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独身こそ終活が必要?やるべき項目や知っておきたい制度・サービスも解説

独身こそ終活が必要?やるべき項目や知っておきたい制度・サービスも解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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セゾンのくらし大研究 編集部

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独身の方も終活は必要不可欠です。自分の死後のことを考え、準備をしておくことで、残された方の負担を軽減し、自分らしい最期を迎えることができるからです。

この記事では、独身の方が終活をするメリットや、具体的にやるべきこと、始めるタイミングなどを年代別に解説。おひとりさまに特化した頼れる終活サービスもご紹介します。
(本記事は2024年3月28日時点の情報です)

この記事を読んでわかること
  • 独身の方こそ、早めに終活に取り組むべきである理由がわかる
  • 独身の方が終活をすることで得られるメリットが理解できる
  • 独身の方が優先的に行うべき終活の具体的な項目を知ることができる
  • 年代に合わせた終活のポイントや、頼れる終活サービスの存在を知ることができる
ひとりのミカタ

独身も終活は必要?

独身も終活は必要?

独身の方は、配偶者や子どもがいないため、もしもの時に頼れる身内が少ないのが現状です。病気で倒れたり、亡くなったりした際、介護や葬儀などの諸手続きを任せられる相手が限られています。

そのため、独身者は自分で終活の内容を決断し、必要な準備を進めていく必要があります。遠い親戚や友人・知人に迷惑をかけないよう、元気なうちから、終活に積極的に取り組むのがおすすめです。

例えば、介護が必要になった場合、施設入所の手続きや費用の支払いなどを、誰がどのように行うのかを事前に決めておく必要があります。また、万が一の際の葬儀やお墓、遺産相続などについても、自分の意思を明確にしておかないと、残された方が困ることになります。

これらの終活は、家族に任せられる既婚者と違い、独身者は自分の責任で行わなければなりません。「まだ先のこと」と先延ばしにせず、体力や判断力のあるうちから、計画的に進めることが重要です。

自分らしい人生の最期を迎えるためにも、独身だからこそ、若いうちから終活について真剣に考え、必要な対策を打っておくことが求められるのです。

独身が終活するメリット

独身が終活するメリット

独身の方にとって、終活は自分の人生を見つめ直し、残りの人生をより良く生きるための大切な準備です。

ここでは、独身の方が終活を行うことで得られる3つのメリットをご紹介します。

老後・死に対する不安が解消される

独身の方は、老後や死について不安を感じやすい傾向にあります。

例えば、「介護が必要になった時、誰が面倒を見てくれるのか」「自宅で倒れた時、発見してくれる人はいるのか」といった心配事が頭をよぎるでしょう。

しかし、終活を通じて、これらの不安に具体的に向き合い、対策を立てることができます。介護が必要になった場合の費用や施設の検討、緊急連絡先の確保など、事前の備えをしておくことで、漠然とした不安から解放されるのです。

終活は、老後や死と冷静に向き合うための良い機会だと言えます。残された人生を安心して過ごすためにも、早めに取り組むことをおすすめします。

親族や周囲への負担を軽減できる

独身で過ごしていると、財産管理や葬儀・埋葬など、自分にしかわからないことが多くなります。もしもの時、これらを親族や友人に丸投げすることになれば、大きな負担をかけてしまうことになるでしょう。

例えば、預貯金の情報を共有していなかったり、希望する葬儀の形式を伝えていなかったりすると、残された方は何をどうすればいいのか戸惑ってしまいます。

一方、生前のうちに財産の整理や各種手続きの準備を進めておけば、いざという時に周囲の負担を最小限に抑えることができます。

「迷惑をかけたくない」という想いを胸に、着実に終活を行っていきましょう。親しい方への感謝の気持ちを込めて、円滑に事が運ぶよう尽力するのも大切です。

財産やお葬式のことを自分で決められる

独身の場合、相続財産の行き先を明確にしておかないと、最終的に国庫に収められる可能性もあります。また、葬儀の規模や形式も、自分の希望通りにはならないかもしれません。

しかし、遺言書を作成しておけば、大切な財産を自分の意思で託すことができます。葬儀の細かい希望も書面に残しておけば、故人の思いを尊重した形で執り行ってもらえるでしょう。

