「食欲がなく、体力が落ちて困っている」「胃腸の調子が悪く、あまり食事が摂れない」「手軽に買える食べ物で夏バテを改善したい」と考えている方もいるのではないでしょうか。夏バテすると、元気がなくなり、気持ちが沈んでしまう方もいるでしょう。改善するには夏バテの原因を知ることが大切です。
このコラムでは、夏バテを解消する食事のポイントや、コンビニで買える夏バテを改善する食べ物について解説しています。夏バテしてお困りの方はぜひ参考にしてみてください。
夏バテとは
「夏バテという言葉は知っているが、詳しい内容は知らない」という方もいるでしょう。夏バテを改善するには、症状と原因を理解することが大切です。ここでは、夏バテの症状と原因を解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
夏バテの症状
夏バテとは、食欲がなかったり身体がだるかったりするなど、暑さによる体調不良を指します。夏バテになると、感染性胃腸炎やうつ病などに発展する可能性がありますので、注意しましょう。夏バテの主な症状は食欲不振や睡眠障害などです。
食欲不振とは、食べていないのに食欲が湧かないことを指します。食欲不振が続くと、吐き気や発熱などを起こしやすいです。また、精神的なストレスによって食欲不振になることもあります。食欲不振から胃潰瘍や十二指腸潰瘍などになる可能性がありますので、注意が必要です。
睡眠障害とは、眠りに何かしらの問題がある状態のことを指します。睡眠障害になると、日中に眠くなったり、仕事などに意欲が持てなかったりします。睡眠障害は生活習慣病やうつ病に発展する可能性がありますので注意が必要です。夏バテには他にも症状がありますので、詳しく知りたい方は、こちらのコラムを参考にしてみてください。
夏バテの原因
夏バテを起こす原因には、自律神経の乱れや水分不足などがあります。夏バテの原因は下記のとおりです。
- 温度差により自律神経が乱れる
- 水分が不足する
- 栄養が不足する
エアコンの効いた室内と外の暑さの気温差によって、体温調節ができず自律神経が乱れます。自律神経が乱れると、だるさや食欲不振などの夏バテ症状が現れやすいです。
また、水分が不足すると、血液中の水分が減り身体へ水分が届く量が減ります。細胞が脱水状態となり、疲れが出やすいです。さらに、栄養が不足すると、身体に栄養が運ばれなくなり夏バテになりやすいです。食べやすい麺類などだけを摂取していると、タンパク質が不足し全身に栄養が運ばれなくなります。夏バテだと軽く考えていると、心筋梗塞などさまざまな病気になる可能性があるので注意が必要です。
参照元:飯塚病院|夏バテの原因と対策を知って、今年の夏は快適に過ごそう!
夏バテしない食事方法3選
「夏バテしない食事の摂り方を知りたい」という方は多いでしょう。ここでは、夏バテしないために大切な食事の摂り方を3つ解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
量より質を大切にする
胃に負担が少なくて栄養のある食べ物を摂れば、夏バテ予防に効果的です。タンパク質や栄養素を意識して食べるようにすれば、夏バテになりにくくなります。肉や大豆製品に含まれるタンパク質は胃や腸など臓器の細胞を作っています。豚肉や枝豆に含まれるビタミンBは身体の疲れをとる栄養素です。
また、ミネラルやクエン酸も夏バテ対策には欠かせない栄養素です。海藻などに含まれるミネラルは筋肉の働きを支えています。ミネラルが不足すると、夏バテを悪化させてしまいます。梅干しやお酢などに含まれるクエン酸は、疲れの原因となる乳酸を抑えるのに効果的な栄養素です。
夏バテして胃腸が弱っているときに大量に食べると、胃に負担をかけ夏バテを悪化させてしまう可能性があります。夏バテしたら、少量で多種類の食材を食べて体力を回復させましょう。
冷たいものを摂り過ぎない
夏バテしたときに冷たい食べ物や飲み物を大量に摂取すると、胃に負担をかけるので夏バテが悪化します。そうめんなど麺類の食べ過ぎには注意しましょう。麺類には糖質が含まれ、分解するにはビタミンB1を使います。ビタミンB1は身体の疲れを取りますが、糖質の分解に使われると疲れを取る分が不足してしまう恐れがあります。
身体に疲れが残り、夏バテが解消しにくくなってしまうので、冷たい食べ物などは摂り過ぎないように注意しましょう。
食欲が湧く食事をする
香辛料などの入った食欲が湧く食事をとれば、体力を回復させ夏バテを予防できます。香辛料には胃液の分泌を促す成分を含みますので、消化を助ける効果があります。カレー粉やニンニクなどが入った食べ物は食欲が湧くので、食欲が落ちたときにおすすめです。また、梅干しなどに含まれる酸味成分は唾液の分泌を促し、消化を助けるので食欲がないときに食べると良いでしょう。
夏バテ改善の食事で摂るべき栄養素
「夏バテに効果のある栄養素を知りたい」という方は多いのではないでしょうか。ここでは、夏バテ解消に効果のあるタンパク質などの栄養素を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
タンパク質
タンパク質は、栄養を身体中に運び夏バテで弱った胃腸を回復させる働きをしますので、夏バテを改善できます。タンパク質は筋肉や臓器の細胞を作っており、不足すれば細胞が生まれ変わらなくなります。筋力が落ち体調を崩しやすくなるので、注意が必要です。
