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杉原杏璃の「補正下着でラクラク美ボディ」 第3回 お悩み別、補正下着の選び方
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杉原杏璃の「補正下着でラクラク美ボディ」 第3回 お悩み別、補正下着の選び方

一時期欧米で、ヒップにパッドの入った補正下着が流行したことがあります。そのころはスカーレット・ヨハンソンのようにヒップにボリュームのある体型が大人気でした。どこの国でも、憧れの体型に近づけるために補正下着を使いたくなるのは同じなのですね。

いよいよ今回は、補正下着の選び方についてお話しします。

もし、「今は補正下着なんて必要ない」と思っている方も、5年後、10年後に後悔しないために補正下着を取り入れてみると、今の体型を長くキープできるかもしれません。体型が崩れてから整えるだけではなく、崩れないようにケアするためにも補正下着は心強い味方になってくれます。

お悩み別、補正下着の選び方

お悩み別、補正下着の選び方

自分の身体のどこを整えたいのかによって、合う補正下着は変わってきます。「全身整えたい!」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、まずは1ヵ所を選んで試してみるのがコツです。例えば、お肉を寄せてバストをグッと引き上げるだけで痩せて見える効果もあります。自分の身体を美しく見せる補正下着を一枚ずつ選んでいきましょう。選ぶときのキーワードは「美」です。 

お悩み① 太もものたるみが気になってきた

A:太ももを引き締めて「美脚」にするためには、ガードルタイプの補正下着が最適です。それも、太ももがフォローできるように、7部丈のものなど、長さが膝上まであるものをおすすめします。中途半端な長さのガードルだとヒップアップにはなっても、太ももに段差ができて美しくなりません。

生地で程良く太ももを包み込むようにホールドする長さなら、引き締まって見えます。なお、一般的なガードルも補正下着のひとつですが、ハードタイプを選ぶと血行が悪くなり、お腹やヒップラインが崩れる可能性もあるので要注意です。

ガードルタイプの補正下着

お悩み② バストが下がって来た、胸が離れて来た、胸の谷間を作りたい

A:私は、何歳でも「美胸」になれると思っています。そのためにぜひ試していただきたいのが、「バージスシェーパー」と呼ばれる胸の引き上げに特化した補正下着です。これはバージスライン(ブラジャーのワイヤーが入っている部分)にパワーネット(ストレッチ性の強いメッシュ素材)を入れたり、強弱に編み分けられた伸縮性のある生地を使って、バストを下とサイドから寄せて引き上げます。

普段使っているブラジャーの上から着用するので、どれだけバストアップするのか一目でわかります。胸の谷間もできますし、離れた胸をセンターに寄せられるので、胸を張って歩きたくなると思います。

「バージスシェーパー」と呼ばれる胸の引き上げに特化した補正下着

お悩み③ ヒップラインが下がってきた

A:ヒップラインには、断然ガードルタイプの補正下着がおすすめです。お尻と太ももの境界線が太めの編み分けになっているタイプ、パワーネットになっているタイプなど、ヒップのお肉をきちんと引き上げるガードルタイプを選んで「美尻」を目指しましょう。

ヒップアップすると足が長く見える効果もあるので、ジーンズやパンツスタイルに自信が持てます。ヒップはちゃんと日々持ち上げていないと、長い年月をかけて重力で下がっていきます。胸が垂れないように気をつけるのと同じように、ヒップのフォローアップも大事です。 

お悩み④ ポッコリお腹が気になる

A:女性は下半身に脂肪がつきやすいのだそうです。つまり、ポッコリお腹になりやすい宿命ですね。ダイエットや運動でお腹をひっこめるのも大事ですが、お肉は簡単には落ちません。そのお肉をスッキリと「美腹」に見せてくれるのがハイウエストのガードルやショーツタイプの補正下着です。

全体的に同じ圧がかかるものより、メリハリがついているタイプを選ぶほうが、身体に負担をかけません。たとえば、ポッコリお腹になりやすい部分や太ももとヒップの境目だけ強めの素材や編み方で引き締めて、それ以外の部分は優しくホールドする設計になっているガードルなら、長時間履いてもつらくなりづらいでしょう。

ハイウエストのガードルやショーツタイプの補正下着

お悩み⑤ 背中や脇のお肉が気になる

A:いわゆる「はみ肉」は、知らず知らず脂肪がついたからできるといわれていますが、体重は変わらなくても「はみ肉」になる方もいます。その理由は、年齢と共にお肉がやわらかくなって、下着が食い込みやすくなるから。下着が食い込むと段差ができるので、はみだすお肉が増える、ということです

背中は自分ではなかなか見れないからこそ、気を抜きたくないものです。脇高になっているブラジャータイプか、キャミソールタイプの補正下着で、「美背中」をつくりましょう。

脇高のブラジャーはカップから後ろに回るベルト部分の幅が広く作られているので、背中や脇の上下にお肉をはみ出さない効果があります。とくに、汗取りパッドも付いているタイプは脇の下を広くカバーして脇肉を生地の中に収めて整えてくれます。