これらを通して、生前の自分が積み重ねてきたものを、次の世代に確実に引き継ぐことができるわけです。

終活によって、最期のときまで自分らしく生ききることができる。それは独身者にとって何よりの安心であり、心の支えになるのではないでしょうか。

独身が終活ですべき7項目

独身が終活ですべき7項目

独身の方が安心して老後を過ごすためには、早めの終活が欠かせません。

ここからは、独身者が特に意識すべき終活の項目を7つご紹介します。

断捨離

断捨離は、終活の第一歩と言えるでしょう。自分が元気なうちから不要な荷物を処分し、最小限の物だけを残すようにしておきましょう。

高齢になるほど、物の整理が面倒に感じられるようになります。また、大量の荷物を業者に依頼して片付けてもらう場合、多額の費用がかかってしまいます。

今のうちから計画的に断捨離を進めておけば、ストレスなく終活を進められるはずです。

お金の整理

預金口座やクレジットカードの整理も、終活の重要項目です。使っていない口座は解約し、1つにまとめるなどして管理しやすくしましょう。

また、家賃や光熱費など、毎月の固定費が引き落とされている口座を把握し、リスト化しておくと安心です。株式や不動産、貴金属など、主要な資産についてもまとめて書面に残しておくと良いでしょう。

遺言書の作成

独身の場合、配偶者や子どもに財産を残すことができません。そのため、「誰に」「何を」相続させるのかを明確にしておく必要があります。

トラブルを避けるためにも、弁護士や司法書士など専門家に依頼して、法的に有効な遺言書を作成しておきましょう。生前に公正証書遺言を残しておけば、あなたの意思が確実に反映されます。

エンディングノートの作成

エンディングノートは、自分の人生の終盤に関する意思を記すノートのことです。葬儀やお墓、延命治療、遺品の処分など、様々な希望を書き記しておくと、残された人の負担が軽減されます。

また、自分史として人生を振り返ったり、家族や友人へメッセージを綴ったりするのも良いでしょう。

エンディングノートに法的拘束力はありませんが、精神的な支えになることは間違いありません。

葬儀やお墓の準備

葬儀社と生前契約を結んだり、墓地を予約したりしておくのも賢明です。

最近は、宗教に依らない自由な形式の葬儀も増えています。自分らしいお別れの方法をイメージし、実現に向けて動き出しましょう。

一方のお墓は、子孫代々の継承を望めない独身者にとって悩ましい問題と言えます。永代供養付きの墓地を購入したり、菩提寺と相談して墓じまいを検討したりするのも一案です。

成年後見制度や死後事務委任契約の利用を検討する

認知症など判断力の衰えに備えて、成年後見制度の利用を視野に入れておきましょう。財産管理や身上監護について、信頼できる専門家に任せられる仕組みです。

また、自分が亡くなった後の諸手続きを依頼できる「死後事務委任契約」の活用も検討に値します。遺品整理や葬儀の執行、各種手続きの代行など、幅広くサポートしてくれます。

【ペットがいる場合】次の飼い主を見つける

ペットを飼っている方は、自分に万が一のことがあった際、ペットを託せる人を探しておく必要があります。

普段からペットを預けられる人間関係を築いておくのはもちろん、信託銀行などと「ペット信託契約」を結ぶこともできます。ペットの世話や医療費をサポートする代わりに、一時金を払い込む仕組みです。

ペットを看取るまでの資金を確保できるので、飼い主としての責任を全うできるでしょう。

独身の終活はいつから始める?

独身の終活はいつから始める?

独身の方が終活を始めるタイミングに、明確な基準はありません。しかし、一般的に早めにスタートするほど、理想的な終活ができると言われています。

30代や40代から終活に取り組む方もいますが、この年代は仕事や子育てに追われ、なかなか腰を上げられないのが実情でしょう。とはいえ、現役世代のうちから問題意識を持つことは重要です。

50代になると、老後の生活がより現実味を帯びてきます。定年後のライフプランを思い描きながら、終活の第一歩を踏み出すのに適した時期と言えるでしょう。

ただ、終活の核心をなすのは「いざという時への備え」です。それは、元気で判断力があるうちから進めるに越したことはありません。

例えば、エンディングノートを書き始めるのは、脳の働きが衰える前がベストタイミングです。葬儀やお墓の生前契約、信頼できる身元保証人の確保なども、認知症になる前に行っておきたいものです。

一方で、独身の方の中には親の介護や看取りを経て、終活の必要性を痛感する方もいます。大切な人を亡くした悲しみが癒えたころに、前を向いて終活をスタートするケースは少なくありません。

いずれにせよ、終活は一朝一夕に成し遂げられるものではありません。

心づもりができたら、できることから始めてみましょう。

まずは、自分の人生観や価値観を言語化するところからスタートするのが良いかもしれません。そうした思索の積み重ねが、必ず終活の道しるべとなってくれるはずです。

【年代別】独身の終活のポイント

【年代別】独身の終活のポイント

独身の方が終活を始めるタイミングは人それぞれですが、年代によって重点的に取り組むべき内容が異なります。

ここでは、30代から60代以降の独身者が意識したい終活のポイントを解説します。

30代

30代は、独身であっても将来的に結婚する可能性が十分にあります。そのため、この年代の終活は本格的というよりも、老後に向けた準備を進めるイメージで捉えるのが良いでしょう。

