入院や施設への入所時には、身元保証人を用意するよう伝えられるのが一般的です。身元保証人には医療費の肩代わりや緊急時に駆けつけるなどの役割があるため、「家族にお願いしにくい」「周りに依頼できる人がいない」といったケースもあるかと思います。
この記事では身元保証人のリスクや依頼できない場合の対処法を解説します。家族の負担を減らしたい方におすすめのサービスも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
(本記事は2024年2月20日時点の情報です)
- 身元保証人には、「患者と治療説明を一緒に受ける」「必要なものを準備する」「トラブルや容態悪化時に駆けつける」「入院費用の肩代わりをする」「死亡時に身柄を引き取る」といった責任がある
- 民間の身元保証代行サービスを利用したり、入院保証金を預かってもらったりすることで、リスクを軽減できる
- 民間の身元保証代行サービスを利用することで、家族に心配をかけることなく、入院時の手続きや終活などのサポートを受けられる
身元保証人とは
身元保証人とは入院時の費用の支払いから退院・転院時の手続きまで、患者の代わりになって行う者を指します。入院では高額な医療費がかかったり、医師から説明を受けたりとやるべきことがたくさんあります。容態が悪化し、すぐに駆けつけることもあるかもしれません。病院側としては身元保証人をお願いすることで、スムーズな治療や病院の運営が可能です。基本的に、身元保証人は1名もしくは2名用意するように言われます。
「身元保証人」という言葉は、就職や賃貸借契約を結ぶときなどに使われることから、入院でどんな責任を負うのかわからない方もいるかと思います。通常の生活で使われる意味とは責任やリスクが異なるため、身元保証人を依頼する際にはお願いする相手に保証人の責任範囲についてしっかりと説明しましょう。
参照元:◆保証人等とは(法的整理)
入院・手術時の身元保証人の責任範囲とは|リスクにもなりうる
身元保証人は入院・手術時のさまざまな責任を負うことから、相当な覚悟が必要です。医療費を支払えない、といったトラブルになることもあり、金銭的負担を強いられることもあります。具体的な責任範囲やリスクについて解説します。
治療説明を患者と一緒に受ける
身元保証人は入院や手術前の治療方針や今後の見通しなどについて医師と一緒に説明を受けます。手術中は万が一に備えて、別室で待機することもあります。
特に高齢者であれば耳が遠く、医師や看護師の説明を受けても聞こえないといったこともあるかもしれません。家族が身元保証人になり同席することで、治療について理解が深まり、安心して治療ができるでしょう。患者にとっても「家族が一緒に聞いてくれているから大丈夫」と不安が軽減されます。
入院に必要な準備をする
身元保証人は患者の着替えやタオル、洗面用具、日用品などを準備する役割もあります。急な入院だと持ち物の準備に時間がかかり、高齢者であればひとりで準備するのは大変です。身元保証人が必要なものを用意してくれれば、快適に入院生活を送れるでしょう。
なお家から持ってきてもらったり、買い物に行かせたりしたくない場合には、病院で入院セットを購入することが可能です。セット内容によって料金は異なるため、一緒に必要なものを確認しながら決めると良いでしょう。
トラブルや容態変化など想定外の事態に対応する
病院側は手術中に患者の容態が急変した時に備えて、身元保証人の連絡先を求めます。万が一のトラブルでは病院だけの判断で治療を進められないこともあるためです。
すぐに病院に駆けつけてもらえるよう、病院の近くに住む家族や親族、友人などにお願いしておくと安心でしょう。状況によっては意思疎通が困難になる可能性もあるため、身元保証人になる人にどのように治療の判断をしてほしいか伝えておくことが大切です。
入院費用を払えなかった場合は肩代わりする
患者が入院・手術費用を払えない場合には、身元保証人が代わりに支払わなければなりません。身元保証人は患者の身の回りのことだけではなく、金銭的な部分もサポートする必要があります。
入院すると医療費は高額になりやすく、短期入院の予定が長期になる可能性もあります。予想以上に医療費がかかることを踏まえて、身元保証人に話しておくようにしましょう。
患者が亡くなった場合は身柄を引き取る
万が一患者が亡くなった場合には、身元保証人が遺体を引き取り、葬儀の準備をしなければなりません。身内への連絡や死亡診断書の準備、医療費の清算、葬儀業者の手配など、やるべきことはたくさんあります。
「兄弟姉妹に連絡をしてほしい」「家族葬でいい」など、希望があれば、早めに身元保証人に話しておくことをおすすめします。
身元保証人を依頼できる範囲
