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【医師監修】肌荒れの原因とは?タイプ別のお手入れ方法を紹介【男性も必見】

【医師監修】肌荒れの原因とは?タイプ別のお手入れ方法を紹介【男性も必見】
小渕 英里 富士見スキンクリニック飯田橋 院長

監修者
小渕 英里 富士見スキンクリニック飯田橋 院長

日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医。東京女子医科大学卒、同大学病院東医療センター、都内クリニック勤務を経て、2021年9月に飯田橋駅西口すぐに「富士見スキンクリニック飯田橋」を開院。 皮膚科専門医として患者さまの悩みやご希望をお伺いし、保険診療/美容自費治療の両面から最適な治療方法をご提案しています。

「肌荒れが起きていて、困っている」「スキンケアをしているのに治らない」「肌荒れが治っても再発している」と肌荒れの悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。肌がかゆかったり、カサついて困っていたりして外出するのが嫌になる方もいるでしょう。

毎日お手入れをしているのに肌トラブルが減らないこともあります。いつも行っているメンテナンス方法が間違っている可能性もあるので、要注意です。

このコラムでは、肌荒れの原因や対処法について解説しています。肌荒れがなくなればご自身に自信を持てます。女性だけではなく、男性に通ずる部分もありますので、肌荒れにお困りの方はぜひ参考にしてみてください。

1.肌荒れの原因7選

1.肌荒れの原因7選

肌荒れの原因には紫外線を始めとした外部からの刺激や、ストレスによる不調など、さまざまなものがあります。肌荒れを直すには原因を明らかにすることが重要です。肌荒れとなる原因を7つ解説しますので、お困りの方は参考にしてみてください。

1-1.紫外線

紫外線に晒されると、身体が本来備えている防御機能が過剰に働きます。メラニン色素は肌を守っていますが、紫外線に晒され続けると、過剰に生成されシミの原因になります。また継続的に紫外線を浴びると、コラーゲンにダメージを与えてシワやたるみが起こるので注意が必要です。

紫外線から受けたダメージは身体に残り続けます。紫外線によって壊れたコラーゲンを修復するのは容易ではありません。日差しが特に強くなる時間は午前10時から午後2時までですので、この時間に外出する場合、特に紫外線対策をしっかりして出掛けるのが良いでしょう。

1-2.花粉や大気汚染

花粉や大気汚染物質が肌に付着すると、活性酸素が大量発生し、肌細胞を酸化させます。活性酸素は外部刺激から肌を守っていますが、花粉などに晒され続けると、大量に発生し肌荒れの原因となります。活性酸素が引き金となりメラニン色素が発生し、シミやニキビの原因となるので注意が必要です。

ビタミンCやビタミンEが持つ抗酸化物質を摂取すれば、活性酸素の生成を抑えられます。活性酸素は生活習慣によって変化します。タバコやアルコールを控えると活性酸素は減少するので普段の生活に気を配るのも大切です。

1-3.ストレスの影響

ストレスを受けると、身体の中で活性酸素が多く作られ、コラーゲンを作るタンパク質などを攻撃し始めます。コラーゲンの生成ができなくなるので、肌の健康が維持できなくなり、酸化や老化が進みます。メラニン色素が発生してシミの原因となり、シワやたるみができるので注意が必要です。

肌荒れは精神的な負担によっても起こります。普段からストレスを溜めない生活を心掛けましょう。

1-4.誤ったスキンケア

毎日お手入れしていても間違ったやり方を続けていれば肌荒れする可能性があります。間違ったスキンケアは肌にダメージを与えてしまうので注意が必要です。間違ったスキンケアは下記の通りです。

  • 化粧品の使用量が適正ではない
  • ゴシゴシ擦る
  • 洗顔するときのお湯が熱過ぎる
  • 強くパッティングする

強く擦ったり、激しくパッティングしたりすると、肌に負担を与え乾燥する原因になります。熱いお湯で洗顔すると、必要な皮脂まで流してしまうので注意が必要です。また、化粧品には適切な使用量がありますので、ケアをするときは必要な分量を使いましょう。

1-5.内臓の不調

内臓は栄養分を吸収して老廃物を身体から排出しており、正常に働かないと、肌に老廃物の影響が現れ肌荒れを起こします。例えば、腸が機能しないと便秘になり、老廃物が有害物質を生み出し、肌荒れを起こします。胃の調子が悪いと、口の周りにニキビができることもあるので注意が必要です。

有害物資は新陳代謝を鈍らせ、血行を悪くします。血行が悪くなると肌荒れが起こります。内臓の不調を改善するには食事を見直すことです。甘い食べ物や油分が多い食事を控えると、改善に向かうことがあります。

