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骨密度だけじゃない ~丈夫な骨の決め手「骨質」とは

株式会社ヘルスケアシステムズ

執筆者
株式会社ヘルスケアシステムズ

私たちは、名古屋大学発ベンチャーとして、カラダの微量成分と健康の関係を研究してきました。この成果を活かして、病気の手前の健康状態を調べる検査サービスを行っています。病気の診断はできませんが、大豆イソフラボンの作用や腸内環境、食塩を日々どれくらい摂っているかなどを調べる、いわば『生活習慣のモノサシ』です。 自分のカラダを見える化することで、それぞれの人に合った最適な健康プランの提供を目指しています。 生活習慣のミスマッチをゼロにする。これが私たちの使命です。

~あなたの骨は大丈夫?~

「骨質」とは

「骨は石のように硬く一生変わらない」と思っていませんか。実は私たちの骨は新陳代謝を繰り返し、日々新しく生まれ変わっています。古くなった骨は分解され、新しい骨が作られています。この分解と生成のサイクルをバランス良く行うことで丈夫な骨を維持しています。しかし、加齢とともに骨をつくる勢いが衰えるため、生成が分解スピードに追い付かず、もろく、スカスカな状態になります。骨というと「骨密度」を気にする方は多いですが、実は骨の強度は「骨密度」だけではありません。「骨質」も重要な因子です。

骨を鉄筋コンクリートに例えましょう。カルシウムがコンクリート、コラーゲンが鉄筋です。骨にはカルシウムが良いことが有名ですが、実は骨の体積の50%はコラーゲンです。コンクリート部分(骨密度)が丈夫でも、錆びた鉄筋(骨質)では建物は簡単に崩れてしまいますよね。骨密度が高くても骨折しやすい方がいるのはこのためです。

つまり、骨の強さ=「骨密度」+「骨質」

いつまでも元気に自分の足で歩き、人生を楽しむためにも今から適切な予防を始めましょう。 

女性は特に注意!更年期の10年で骨密度20%減!

特に、女性は更年期を境に急激に骨密度が低下します。閉経を迎えると、女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少します。エストロゲンは骨の生成を促し、かつ分解を抑制します。そのため、閉経後は骨の分解が生成スピードを大きく上回り、骨密度の急激な低下を招くのです。更年期にさしかかると、年間2%ほど骨密度が低下するといわれています。これは10年で20%減に相当します¹⁾。実際、骨粗しょう症患者の8割は女性なのです²⁾。だからこそ、女性は特に注意が必要です。半年~1年に1度は医療機関で骨密度を調べ、骨の状態をチェックしましょう。

1) 「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2011年版」(一般社団法人骨粗鬆症学会)
2) 「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版」(一般社団法人骨粗鬆症学会)

今日から始める骨の健康習慣

食事

骨のためにはカルシウムが最も重要ですが、カルシウムは吸収されにくいため、吸収を助ける栄養素も一緒に摂取しましょう。

カルシウム

牛乳、乳製品、小魚、干しエビ、海藻類、大豆製品、切り干し大根、小松菜など。骨粗しょう症予防のための推奨量は1日700~800㎎です。牛乳の場合はグラス約4杯、納豆であれば16~18パックに該当します³⁾。納豆16~18パックの摂取は現実的ではないですし、ひとつの食材から摂取すると脂質過多やカロリーオーバーにもつながるため、複数の食材から取り入れましょう。牛乳や乳製品の次に吸収率が高いのは大豆製品です。いつもの食事に納豆をプラスしたり、お味噌汁に豆腐や油揚げを入れたりすることで手軽に摂取できます。

3) 「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より算出

カルシウム

ビタミンD

卵、サケ、サンマ、しらす干し、きのこ類など。腸でのカルシウム吸収を促進します。

ビタミンD

ビタミンK

納豆、海藻類、ほうれん草、小松菜、ブロッコリー、キャベツなど。骨の生成を促すとともに分解を抑制します。納豆は特に含有量が多く、小松菜やほうれん草などの緑黄色野菜にも多く含まれています。

ビタミンK

ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、たんぱく質

「骨質」強化には、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸が有効です。これらの栄養素は、骨質の決め手となるコラーゲンの劣化を防ぎます。また、コラーゲンはたんぱく質を原料とするため、肉や魚、大豆、卵なども積極的に食べましょう。

  • ビタミンB6
    マグロ、カツオ、ヒレ肉、ささみ、レバー、バナナなど。
  • ビタミンB12
    あさり、しじみ、サバ、レバー、海苔、チーズなど。
  • 葉酸
    ブロッコリー、枝豆、ほうれん草、焼き海苔、納豆など。葉酸は水に溶け出す性質があるため、茹でたり煮たりするより、生や炒め調理の方が無駄なく栄養を摂取できます。
葉酸

運動

運動は骨をつくる細胞を活性化します。特に、体重を利用した重力に逆らう運動が効果的です。例えば、階段の上り下りやウォーキング、背筋を伸ばして良い姿勢を保つ、などでも骨を鍛えることは可能です。運動する時間がない方は、一駅だけ歩く、電車内では座らず下腹部に力を入れて姿勢よく立つ、エスカレーターよりも階段を使うなど、ちょっとした心掛けでも運動量を増やすことができます。無理なくできることから骨トレを始めましょう。

尿検査で「骨質」がわかる!おうち検査のすすめ

骨粗しょう症は自覚症状がないため、骨折して初めて気付く場合も多いです。歳を重ねると骨をつくる勢いが徐々に衰えるため、折れた後も完治までに時間を要します。

まずは、今の骨の健康状態を調べてみましょう。尿検査で簡単に「骨質」を測定できる郵送検査がオススメです。仕事や買い物などあらゆるものがリモート化する今、健康状態を可視化する検査までもが在宅で可能です。

自宅で尿を採取し、ポストに投函するだけ。結果は郵送で届き、生活習慣のアドバイスがもらえます。骨の健康が気になる方、生活習慣を見直したい方にオススメです。

尿検査で「骨質」がわかる!おうち検査のすすめ

健康チェッカー骨質の詳細はこちら

【注意事項】
本検査は、病気の診断を行うものではございません。結果に関わらず、体調について気になる点があれば、医療機関へご相談ください。

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