入院時の身元保証人になれるのは、配偶者や親、兄弟姉妹、子どもなどの家族です。高齢の家族よりも健康な子どものほうがより安心してお願いできるかもしれません。お願いする際には、長期間入院する可能性もあることも踏まえて話しておくと、依頼された方も安心でしょう。
他にも友人や知り合いなどに依頼することも可能です。昔から家族関係や病気について話している、信頼できる人であれば、気兼ねなく相談できるかもしれません。
さらにひとり暮らしの高齢者や周りの家族に迷惑をかけたくない方は、民間の保証人代行サービスも検討してみましょう。入院時の身元保証人だけではなく、24時間の見守りサービスや相続・生前整理の相談なども行なってくれる会社もあります。退院後の生活が心配であれば、トータルサポートしてくれるサービスを利用してみましょう。
入院・手術時の身元保証のリスクを低減する方法
身元保証人の負担を軽減する方法を知っておくことで、患者側もストレスなくさまざまな手続きをお願いできるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
関連記事:身元保証サービスとは?事前に知っておきたいトラブル防止の注意点
身元保証サービスを利用する
家族が遠方に住んでいる、近くにいるけど負担をかけたくないなど、保証人をお願いできない場合には、民間の身元保証サービスを検討してみましょう。身元保証サービスとは医療費の支払いや緊急連絡先、手術中の立ち会いなど、入院時のあらゆる手続きをサポートするものです。運営母体は弁護士法人やNPO法人、一般社団法人、企業などです。
代行会社によっては、相続手続きや買い物など、日常生活の支援も扱っています。年会費や月額費用、支払い方法、契約内容の変更の可否などは、代行会社によってさまざまです。パンフレットを取り寄せたり、実際に面談したりして決めてみましょう。
関連記事:ここがポイント!安心できる身元保証サービスの選び方とは?
身元保証サービスのメリット
身元保証サービスのメリットは、家族や友人に心配をかけることなく、入院時の手続きや終活などを行なえる点です。弁護士・司法書士などの専門家がいるところであれば、法的トラブルの対応や遺言書の作成などもお願いできます。
また一度契約しておけば、次の入院時に改めて保証人を探す手間が省けるため、スムーズに治療に入れるでしょう。
身元保証サービスのデメリット
身元保証サービス会社によっては運営基盤が脆弱で、突然倒産することもあるかもしれません。悪質な会社も存在し、契約内容に見合わない高額な料金を請求されるケースもあります。利用する際には運営母体が経営困難になっていないか、利用者の口コミなどをネットで検索することが大切です。
また本当に必要なサービス以上のプランを契約してしまうこともあります。資料請求を行い、自分が本当に困っていることやサービス内容を吟味した上で契約することをおすすめします。
入院保証金を預かってもらえるか聞いてみる
入院保証金を渡すことで、保証人の代わりとしてくれる病院もあります。入院保証金とは医療費の前払い金のことで、金額は病院によってさまざまです。
お金はかかってしまいますが、保証人を用意できない、身元代行サービスを利用したくない場合には病院に相談してみましょう。
身元保証のリスクを低減したい方におすすめのサービス
信頼と実績のあるクレディセゾングループが運営する、おひとりさま総合支援サービス「ひとりのミカタ」は、くらしのこと、身体のこと、老後のこと、そして「その時」のことをサポートします。
入院することになったものの、身元保証人がいないとお困りではありませんか?入院時の身元保証人や緊急連絡先代行をはじめ、日常生活から終活に関するお悩みを解決します。ぜひおひとりさま総合支援サービス「ひとりのミカタ」を利用してみてはいかがでしょうか。
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クレディセゾングループが提供する安心・万全のサービス
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おわりに
入院の身元保証人は、緊急連絡先の対応や入退院の準備など、さまざまなことをしなければなりません。金銭的にも精神的にも負担となるため、なかなか家族や友人にお願いできない方もいると思います。
ひとり暮らしの高齢者には、セゾングループのおひとりさま総合支援サービス「ひとりのミカタ」がおすすめです。入院・施設入所時の身元保証や緊急連絡先代行からエンディングサポート(死後事務業務)まで幅広いサービスを提供しています。
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