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家の中にアリが!その原因と対策をご紹介

家の中にアリが!その原因と対策をご紹介
セゾンのくらし大研究 編集部

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気温が高くなってくると、家の中でアリを見つけることがあります。古い家だけでなく、ほころびや隙間が見当たらない新築の家でもアリの侵入は起こります。なぜアリは人間の家の中に侵入するのでしょうか。このコラムでは、家の中にアリが侵入する理由や、アリの退治方法、家の中にアリを侵入させないための予防策などを紹介します。ぜひ最後までご覧いただき、室内のアリ対策の参考にしてみてください。

この記事を読んでわかること

  • 家の中にアリが侵入する理由は主に3つ:エサを求めて侵入する、巣作りのために侵入する、梅雨などに雨から避難するために侵入する
  • 家の中によくいるアリはイエヒメアリ、ヒメアリ、トビイロケアリ、ルリアリ、アルゼンチンアリ
  • アリ予防にはエサになるものを置かない、アリの侵入しそうな穴をふさぐ、アリを見かける前に忌避剤を使用する、巣を作られそうな場所を作らないなどの対策が有効
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家の中にアリが出る原因を知りたい

家の中にアリが出る原因を知りたい

ここでは家の中にアリが出る理由や原因、アリのもたらす被害について解説します。

家の中で見かけるアリはなぜ侵入してくるのか

アリが家の中に侵入する理由はさまざまですが、代表的な理由は下記3つです。

エサを求めて侵入する

家の中に侵入するアリの一番多い目的はエサを探すことです。人間の住む場所には食べ物や食べ物のカスなど、アリのエサとなる物が多く存在しています。アリには何でも食べる雑食性のものと、蜜などを好む吸蜜性のものがいます。人間の住処にはあらゆる食べ物があるため、どんなアリにとっても魅力的なのです。人間の住処からエサのにおいを嗅ぎつけ、隙間を見つけて侵入してくるのです。

巣を作るために侵入する

巣作りをする目的で家に侵入するアリもいます。アリといえば、地中に穴を掘って巣を作るイメージを持っている方が多いでしょう。しかし、実際にアリは種類によってあらゆる場所に巣を作ります。壁紙の裏や家電製品の内側など、わずかな隙間に侵入して住み着いて繁殖していくのです。

梅雨時期に避難のため侵入する

基本的には屋外に巣を作るアリでも、梅雨や雨の多い時期になると室内へ避難する場合があります。もともとは庭やベランダに巣があったのに、雨をきっかけに室内に巣を作ってしまう事例も起きています。雨が続く時期は注意が必要です。

家の中で見かけるアリがもたらす被害とは

家の中に入ったアリは、あらゆる被害を生み出します。よくある被害の中から3つをご紹介します。

食べ物の持ち去り

よくあるのは食べ物の持ち去りです。置いておいたお菓子の袋に侵入された、こぼしてしまった食べ物を持ち去っている、ストッカーに入れておいた砂糖を持ち去るなどはよく見られる光景です。

室内での巣作り

巣作りのために侵入したアリは壁の隙間や、床下などあらゆる場所を住処にしてしまいます。また段ボール、家電製品、コンセントの中、家具の隙間など狭い場所ならどこでも巣を作ることができるアリもいます。

家電製品の故障

外来種のアリがエサを求めて侵入し、家電製品などを故障させる被害が過去にありました。一見巣を作るのは難しそうな家電製品の内部にも、巣作りするアリがいるのです。

家の中にいるアリの種類とは

家の中にいるアリの種類とは

アリは日本だけでも約300種類、世界全体では10,000種類以上いるといわれています。家の中に侵入するアリは主にどんな種類のアリでしょうか。地域や季節でも見られるアリは違いますが、ここでは代表的な5種に加えシロアリについても紹介します。

家の中でよく見られるアリ

家の中で被害をもたらすアリの代表的なものは、イエヒメアリ、ヒメアリ、トビイロケアリ、ルリアリ、アルゼンチンアリの5種です。

イエヒメアリ

働きアリの体長は、約1.5〜2.0mmです。光沢のない薄茶色の頭と胸を持ち、腹部は色が濃くなっているのが特徴です。雑食で家の中に侵入して砂糖やお菓子だけでなく、あらゆる食べ物に集まります。もともとは温暖な環境を好むアフリカ原産のアリですが、世界中の都市に広がっている種類です。日本の都市部では壁紙の裏、壁の内部、タンスや押し入れ、床板やふすまなどの室内のちょっとした隙間に巣を作ってしまいます。一つの巣に複数の女王がいるため、繁殖力が強く、3月から9月が本来の活動期間ですが、暖房の効いている環境では1年中活動する厄介なアリです。