1-6.バリア機能の低下

外部からの刺激によって、バリア機能が低下し肌荒れが起こります。バリア機能とは、花粉などの異物を肌に侵入させないようにし、内部の水分の蒸発を防ぐ役割を指します。紫外線が角質層にダメージを与えたり、エアコンの長時間使用で空気が乾燥したりすると、バリア機能が弱まります。また加齢によっても起こるので注意が必要です。

バリア機能を回復させるには日頃のスキンケアが重要です。ご自身の肌質に合ったお手入れを継続すれば、改善できます。また普段の生活でもバリア機能の回復に役立つことがあります。食事、睡眠や適度な運動をすると良いでしょう。

1-7.ホルモンバランスの変化

女性ホルモンのひとつであるエストロゲンには肌を綺麗にする働きがあり、肌の調子を維持しています。卵巣から分泌されるエストロゲンは卵巣の機能の低下と共に排出される量が減少し、ホルモンバランスが乱れます。また加齢だけではなく、ご自身の生活スタイルによってもエストロゲンは減少するので注意が必要です。

ひとつの食材でホルモンバランスが整うということはありませんが、食事を見直すとホルモンバランスが整い、肌荒れの改善に期待できます。エストロゲンに似た働きをする大豆イソフラボンをはじめ、女性ホルモンのもとになるタンパク質、ビタミン、ミネラル、脂質などバランス良く取るように心掛けてください。

紫外線と乾燥対策はしっかりとやっていると思っている方が多いかもしれませんが、まだ不充分の可能性もあります。その他にもさまざまな原因がありますので、気になったポイントは対策をしてみましょう。日々お肌も頑張っていますから、いたわってあげましょう。

2.肌荒れの症状

2.肌荒れの症状

肌荒れの症状にはカサつき、ニキビや湿疹などがあります。ニキビは繰り返し起きたり、湿疹は掻くとかゆみが広がったりと症状によって特徴が異なります。

それぞれの症状の原因と対策を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

2-1.カサつき

カサつきは肌の角層がめくれあがり、触るとカサカサするのが特徴です。肌内部の水分が外へ逃げてしまうために肌の表面が乾燥し、カサつきます。症状がひどくなると、粉が吹き出したり、キメが乱れて見た目が荒れた印象になってしまうので注意が必要です。

加齢により肌の機能は低下してカサつきが起きやすくなりますので、カサつきを無くすお手入れが大切です。特に冬は乾燥し肌の水分が抜けやすいので、丁寧なスキンケアが重要です。

2-2.ニキビ

若いときにだけ起こると思われるかもしれませんが、成人の方でもニキビで悩んでいる方は多くいます。毛穴に古い角質が溜まり、炎症が起きるのがニキビです。肌が乾燥すると、皮脂を過剰に分泌してしまいニキビが発生します。

ターンオーバーという肌の生まれ変わりが正常に行われないと、角質や皮脂が重なり、ニキビになります。ニキビはそのままにしておくと、繰り返しできやすいので、早めにケアを行うのが大切です。

2-3.赤み

肌を守る能力が落ちると、紫外線や花粉などの外からの刺激によって赤みが起こります。肌を守るバリア機能が働かず、水分が蒸発したり、外部の刺激を受けたりすると、赤みがでます。赤みは鼻や頬に現れることが多く、かゆくなったり、ムズムズするのが特徴です。

かゆくて掻いてしまうとひどくなるので注意しましょう。そのままにしておくと、シワやシミなどの老化につながる可能性があります。そのままにせず早めに対応する方が良いでしょう。

2-4.湿疹

外からの刺激や肌機能の低下によって湿疹は起こります。花粉やハウスダストなどの刺激やバリア機能が弱まると、湿疹は発生します。湿疹は身体全体にできてかゆみを伴いますが、掻かないように注意しましょう。

かゆい場合、冷やすのがおすすめです。冷やすと神経の興奮が抑えられかゆみが引いていきます。掻いてしまうと、かゆみ成分が広がりさらにかゆくなりますので、早めに対応する方が良いでしょう。

2-5.毛穴の開き

メイクでも隠しきれない毛穴の開きも肌荒れです。皮脂量が多過ぎたり、肌が乾燥したりすると、毛穴は開きます。また年齢を重ねると、肌がたるみ毛穴が開いて楕円形のように大きくなるので、注意が必要です。

小鼻でよく見られる黒ずみはクレンジングや洗顔を丁寧に行えば、目立たなくできます。しかし、肌のたるみで毛穴が開いている方はご自身でのケアでは改善できる可能性が低いです。美容皮膚科の受診を検討すると良いでしょう。

3.肌荒れの対処法4選

3.肌荒れの対処法4選

肌のタイプは人によって異なりますので、肌荒れの改善には、ご自身に合った対策を行うことが大切です。またお手入れ以外にも食事や生活環境で解消できる方法があります。ここでは対処法を4つ紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

