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ラーメンや丼ものなど、ついつい炭水化物が中心の食事になっていませんか?『血糖スパイク』のリスクを調べよう

糖尿病になりにくい身体をつくるには?
株式会社ヘルスケアシステムズ

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株式会社ヘルスケアシステムズ

私たちは、名古屋大学発ベンチャーとして、カラダの微量成分と健康の関係を研究してきました。この成果を活かして、病気の手前の健康状態を調べる検査サービスを行っています。病気の診断はできませんが、大豆イソフラボンの作用や腸内環境、食塩を日々どれくらい摂っているかなどを調べる、いわば『生活習慣のモノサシ』です。 自分のカラダを見える化することで、それぞれの人に合った最適な健康プランの提供を目指しています。 生活習慣のミスマッチをゼロにする。これが私たちの使命です。

春は進級・進学、異動や昇進などによる環境変化が多く、体調を崩しがちな季節です。一方で心機一転、生活スタイルを見直し、ご自身の身体と向き合いメンテナンスする良い機会でもあります。

この記事では食事や運動などの生活習慣と大きく関わる『血糖』についてお話します。普段の血糖値が正常でも食後に高くなる『血糖スパイク』について知り、健康的な毎日を過ごしましょう。

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糖尿病になりにくい身体をつくるには?

糖尿病になる方は、国内で5人に1人(可能性を否定できない人も含む)といわれています¹⁾。これだけ多くの方がかかっている病気ですが、食事などの生活習慣によって引き起こされるため、生活習慣を整えることで予防できます。糖尿病になりにくい身体づくりのキーワードは「血糖スパイクを防ぐ」です。

1)「令和元年 国民健康・栄養調査」(厚生労働省)

『血糖スパイク』に要注意

『血糖スパイク』に要注意

『血糖スパイク』とは、普段の血糖値が正常でも食後に高くなる状態を指します。通常、血糖値は食事を摂っても、おおむね一定に保たれます。これは血糖値を調節するインスリンというホルモンのお陰です。

しかし、食べ過ぎや運動不足、肥満などによってこの機能が低下すると、食事による血糖値の起伏が大きくなり、とりわけ食後に上昇します。このような血糖スパイクは『糖』を処理する力が弱まっているサインで、放置すると将来的に糖尿病に進展するリスクが高まります。

そのため、早めに『血糖スパイク』が起きているかどうかを確認し、生活習慣を見直すことが重要です。高血糖や糖尿病というと、中高年で肥満の方をイメージされることが多いですが、遺伝的な要因に加えて、食事内容や運動不足といった生活習慣が大きく影響するため、若い方や痩せている方でも注意が必要です。

実際、瘦せ型の若年女性は標準体重の方に比べて糖尿病予備軍(耐糖能異常と呼ばれる糖尿病の一歩手前の状態)の割合が約7倍高いという研究結果も出ています。ダイエットなどにより近年増えている痩せ型の若年女性は食事量とともに運動量も少ないケースが多く、筋肉量が低下しています。

その結果、肥満の方と同様の現象が起きていると考えられています。²⁾つまり、痩せているからといって安心できるわけではないということです。

イメージ図

2) 佐藤元律. 日本人低体重若年女性の耐糖能障害(IGT)の割合と特徴.Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism.2021年.

今日からできる!血糖値をコントロールするポイント

1日3食規則正しく。食事は抜かない

1日3食規則正しく。食事は抜かない。

食事(特に朝食)を抜くと、身体は次の食事で栄養素をより多く取り込もうとします。つまり糖質の吸収率も上がるため、血糖値が上がりやすくなります。また、空腹感から次の食事で食べ過ぎてしまったり、甘い物やジャンクフードを欲して暴食に繋がる恐れもあります。

忙しい朝は食事を抜きがちですが、手軽に摂れるバナナやヨーグルトなどを口にしておくだけでも昼食時の血糖値上昇を抑制できます。

食べ順を意識する(野菜⇒たんぱく質⇒炭水化物 の順で食べる)

同じメニューでも食べる順番によって血糖値の上昇を抑えることができます。食物繊維は糖質の吸収を緩やかにする作用があります。そのため、食物繊維が豊富なきのこや海藻、野菜などを先に食べて、その後、肉や魚などのたんぱく質、最後に炭水化物を食べるようにしましょう。

食べ順

よく噛んでゆっくり食べる

早食いは大食いの元です。早食いは満腹感を得にくくなるため食べ過ぎに繋がります。よく噛んでゆっくり食べましょう。食材を大きめにカットしたり、ごぼうやレンコンなど歯ごたえのある根菜を取り入れても良いでしょう。よく噛まなければならないため食べるスピードが自然と落ちる上に、食物繊維も摂れて一石二鳥です。

睡眠は7~8時間

睡眠は7~8時間

寝不足が良くないことはよく知られていますが、実は長過ぎる睡眠も良くありません。実際、睡眠時間が6時間以下または9時間以上の方では糖尿病や耐糖能異常(いわゆる糖尿病予備軍)が多いという研究結果も出ています³⁾。

3)Daniel J. Gottlieb,et al.(2005)Arch Intern Med.165(8):863-867

血糖スパイクのリスクが自宅でわかる郵送検査のすすめ

血糖スパイク検査

食後の血糖値が高くなっているか自宅でチェックできる検査があります。血糖値の上昇に伴い尿中に排出される「ミオイノシトール」の量を測定することで、血糖値の状態を推し量ります。一般的な病院の検査は採血による血液検査で、空腹時に行われます。

そのため、普段の血糖値が正常で、食後にのみ上昇する場合はなかなか見つけられません。この検査は、食後に実施する尿検査のため、これまでは発見が難しかった食後高血糖のリスクを時間や場所に縛られず、手軽に調べることができます。

検査方法は自宅で尿を採取し、ポストに投函するだけです。結果はオンラインで受け取れます。ご自身の生活習慣を見直すために検査を活用してみてはいかがでしょうか。

血糖スパイクチェック

【注意事項】
・本検査は、糖尿病などの病気を診断するものではありません。体調不良、健康不安がある方は医療機関を受診してください。
・腎疾患や糖尿病をお持ちの方は正しい測定結果が得られないため、検査をお控えください。

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