ヒメアリ

働きアリの体長は約1.3〜1.6mmでイエヒメアリに似ていますが、小ぶりなのが特徴です。淡黄色で光沢のある体をしています。普段は枯草や枯れ木の中に巣を作りますが、家の周辺などにもよく現れ、エサを求めてしばしば室内に侵入します。砂糖や菓子に加え、乾燥した肉や魚も食べるアリです。

トビイロケアリ

働きアリの体長は2.5〜4.0mmほどで、体は黒褐色で全身を灰褐色の毛で覆われています。

植木鉢の下など湿った場所によく巣を作りますが、台所や風呂場の木材が傷んだ場所に巣を作ることもあります。羽アリが電灯に誘引されるところや、シロアリに似た蟻道を作る習性からシロアリと間違われやすい黒アリの一種です。室内にある砂糖やお菓子などの甘いエサにもよく群がっています。

ルリアリ

働きアリの体長は2.0〜3.5mm程度、体はつややかな黒色です。雑食性ですが肉食傾向で、ハチの巣を襲うこともあります。虫の死骸を食べ、アブラムシやカイガラムシの甘露も好むアリです。通常は石の下や枯れ木に巣を作りますが、梅雨の時期などは避難のため家の中に侵入することがあります。自動車や鉄道の信号機の中に侵入し、動作不良を引き起こす事例も起きています。

アルゼンチンアリ

働きアリの体長は2.5mm程度で、南米原産の茶褐色のアリです。世界及び日本の侵略的外来種ワースト100に指定されている種類で、広範囲にまたがる巣に複数の女王がおり、繁殖力も強いです。2022年3月には大阪空港内の数カ所にアルゼンチンアリが入り込んでいると判明し話題になりました。当時大阪空港付近の住宅では、インターフォン、エアコンの室外機や防犯カメラ、浴室の操作パネルなどへの被害が起きていました。

シロアリ

柱や建材を食べてしまう害虫といえばシロアリが知られています。シロアリは厳密にいえばアリの仲間ではなく、ゴキブリ目シロアリ科に属しているゴキブリの仲間です。日本には主にイエシロアリとヤマトシロアリの2種が生息しています。もともとは森の枯れ木を食べて分解してくれるため、生態系で重要な役割を担っている生き物ですが、人間にとっては家屋を食べる性質から厄介な生き物です。

シロアリは一度発生すると家屋の木材を傷め、地震などが起きた時に倒壊する原因になってしまいます。また、ご自身による駆除は難しいため、もし室内でシロアリを見かけた時は早めに専門会社に相談してみてください。

家の中のアリを退治するには

家の中のアリを退治するには

家の中に侵入したアリは多くの人にとって不快で、困った存在です。ここでは家の中のアリを退治する方法について紹介します。

殺虫剤

アリを見かけて「すぐに退治したい!」と思ったときは、薬剤を直接吹きかけるタイプの殺虫剤を利用しましょう。ノズルを引くだけで簡単に噴射できるエアゾールタイプが便利です。また、待ち伏せ効果のある屋内用のスプレータイプを使えば、アリが侵入しそうな経路にシュッとスプレーしておくだけで一定期間、効果が持続します。家の周りに大量発生したアリなどには、広範囲にかけることができる粉材もおすすめです。

突然見かけたアリに対処したくても家に殺虫剤がない場合は、食器洗い用の洗剤で応急処置ができます。食器用洗剤と水を混ぜたものをアリに吹きかけると殺虫剤の代わりとして使用可能です。ただし洗剤が床や壁についてしまうので、使用後はきちんと拭きとるようにしましょう。

忌避剤

忌避剤はアリを殺すのではなく、アリの嫌がる成分などでアリを近づけないためのものです。市販の忌避剤でアリの嫌がるミントや薬剤が配合されたものも販売されています。殺虫剤に含まれる薬剤や成分が気になる方におすすめです。

また、忌避剤を手作りすることもできます。例えばハッカ油やミント水をペーパータオルなどに含ませ、アリが侵入しそうな場所を拭いておくとアリを遠ざけることが可能です。

酢を水で薄めてスプレーにしてあらかじめ吹きかけておくことも忌避剤の代用品になります。アリはフェロモンを出し、仲間を呼びます。そのため酢のようなアリが出したにおいを消すものを使用すれば、アリが集まるのを防ぐことができるのです。しかしハッカなどミントの成分を高い希釈率で使ってしまうとペットに影響が出る場合があります。特に猫はハッカ油の成分を分解できないため、肝臓に悪影響をもたらします。ペットのいる家庭でアリの忌避剤を手作りする場合は、充分注意するようにしてください。

毒餌

殺虫剤で退治してもいなくならないアリ。アリの多くは巣の中におり、地上で活動するアリは全体のごくわずかな割合でしかないといわれています。アリを駆除したい場合は巣まるごとにアプローチをする必要があります。