タンパク質は肉や魚に含まれます。1度にたくさん食べても、身体に吸収されず排泄されるため、なるべく毎日摂取するのが良いでしょう。
ビタミンB群
ビタミンB群には疲労回復効果がありますので、摂取すると夏バテを改善する助けとなります。ビタミンB群は豚肉や大豆製品に含まれる栄養素で、疲れの元となる乳酸を分解します。ビタミンB群は水溶性ビタミンで熱に弱く、加熱するとビタミンが食材から流れてしまいます。スープを飲み干せる食材丸ごとで食べたり、玉ねぎやニンニクに含まれるアリシンと一緒に食べたりすると、ビタミンB群の吸収率が上がるのでおすすめです。
香味野菜
生姜やしそなど香りの強い香味野菜には食欲を増進させる効果がありますので、体力を回復させ、夏バテを改善することができます。生姜には発汗作用があり、身体を温めるのに有効な食べ物です。身体を温め発汗すると、自律神経が正常に働き、夏バテを改善できるようになります。しそは食欲を増進させ、抗酸化作用がある食材です。抗酸化作用は身体が酸化するのを防ぎ、疲れを取りやすくします。
コンビニで買える夏バテ予防が期待できる食べ物9選
「コンビニでも買える夏バテ改善が期待できる食べ物を知りたい」という方のために、ここではコンビニで買える夏バテ改善が期待できる商品を9つ紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
オレンジジュース
オレンジジュースを飲むと、クエン酸が摂取できます。クエン酸は、疲れの元である乳酸を分解するので疲労回復に効果的です。また、オレンジジュースの酸味は食欲を増進させる効果があります。ビタミンBを含む食材と一緒にオレンジジュースを飲むと、クエン酸の吸収率が上がるのでおすすめです。しかし、オレンジジュースには糖分を含む商品があるので、飲み過ぎには注意しましょう。
プチトマト
プチトマトを食べると、リコピンが摂取できます。リコピンは、活性酸素を抑えるのに効果的な成分です。活性酸素が細胞を錆びさせると、疲れが溜まるので、夏バテが起こりやすくなります。また、トマトにもクエン酸が含まれており、胃の働きを活発にする効果があります。夏バテで胃腸が弱っている方にはおすすめの食材です。プチトマトは小さく手軽に食べられるので、夏バテでお困りの方は試してみましょう。
ミネラルウォーター
ミネラルウォーターを飲むと、ミネラルが摂取できます。ミネラルは、疲労感を改善するのに効果的な成分です。ミネラルには、ナトリウムやマグネシウムなどさまざまな成分があります。ナトリウムやマグネシウムが不足すると、疲労感が出て熱中症に発展する可能性があります。
水道水にはミネラルは含まれていないので、ミネラルを含む食べ物や飲み物から摂取しましょう。ミネラルは汗をかくと、水分と一緒に失われます。ミネラルウォーターを一度に大量に飲んでも、ミネラルは吸収されず排泄されるため、こまめに飲みましょう。
バナナ
バナナを食べると、カリウムが摂取できます。カリウムは、身体の水分調整を行うので脱水症状を予防するのに効果的な成分です。カリウムは筋肉を正常に動かすのを助けるので、摂取すると身体がだるくなりにくいです。また、バナナにはビタミンBが含まれるので、疲労回復の効果が期待できます。バナナには糖質が含まれるので、食べ過ぎには注意しましょう。
枝豆
枝豆を食べると、葉酸や鉄分が摂取できます。葉酸は身体の血液循環を促し、エアコンなどの冷えから身体を守ります。鉄分は身体中に酸素を運び、疲れを回復させるのに効果的な成分です。しかし、枝豆には脂質や炭水化物も含まれますので、食べ過ぎには注意しましょう。
納豆
納豆を食べると、食物繊維や鉄分が摂取できます。食物繊維は腸内を整える効果があり、夏バテで疲れた腸の回復を促します。鉄分は血液中の酸素を身体中に運ぶ成分です。汗をかくと、水分と一緒に外へ流出されますので、特に暑い時期は鉄分が不足し疲れやすくなります。納豆は疲れやすい方におすすめの食べ物です。
サラダチキン
サラダチキンを食べると、イミダペプチドが摂取できます。イミダペプチドは、抗酸化作用があり自律神経が酸化するのを防ぐのに効果的な成分です。自律神経が酸化するのを防ぐことができれば、疲れが溜まりにくくなります。イミダペプチドが豊富に含まれるのは、むね肉とささみです。サラダチキンを購入するなら、むね肉かささみを選ぶと良いでしょう。
冷奴
冷奴を食べると、タンパク質が摂取できます。タンパク質は、栄養を身体に運び、弱った臓器を回復させるのに役立つ栄養素です。また、豆腐には大豆オリゴ糖が含まれ、腸内環境を改善します。ネギなどの薬味は食欲を増進させる効果がありますので、一緒に食べると良いでしょう。
カレー
カレーに調合されるスパイスには、食欲増進や消化を助ける効果があります。カレーを食べると、弱った胃腸を回復させる効果が期待できるのです。カレーには野菜や肉が入っていますので、栄養が摂れ、夏バテを改善させるには効果的な食べ物です。また、発汗作用のあるシナモンやクミンなどが調合されているものも多く、カレーを食べると発汗しやすくなります。発汗すると、体温調節でき夏バテを改善できます。
おわりに
夏バテを改善するには、普段の食事に気を配ることが大切です。また、それぞれの症状の原因を知り、対処することも重要。タンパク質などの夏バテが改善できる栄養素を摂取すれば、体力が回復しやすいです。コンビニでも購入できる食べ物がありますので、簡単に手に入ります。
夏バテでお困りの方は、このコラムで紹介した食事を参考に、夏バテ改善に取り組んでみましょう。