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害虫駆除を自分で行うには?おすすめの予防法や注意点を紹介

セゾンのくらし大研究 編集部

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毎年暖かくなってくると、どこからか湧いて出てくる害虫たち。プロに依頼して一気に片付けてもらうのも良いけれど、やはりできる限り早く安く駆除したいと思うものです。そこで今回は害虫駆除を自分でする方法や害虫の予防法を徹底解説します。

自分で行う際の注意点や、害虫が発生しやすい家の特徴についてもあわせてご紹介しましょう。虫におびえることなく、家で安心して過ごしたい方はぜひ参考にしてみてください。

この記事のまとめ

害虫駆除を行う場合、3つの段階を踏んで確実に駆除するのがポイントです。まず侵入経路を塞ぎ、家の中の害虫を駆除したのち、新たな害虫を寄せつけない工夫をしましょう。その際には、 害虫駆除や防虫対策用のアイテムが多数販売されているため、それらを活用して駆除を進めれば効率よく撃退できます。ただし家庭用の害虫駆除アイテムだからといって人間に害がないわけではないため、取り扱いには注意が必要です。また、害虫の中には人間に危害を加える種類もいるため、無理に自分で駆除しようとせず、プロに依頼するようにしましょう。そもそも虫が嫌いという方は、虫が発生しにくい家を選ぶのがおすすめです。

自宅で発生しやすい害虫の種類

自宅で発生しやすい害虫について、特徴や主な被害などをご紹介しましょう。

ムカデ

ムカデは胴体が細長く、胴部には多くの足がついているのが特徴です。世界で約3,000種、日本ではそのうち約130種が生息しています。色は黒っぽいものや一部が褐色になったものなどさまざま。頭部の下には毒あごがあり、噛まれると激痛が走ります。

クモ

クモは世界で約40,000種、日本ではそのうち約1,500種が生息しています。クモは体から糸を出し、肉食で毒を持っているのが特徴です。ただし、クモのうちほとんどは安全で、人間に危害を加える種類はほんのわずかです。

日本に生息するクモのなかで毒性が強いのは「カバキコマチグモ」です。ススキやイネなどに隠れており、草刈りのような作業中に噛まれることがあります。

ヤスデ

ムカデとよく似た形状をしているヤスデ。世界で約8,000種、日本ではそのうち約250種以上が生息しています。

色は黒いものから明るい褐色までさまざま。湿気の多い環境を好み、森の落ち葉や石垣などで見られますが、時折住宅に入り込むこともあります。ムカデと違って噛むことはありませんが、刺激臭がする体液を出すことがあり、この体液が口や目に入ると危険です。

ゴキブリ

ゴキブリは集団で生活する夜行性の昆虫です。暗くて暖かく、湿気の多い場所を好んでいるため、電化製品の中やすき間に潜んでいます。雑食で人間の食べかすはもちろん、壁紙や仲間のフンも食べます。

どこでも這うため、小児麻痺ウイルスやサルモネラ菌などの病原菌を運んでくることも。また、ゴキブリのフンや死骸でアレルギー反応を起こすこともあります。見た目や動きが苦手な方も多いでしょう。

クロアリ

温かい季節によく見かけるクロアリ。アリ類は世界で約9,000種、日本ではそのうち約250種が生息しています。

アリは女王アリを中心に約数千から数万匹がまとまって生活をする昆虫です。日本で生息するアリのほとんどは針のないアリばかり。針があるものに刺されても少し傷みを伴うくらいでしょう。しかし室内でアリが大量発生すると不快感がある他、あごで噛みつく種類もいるため注意が必要です。

ハエ

ハエは大きさ約6〜14mmほどの小さな虫です。とくにイエバエは自然ではなく人の家に生息し、台所やトイレ、居間などでよく見られます。ハエの成長速度はとても速く、卵から成虫になるまで2週間ほど。

さらに羽化後4〜5日で産卵が可能なので、大量発生しやすい昆虫です。ハエは汚いところを歩き、さらにその足で家の中を徘徊することでコレラや赤痢、O-157などの病原菌を運んできます。

ハチ

ハチはアリと同じく集団で行動する昆虫です。大きさは12mm前後のミツバチから28mmにも及ぶスズメバチまでさまざま。樹木のすき間や屋根裏などに巣を作り、生活しています。危険性は種類によって異なり、ミツバチはこちらから刺激しなければ比較的安全です。

しかしスズメバチは攻撃性が高く、巣に近づいただけでも襲ってくる場合があります。

蚊は大きさが5㎜前後の人や動物の血を吸う昆虫です。通常花の蜜を餌としていますが、産卵時期になるとメスが産卵のために人の血を吸うようになります。蚊は水中に卵を産みつけて繁殖します。池や水田、タイヤや空き缶に溜まった水でも増殖することが可能です。

蚊に刺されると、吸血の際に注入された唾液でアレルギー反応を起こしてかゆみを生じます。かきむしってしまうのも良くないのですが、危険なのは蚊が運んでくる感染症です。日本では日本脳炎やデング熱などが知られています。

