動産投資はリスクが高まるとされています。

ベストな運用方法は?

ベストな運用方法は?

それぞれの運用方法のメリット・デメリットを踏まえたうえで、ベストの運用方法は何になるでしょうか。

国際分散投資

投資の基本は分散投資です。投資の対象やタイミングなどを集中させず、いくつかに分けて分散投資することによりリスクを抑えることができます。

金融資金の運用にあたっては、株式・投資信託・保険とさまざまな方法があるなかで、複数の投資方法を組み合わせることでリスクとリターンの平準化を期待できます。また、日本に帰属する資産運用だけではなく、アメリカをはじめとした国際資産も資産ポートフォリオに含めるとより効果的な運用が可能となります。これを国際分散投資といい、「資産運用の王道」といわれています。国際分散投資は、我々の公的年金の運用にも採用されている運用手法です。

国際分散投資を「お任せ」でできる『ファンドラップ』がおすすめ

ご自身で世界のさまざまな資産に分散投資し、管理することは一見大変そうに思われるかもしれません。資産ポートフォリオの構築や国際分散投資を手軽に実現するために、銘柄選びや運用・管理・報告を専門家にお任せできるファンドラップがおすすめです。ファンドラップは証券会社や金融機関から提供されています。実績を参考に、収益効果を期待できる投資方法を探っていきましょう。

遺産の運用は、今後の生活をイメージして決めるのが大切!

遺産の運用は、今後の生活をイメージして決めるのが大切!

資産の運用は、以後の家計状況やライフプランをもとに組み立てていくことをおすすめします。

今後のライフイベントは?

今後のライフイベントを踏まえ、投資へ拠出する金額や資産ポートフォリオを決めましょう。貯蓄型保険は保障機能もあるため、孫の結婚や老後の医療費などを考慮して選ぶことをおすすめします。

どういうライフスタイルで過ごす?

投資を始める際には生活費の算定も大切です。1年間の収入と支出を計算し、生活費など必要な金額を引いて残る金額を算出します。さらに、残った金額から投資にどのくらい拠出できるかを計算しましょう。

子どもや孫へ相続したい?

相続により遺産承継を検討している場合は、相続税がどうなるのかの試算が大切です。亡くなった際に発生する相続だけではなく、生前贈与の制度の活用も検討しましょう。相続や生前贈与は、高齢化社会の到来を受けて次々と制度が変わっています。自分に影響のある制度改正はないか、最新の情報を把握することが大切です。

迷ったら専門家へ相談を!

相続の相談は早ければ早いほど取ることのできる選択肢が多いため有利になります。相続について不安や迷いがあるのであれば、クレディセゾングループが展開している「セゾンの相続 相続金融資産の有効活用」への相談おすすめです。経験豊富な提携専門家のご紹介も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

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相続金融資産の有効活用
相続金融資産の有効活用

おわりに 

相続した金融資産の運用についてご紹介しました。運用方法によってリスクもリターンが変わるため、専門家へ相談して最善の方法を選ぶことをおすすめします。相続した金融資産の運用に関して少しでも不安があれば、早めに専門家に相談し、適切な運用方法を長期間続けることが大切です。

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