キャミソールタイプは、背中も脇もお腹も同時にホールドするので、スッキリと整えられます。

ブラジャータイプもキャミソールタイプも、背中の部分がクロスしているものや、パワーネットがたすき状に入っているもの、生地の編み分けで強弱をつけて背中をサポートするものなど、さまざまな種類があります。これらは背筋を自然に伸ばしてくれるので、猫背防止になるのも大きなメリットです。

猫背だとお腹に力が入らず腹筋が衰えるので、ポッコリお腹になりやすくなります。補正下着で猫背が解消されるとお腹が伸びるので、ポッコリお腹も解消するという一石二鳥、三鳥の効果もあるのです。 

お悩み⑥ 腰が痛い

A:腰が痛い方や冷え性、お腹が弱い方は、腹巻きがついているようなおへその上まである深履きタイプのガードルなどを履くと、お腹を温められると思います。ただし、キツめの補正下着だと余計に血行が悪くなってしまうので、ソフトなタイプを選びましょう。骨盤を程よく締めてくれるガードルもあるので、産後に体型を戻したい方には、ぜひ試していただきたいです。 

補正下着を選ぶときのサイズの測り方

補正下着を選ぶときのサイズの測り方

もし、しばらく自分の身体のサイズを測っていないのなら、補正下着専門店やランジェリーショップで一度きちんと測ってもらうのをおすすめします。

プロの方のアドバイスを受けてみると新たな発見があります。自分が思っている以上に身体が変化していて、サイズアップしていることも。なかでもブラジャータイプはバストを下からしっかり持ち上げたり、脇のお肉を寄せるとサイズアップすることもあるので、美しく見せる着方をプロに教えてもらいましょう。

鏡に映った自分の姿を見たら、「私って、こんなに胸があるんだ!」「腰にくびれができている!」と、きっと感激すると思います。

通販でも購入できますが、基本的には店頭で補正下着を実際に着て、どんなタイプがあるのかも見たほうがいいと思います。

選ぶ時のチェックポイント 

選ぶ時のチェックポイント 

買う前に必ず試着するようにしましょう。なかなかお店に行く時間が取れない方は、普段の洋服のサイズで選べるようなソフトな補正下着を通販で探してみてはいかがでしょうか。返品不可のサイトもありますが、タンクトップ型やブラキャミ型など、普通のタンクトップやキャミソールに補正下着の機能がプラスされているようなものなら、体形に合わなくて困ってしまうことがも少ないと思います。

次のような点をチェックしながら選んでみてください。

苦しすぎないか

試着する際の一番のチェックポイントは、「苦しすぎないこと」です。しゃがんだり腕を回してみたりして、苦しくないかをチェックしてみてください。「身体が締まって気持ちいい」という程度の圧なら大丈夫ですが、肌に食い込んだり、「着るのも脱ぐのも大変!」というぐらいにキツイ補正下着は、ムリして着ないようにしましょう。長時間着ていると体調も悪くなってきます。

家事やお出かけの際など、動いているときを想定して、鼠径部や脇周りなどデリケートな部分が擦れて痛くないかも確認してください。試着室の中で、こっそり足踏みをしてみるといいかもしれません。

ゆるすぎないか

苦しくなるのがイヤで大きめのサイズを選んだら、バストのカップやウエスト、太ももがゆるゆる……なんて状態なら、やはりそれは合っていません。1サイズ落として試してみましょう。 

アウターに響かない色か

アウターに響かない色か

薄手の服やホワイト系や淡い色のアウターを着るときは、透けにくいベージュなどの肌に近い色が安心です。それ以外にも、ピンクや黒など、自分のテンションが上がるカラーも一枚あると、特別なときに着たくなると思います。

自分の肌に合う素材か

自分の肌に合う素材か

綿100%のものもあれば、肌側だけ綿になっているもの、綿混素材、ナイロンやポリウレタンでできているもの、レースでできているものなど、素材はさまざまです。敏感肌の方は綿が多めのほうがいいかもしれません。なお、汗かきの方は、脇に汗取りがついているタイプを選べば、汗染みを気にせず堂々と着られます。

縫い目があるか

敏感肌の方は、縫い目が肌にあたるとかゆみが出たり、かぶれることもあります。縫い目のない補正下着を選ぶとストレスなく着られるでしょう。 

ワイヤーや金具などの異素材をどこに使っているか

ワイヤーや金具などの異素材をどこに使っているか

ブラのカップの下辺や脇にワイヤーが入っているものや、ブラのストラップに金具が使われているもの、コルセットタイプは金具で留めるものもあります。普通の下着と違い、補正下着はある程度圧がかかるので、ワイヤーや金具が肌に食い込む可能性もあります。長時間身に着けても身体に優しいデザインのものを選びましょう。

おわりに

最近の補正下着は、色やデザインが豊富なので、つい見た目で選んでしまいがちです。けれども、最初からガチガチにかためるハードなタイプを選ぶと、苦しくて不快に思ってしまう率が高くなります。ソフトなタイプから用途別に自分に合うものを徐々にセレクトしていくと、補正下着を楽しめるでしょう。

肌に直接触れるインナーなので、まずは機能性や素材など肌への影響を考えて選んでいただきたいと思います。

前回までのコラム:杉原杏璃の「補正下着でラクラク美ボディ」第2回|補正下着の新常識