害虫駆除を自分で行うには?段階別に紹介

害虫駆除を自分で行う際、目の前の害虫を駆除するだけでは潜んでいる個体を駆除することができずにいたちごっこになってしまいます。段階を踏むことで、確実に害虫を駆除することが可能です。それぞれ段階別に説明しましょう。

【第1段階】侵入経路を塞ぐ

害虫は家のすき間というすき間から侵入してきます。入り込みやすそうな場所には、害虫駆除剤をまいて侵入経路を防ぐのがおすすめです。

とくに玄関や窓、下水道や換気扇など外と繋がっている部分は注意が必要です。害虫駆除剤を人が触れないような場所に撒いておきましょう。ここでは害虫が侵入しやすい場所をピックアップして解説します。

窓・網戸

窓のサッシのすき間や網戸に空いた小さな穴も害虫の侵入経路となります。窓のサッシはナイロン製の毛が植毛された「すきまテープ」を貼ってすき間を埋めることで害虫予防になります。

テープの幅や毛の長さなどさまざまな種類の商品が販売されているため、自宅の窓に合ったものを選んでみてください。また、網戸に小さな穴があいているけれど全体を張り替えるのは大変、という場合は「網戸補修テープ」がおすすめです。穴に直接貼りつけるだけなので簡単に補修できます。

玄関

玄関に郵便受けがある場合、ここから害虫が侵入する可能性があります。とくに郵便物や新聞などが挟まっている間は、すき間が空いているため要注意です。害虫を防ぎたい場合は郵便受けを使用せず、テープでしっかり塞いでしまうと良いでしょう。

排水口

排水口から室内への侵入を防ぐために、ゴミ受けにネットをかけたり目の細かいゴミ受けに交換したりしましょう。排水口を使用していない時には、フタをしておくのも害虫の侵入を防ぐ良い手段になります。

排水ホース

エアコンの排水を行うホースは、暖かくて湿気が溜まりやすい場所です。害虫にとっては最適な環境となっています。害虫はホースから侵入し、室内に侵入する可能性があるため、侵入防止用の防虫キャップを取りつけましょう。

大きな虫を侵入させない構造に加えて、キャップそのものに虫が嫌う薬剤が練り込まれているものを使用すれば、小さな虫にも効果があります。

換気口

室外と繋がっている換気口も要注意です。換気口には空気は通して虫は通さないフィルターをつけるのがおすすめです。中には人体への害はないけれど、虫を寄せつけない成分を配合した商品もあり、小さな子どもやペットがいる家庭でも使用できます。

フィルターをつけることで、害虫だけではなく、粉塵やホコリを防いでくれるメリットもあります。

【第2段階】家の中の害虫を駆除する

害虫の侵入を防いだら、次に家の中の害虫を駆除しましょう。目の前にいる害虫は殺虫スプレーで駆除し、家の中に隠れている害虫は置き型タイプや燻煙タイプの殺虫剤を仕かけて一掃します。スーパーやドラッグストアにはさまざまな薬剤が販売されています。おすすめの薬剤をタイプ別に解説しましょう。

スプレータイプ

目の前にいる害虫を駆除するのに適しているのが、スプレータイプの殺虫剤です。殺虫成分を直接吹きかけられるため、素早く動く害虫にも対応できます。距離をとって殺虫したいならジェット噴射タイプ、冷蔵庫や家具の隙間に逃げ込んだときはノズルタイプにすると的確に駆除することが可能です。

小さな子どもやペットへの殺虫成分の害が気になる場合や、殺虫スプレー独特の臭いやべたつきが気になる場合は、凍らせて駆除するタイプの冷凍ジェットスプレーがおすすめです。

また、ワンプッシュタイプのスプレーもあり、こちらは1度スプレーするだけで部屋全体に殺虫成分が行き渡るというものなので壁や床についた殺虫成分で駆除することができます。

置き型タイプ

家庭に子どもやペットがいて、殺虫成分をまき散らしたくない場合は置き型タイプがおすすめです。置いておくだけなので、殺虫成分が浮遊せず安心して使用できます。置き型タイプの駆除剤は、害虫が好む臭いでおびき寄せて捕獲したり、殺虫成分入りの毒エサで駆除したりするものです。

駆除しようとして逃がしてしまった害虫や、隠れて出てこない害虫も駆除ができます。また、毒エサで駆除するタイプなら、持ち帰ったエサを仲間で分け与えることで一気に駆除ができるため、巣ごと駆除したい方におすすめです。

燻煙タイプ

部屋の害虫を短時間でまとめて駆除したいなら燻煙タイプの殺虫剤がおすすめ。部屋の隅々まで煙が行き渡り、家具や家電に隠れている害虫にも効果があります。ただし煙が出るため、家具や家電にはカバーをしたり、賃貸物件であれば事前に大家さんに声をかけたりしてから行うのが良いでしょう。

また、引っ越しするときは荷物を運びこむ前に燻煙タイプを仕掛けておくのがおすすめです。身をひそめるための家具家電がないため、燻煙タイプの効果を最大限に発揮できます。