3-1.肌のタイプに合ったクレンジング・洗顔をする

肌のタイプは数種類に分かれます。肌質に合ったクレンジング・洗顔を行うと肌荒れが改善できます。ご自身の肌に合うお手入れ方法があれば、ぜひ参考にしてみてください。

・乾燥肌の方

乾燥肌は肌の水分と皮脂の量が少ないので、お手入れ方法は保湿することです。乾燥肌はバリア機能が低下しているので肌の水分が抜けて乾燥し、外部刺激に弱い状態です。低刺激の洗顔料でたっぷりの泡で洗い、常温の水かぬるま湯ですすぎましょう。ゴシゴシ擦ると肌にダメージを与えるので注意が必要です。

・脂性肌(オイリー肌)の方

脂性肌(オイリー肌)は皮脂が多いのが特徴です。いつも顔がテカッてベタついているのが脂性肌です。水分は不足し、それを補うために皮脂分泌が過剰になっている場合もあります。お手入れ方法は水分と油分を程よく与えると良いでしょう。

ただし、皮脂を取り過ぎることは注意が必要です。本来皮脂は肌を守っているので、皮脂が多いからあぶらとり紙などで取り過ぎてしまうと、かえって肌荒れを起こす原因になります。洗顔する時はゴシゴシ擦り過ぎないように注意しましょう。スクラブ入り洗顔料の使い過ぎも要注意です。

・乾燥肌・脂性肌(オイリー肌)の両方に当てはまる方

乾燥肌・脂性肌両方持つ方の肌の特徴は額や鼻は脂っぽく、あごの周りは乾燥している状態です。それぞれのパーツに合わせたお手入れ方法が有効です。脂っぽい部分は水分と油分を適量補給して、乾燥している箇所にはたっぷりと保湿をする。力を入れずやさしく洗顔料を馴染ませると良いです。

肌質は生まれ持ったものですので、変えることはできません。肌のタイプを理解してご自身に合ったスキンケアを行いましょう。

3-2.脱毛する

脱毛すると、毛がなくなり、毛穴が引き締まるので、肌荒れが解消できます。また髭やムダ毛を剃るときに皮膚の表面も一緒に削ってしまったり、傷付けてしまうので、肌荒れが起こります。肌が弱い方、ニキビができやすい方は肌荒れを改善するために、脱毛は効果的といえるでしょう。

しかし、脱毛が怖いと感じる方もいるでしょう。脱毛するのであれば、医療脱毛が良い選択です。医療脱毛のクリニックには皮膚科医がいるので、肌の状態を診断してから施術を行います。肌荒れを改善する選択肢のひとつとして、脱毛を検討してみましょう。

3-3.栄養バランスの取れた食事を取る

肌荒れが改善できる栄養素を食事に取り入れれば、肌荒れは解消できます。肌の細胞を作ったり、健康を保持したりする食材を普段の食事に取り入れましょう。肌荒れを改善させる栄養素を含む食材は下記の通りです。

皮脂膜を正常にするコラーゲンを生成するパセリ、ケール、パプリカ、トマト
皮脂分泌を抑えるバナナ、鶏ささみ、ニンニク、サバ缶
肌のハリを作る皮膚の水分を保つ肌の弾力を保つ肉全般、魚全般、豆腐、海藻

ただし、好きなものだけを食べていては肌荒れが治らない可能性があります。バランス良く食べて健康な肌を作るのがおすすめです。食べ物で肌荒れを改善したい方は、こちらのコラムで詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

関連記事はこちら:【医師監修】肌荒れを解消できる食べ物とは?コンビニでも買える美肌商品を紹介

3-4.生活環境を清潔にする

肌荒れを解消するために、生活環境を綺麗にしておきましょう。普段使っている寝具やタオルなどに雑菌、ハウスダストが付着していると、肌荒れを起こす可能性があります。ハウスダストが多い環境だと肌がかぶれたり、かゆみを引き起こしたります。湿気が多いとカビや雑菌が多くなり、肌荒れにつながります。

ハウスダストはノミやダニの死骸なので、溜めないために部屋の掃除、換気を行いましょう。ハウスダストを除去するには布団クリーナーを使うのが効果的です。肌荒れにお悩みの方は、身の回りを清潔にしておくのも重要です。

関連記事はこちら:ハウスダストの発生原因とアレルギー症状|ハウスダストの発生を防ぐ方法もご紹介

メイクをしている方は、使用しているメイク道具も要注意です。定期的に洗って清潔を維持してください。普段何気なくやっていることが、肌荒れの原因になっているかもしれません、改善できるところから取り組んで行きましょう。

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