「しっとり、すべすべでトラブル知らず!」と思われがちな赤ちゃんの肌ですが、実は大人と比べてとてもデリケートです。肌トラブルを起こさないためにも日々肌ケアを心がけるのが重要です。「肌ケアが大事なのは知っているけれど、”なんとなく”やっている」という方も多いのではないでしょうか?
肌ケアは、肌トラブルを防ぐだけでなく、将来的なアレルギーの発症リスクを抑えることも近年わかってきました。肌ケアの必要性や、肌トラブルが起きる原因、赤ちゃんの将来的なアレルギー発症リスクに対する対策などをご紹介します。
そもそも赤ちゃんの肌ケアってどうして必要なの?
赤ちゃんの肌はデリケートだから、何もせずに自然な状態にしておくのが良いのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、むしろデリケートだからこそ適切な肌ケアで健康な肌を維持してあげることが大切です。
なぜなら赤ちゃんの肌は、乾燥から肌を守る角層が大人と比較して未熟なためです。加えて、水分、油分ともに少ないため、肌のバリア機能が弱いといわれています。
特に、生後4ヵ月を過ぎるとさらに皮脂量は少なくなり、大人の1/3程度になるといわれています。また、よだれや涙、食べこぼしなどを拭く際の摩擦、紫外線、雑菌などのさまざまな外からの刺激と日々隣り合わせのため、肌トラブルが起こりやすいのです。
『肌バリア』って何?
赤ちゃんの肌はバリア機能が弱いとお伝えしましたが、この『肌バリア』とはいったい何でしょうか。肌にはラップ1枚程度の厚みの「角層」があり、これが肌から水分が蒸発するのを防いで、外部刺激から肌を保護してくれています。この働きを「肌バリア」と呼んでいます。近年の研究で肌バリア機能が低い新生児はアトピー性皮膚炎の発症リスクが高いことがわかってきました¹⁾。
1)Allergol Int. 2016 Jan;65(1):103-8.
赤ちゃんの肌ケアは将来的なアレルギー対策にも効果的
赤ちゃんへの肌ケアは肌トラブル予防だけでなく、将来的なアレルギーの発症リスクも抑制することがわかってきました。
乳幼児のアトピー性皮膚炎は、食物アレルギーや気管支喘息を連鎖的に引き起こす「アレルギーマーチ」の入口になるといわれていて、アトピー性皮膚炎があると食物アレルギーの発症リスクが6倍以上²⁾というデータもあります。
これはアトピー性皮膚炎によって肌バリア機能が壊されると荒れた肌から食物成分が入り込み、食物アレルギーにつながることが原因です。これが引き金となり、成長するにつれて次々と気管支喘息、アレルギー性鼻炎といった異なるアレルギー症状に悩まされるというのがアレルギーマーチです。
しかし、アトピー性皮膚炎は乳幼児から保湿などの適切なケアを行い、肌バリア機能を高めることで発症を減らせることが報告されています³⁾。
2)J Allergy Clin lmmunol 2016;137:1071-8.〔PMID:26897122〕
3)J Allergy Clin lmmunol 2014;134:824-30.〔PMID:25282564〕
赤ちゃんの肌バリア機能が自宅でわかる郵送検査のすすめ
赤ちゃんの肌バリア機能を自宅で調べられる検査キットがあります。検査キットの使用方法はあぶらとり紙のような専用の「やわらかシート」で皮脂を採取するだけです。検査キットをポストに投函するだけで、後日ご登録いただいたメールアドレス宛にメールが届きます。マイページにログインすると結果をご覧いただけます。
この検査では肌の「RNA」を採取し、 RNAは人が生まれながらに持つ体質をもたらすDNA情報に基づき、体内で様々な働きをする酵素や構造タンパク質を作るもとになります。そのため、体調や環境によって日々絶え間なく変化する赤ちゃんの肌状態を調べるのに最適です。 肌バリア機能のうち「乾燥を防ぐ力」「うるおいを保つ力」「丈夫な角層を作る力」の3つの項目に関与する「RNA」を測定することで、目視ではわからない肌内部の状態がわかります。毎日のお子さまの肌ケアを見直すために「ベビウェルチェック」の検査キットを活用してみてはいかがでしょうか。
【注意事項】
・本検査は病気の診断をするものではありません。お子さまの肌内部の状態を知り、肌状態にあった肌ケアをするためにお役立てください。
・乳幼児(生後1ヵ月から1歳半)を対象とした検査です。