【第3段階】害虫を寄せつけない工夫をする

家の中の害虫を駆除し終わったら、家に害虫を寄せつけない工夫をしましょう。害虫が家に入ってくるのは、暖かくて心地良い環境とエサが揃っているからです。害虫の新たな侵入を防ぐためには、害虫が好む環境を作らないよう努力することがポイントです。具体的な方法をご紹介します。

自宅の中を清潔に保つ

害虫は生ゴミやホコリ、人間のアカやフケ、お酒の残りなどの臭いを敏感に察知して寄ってきます。ゴミはできるだけ早く処分し、こまめに掃除機をかけて食べかすを取り除いておきましょう。生ゴミのような臭いが強いものはゴミ袋を2重にするのもおすすめです。

ダンボールを片づける

通販をよく利用する場合、ダンボールをまとめて捨てている方も多いのではないでしょうか。ダンボールにはたくさんのすき間が空いており、その中に害虫の卵が産みつけられていることもあります。

家にダンボールを放置していると、孵化して害虫が大量発生することにもなりかねません。人目につかないうえに暖かいダンボールは、害虫にとっては良いすみかとなってしまうため、早めに処分しましょう。

湿気を防ぐ

害虫は湿気の多い空間を好みます。とくに建物の1階は日当たりが悪く湿気がこもりやすいものです。除湿を心がけてこまめに換気するのがおすすめです。また、水が溜まっていると蚊の幼虫であるボウフラが湧く可能性もあります。観葉植物のプランターや空き缶などのわずかな水にも注意しましょう。

水はけを良くする

自宅の周りや庭などの水はけをよくすることも害虫対策になります。少しでも水が溜まったり湿気がこもったりする場所があれば、できるだけ早く改善するようにしましょう。

害虫対策ができるアイテムを利用する

市販の害虫対策ができるアイテムを使用して害虫を寄せつけなくするとより効果的です。網戸や窓ガラスに吹きつけるスプレータイプのアイテムや、帰宅した際に体に害虫がついたまま持ち帰らないための虫よけスプレーなどがあります。

害虫駆除を自分で行う際の注意点

自分で害虫駆除を行う際の注意点を紹介しましょう。

害虫駆除剤の取り扱いに注意する

家庭用の害虫駆除剤であっても危険な薬物であることに変わりはありません。殺虫剤の中には、空気中に噴射するタイプや部屋に充満させるものもあります。人体にとって良くない化学薬品であるため、使用する際は特に小さな子どもやペットに注意しながら取り扱うようにしましょう。

危険な害虫は無理に駆除しない

スズメバチやアシナガバチなど、害虫の中には人間に危害を加える危険なものもあるため、無理に駆除しようとせずプロに依頼しましょう。ハチは場合によっては死に至る可能性もある大変危険な生物です。もし家や家の周りに巣を見つけたときには、近づかず害虫駆除専門会社に連絡してください。

くらしのセゾンの害虫駆除サービスなら、「防除作業監督者」のような専門の資格を持った経験豊富なスタッフが対応します。追加料金も発生しないため安心して相談してみてください。

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部屋や家具を傷つけないように駆除する

部屋の中の害虫を徹底的に駆除したい場合、大きな家具を動かすこともあると思います。その際、部屋や家具を傷つけないように配慮しましょう。傷ついた小さな傷から白アリのような木材をエサにする害虫が侵入することもあるため、慎重に駆除作業を進める必要があります。

害虫が発生しやすい家や部屋の特徴

「いくら害虫対策をしても、どんどん湧いて出てくる…」という方は、もしかすると家そのものに問題があるかもしれません。そこで害虫が発生しやすい家や部屋の特徴をご紹介します。

近所に飲食店がある家

1階にコンビニや居酒屋などの飲食店がある家は要注意です。飲食店のゴミの管理が行き届いていない場合は虫が寄りつきやすく、そのまま家に入り込んでくる可能性があります。

1階の部屋

1階の家は必然的に地面と近くなるため、アリやゲジゲジなど地面を這って生活する害虫が入り込みやすい傾向にあります。気になる方は、2階以上の高さにある部屋を選ぶと良いでしょう。

木造で古い家

木造で古い家は、新しい家に比べて比較的すき間が多く、害虫が出入りしやすいものです。対策しても思わぬすき間から入ってくることもあるため、虫が嫌いな方は築年数が浅い物件を選ぶことをおすすめします。

自然が多い場所にある家

近所に公園や畑、川などがある自然豊かな場所は虫も発生しやすくなります。とくに水辺が多い場所は蚊の発生率も高いため、蚊に刺されやすい方は家を選ぶ際は周辺環境も確認するようにしましょう。

共用部分が汚い物件

ゴミ置き場やエントランスなどの共用部分が汚れている物件は虫が発生しやすくなります。賃貸物件を借りる際は、共用部分もチェックしたうえで契約するようにしましょう。

おわりに

今回は害虫駆除を自分で行う方法と害虫の予防法をご紹介しました。手順を踏んで害虫を一掃したら、再度寄りつかないように掃除や対策をこまめに行うのがポイントです。「できることはすべてしたのに、どうしても害虫がいなくならない」という方は、プロに相談してみることをおすすめします。

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