具体的には、自宅の購入や貯蓄など、資産形成に力を入れることが大切です。特に住宅ローンは、返済期間が長期にわたるため、できるだけ若いうちに組むのがおすすめです。

また、万が一に備えて、公的・私的な保険にしっかりと加入しておくことも重要な視点と言えます。

40代

40代になると、独身のまま定年退職を迎える可能性も見えてきます。この年代は、老後や死後に備えた資金準備に本腰を入れ始めるタイミングです。

年金だけでは生活が苦しくなることを想定し、貯蓄や投資による資産形成を加速させましょう。葬儀費用や医療費なども視野に入れ、必要な額を洗い出しておくと安心です。

加えて、相続対策の一環として、財産目録の作成にも着手しておきたいところ。家族に引き継ぐ想定がない分、入念に準備を進めることが求められます。

50代

50代は、いよいよ定年退職が見えてくる年代です。退職金の使い道をシミュレーションしつつ、セカンドライフの具体的な設計を描いていきましょう。

この先、介護や医療のサポートが必要になる可能性も視野に入れ、健康的な生活習慣を心がけるのがポイントです。規則正しい食事と適度な運動を習慣化し、自立した老後を目指したいものです。

また、財産管理の方法や葬儀・埋葬の希望など、エンディングノートの作成にも積極的に取り組んでおくと良いでしょう。

60代以降

60代に入ると、定年退職によって自由な時間が大幅に増えるはず。心身ともに健康であれば、終活に専念できる絶好のタイミングと言えます。

まずは「残りの人生でやりたいことリスト」を作成し、実現に向けて一つひとつ取り組んでいきましょう。

旅行や趣味、ボランティアなど、これまで時間的な制約で叶えられなかった目標にもチャレンジできるでしょう。

一方で、葬儀社との事前相談や資産管理の専門家への相談など、入念な終活も欠かせません。要介護状態になることも視野に入れ、できる限り早めに動くことが重要です。

その先の人生を、最期まで自分らしく生ききるためにも、60代からの終活は非常に大切なプロセスだと言えるでしょう。

独身の終活で利用できるサービス

独身の終活で利用できるサービス

独身の方が終活を進める上では、一人で抱え込まずに専門家のサポートを受けることが大切です。弁護士事務所や自治体の相談窓口、民間の終活支援業者、社会福祉法人などが、それぞれの得意分野でサービスを提供しています。

例えば、遺言書の作成や相続手続きは司法書士や行政書士に、葬儀やお墓の準備は葬儀社に相談するのが一般的でしょう。老後の不安を解消するための保険や資産運用は、ファイナンシャルプランナーに相談するのもおすすめです。

また、認知症など判断能力の低下に備えた成年後見制度利用の相談は、市町村の地域包括支援センターで受け付けています。将来を見据えて、賢く専門家を活用していきたいものです。

元気なうちは自分ひとりでも煩雑な手続きや準備など何でも可能ですが、時間も手間もかかるため、1つの窓口(ワンストップ)で行ってくれる「ひとりのミカタ」がおすすめです。

「ひとりのミカタ」はおひとりさまをサポートします

セゾンカードでおなじみのクレディセゾンのグループ会社「くらしのセゾン」が提供する「ひとりのミカタ」は、おひとりさまの終活に関するさまざまな困りごとを総合的にサポートするサービスです。

入院時の身元保証から日常生活のサポート、万が一の際の葬儀手配や遺品整理まで幅広くカバー。身元保証がメインの「エルダープラン」と「エルダープラン」にエンディングサポート(死後事務手続き)」までカバーされた「プラチナプラン」の2つのプランが用意されており、ニーズに応じて選択できるのも特徴です。

入院・施設入居時の手続きサポート、24時間365日の電話健康相談、病院・施設からの緊急連絡先、もしものときの見守り・駆けつけサービスなど、おひとりさまの抱える不安に、ワンストップできめ細やかに対応してくれるところも心強いポイントです。

まずはお気軽に「ひとりのミカタ」に相談してみてはいかがでしょうか。

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ひとりのミカタ

おわりに

独身の終活は、老後や死に対する不安を解消し、周囲への負担を軽減するために必要不可欠です。断捨離やお金の整理、遺言書やエンディングノートの作成など、早い段階から計画的に取り組むことで、自分らしい人生の最期を迎えることができます。年代に応じたポイントを押さえ、「ひとりのミカタ」などの専門サービスを活用しながら、一歩ずつ終活を進めていきましょう。

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