巣まるごと退治するのに有効なものが毒餌です。毒餌は、アリの好む味のエサを巣に持ち帰らせて巣全体のアリを駆除するタイプの殺虫剤です。アリのとおり道や巣の付近に設置し、働きアリに何度も持ち帰らせて巣を崩壊させます。女王アリが毒餌で死ぬと、通常はそのコロニーから新たな卵が産まれることはありません。毒餌には雑食性のアリが好み、巣に持ち帰りやすい顆粒タイプと、吸蜜性のアリが好むジェルタイプのものがあり、2種が混ざったタイプもあります。

家の中へのアリの侵入を防ぐには

家の中へのアリの侵入を防ぐには

そもそも家の中へアリを侵入させなければアリの被害は起きません。ここでは、家の中へアリを侵入させないための対策について解説します。

アリのエサになる物を置きっぱなしにしない

アリのエサになる物や食べ物のにおいがするものを置きっぱなしにしないことが、第一に大切な予防策となります。食べたものは密閉容器にしまう、生ものや調味料を冷蔵庫などの場所へしまうことも有効な対策です。またジュースやビールなどの飲み残しはすぐに洗い流し、食べかすなども清掃するようにしましょう。

アリが入りそうな穴はふさぐ

家の壁に割れ目がある場合や、サッシに隙間がある場合など、明らかなアリの侵入経路がある場合は、それをふさぐことが大切です。コーキング剤などを利用してふさいだり、修理の専門会社に修理を依頼したりするなどして対応しましょう。建物のほころびはシロアリなど呼び込む要因にもなるため、早めの対応が肝心です。

また、アリが嫌がる薬剤が含まれたテープなども販売されています。これらを利用して内側の穴をふさぐこともある程度の効果があります。

アリを見かける前に忌避剤を使用する

アリを家の中で見かけた場合、すでに家の中や家の周りに巣がある可能性が高いです。そこで大量のアリが活動する時期より前に、アリ除け剤やアリの嫌がるにおいのスプレーなどを利用して、アリの侵入を予防しましょう。多くのアリは春から秋にかけての暖かい季節に活動が活発になります。

薬剤には使用期限があるため、定期的に取り換えを行ってください。

巣になりそうな場所は作らない

アリが巣を作りそうな場所を作らないことも大切です。植木鉢の下、ゴミ箱の下、玄関マットの下などはアリの巣が作られやすい場所です。マンションのベランダにアリが侵入し植木鉢内に巣を作ることもあります。マンションに住んでいるからアリの被害は起きないとは限りません。植木鉢は専用の台などに置くのがおすすめです。また、庭やベランダに置いてある余計なものはすぐに片付けるようにしましょう。

家の中のアリがなかなかいなくならない理由と対策

家の中のアリがなかなかいなくならない理由と対策

 市販の薬剤を使用してアリを駆除できた!と思っていても、しばらくするとまた見かけてしまう、という経験がある方もいるかもしれません。実はアリなどの昆虫の駆除はとても難しい作業です。ここでは家の中のアリがなかなかいなくならない理由と対策を解説します。

家の中のアリを退治したのになかなかいなくならないのはなぜ?

いろいろ手を尽くしても、なかなか家の中からアリがいなくならないのは、よくあることです。

アリは女王アリが産んだ働きアリたちと集団で作って暮らしており、この集団はコロニーと呼ばれています。地上で見られるアリは、全体の約3%程度の数だといわれており、残りは巣の中にいます。地上にいる働きアリは、アリの大家族のごく一部に過ぎません。巣の中には他にも女王アリ、卵や幼虫の世話をするアリなど多くのアリがいます。また、女王アリの多くは死ぬまで次々と卵を産み続けます。

家の中から完全にアリを駆除するには、アリの巣そのものを完全に駆除しなければならないのです。

毒餌がうまく作用して、巣ごとの駆除ができる場合もありますが、アリの巣の完全な駆除は難しいといわれています。

家の中のアリが手に負えなくなったら…

ご自身で市販の殺虫剤などを使用してもなかなか家の中のアリを退治できない、何とかしたいとお困りの場合は、プロに依頼するのがおすすめです。害虫駆除のプロは、頑固なアリの巣や、シロアリなども駆除してくれます。

薬剤の使用がご心配な場合など、ご家庭の環境に合わせた安全な方法をご提案いたします。くらしのセゾンが手提供する「害虫駆除」サービスなら出張費・お見積無料です。防虫のプロが真摯に対応いたします。

サービス対象エリアは東京都と神奈川県です。ぜひご利用ください。

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おわりに 

家の中のアリについて、なぜアリが家の中にいるのか、家の中にいるアリの種類やアリの退治方法などをご紹介しました。大切な家に我が物顔のアリが行列をなして闊歩していたら、不快に感じる方も多いでしょう。アリを家の中で見かけたら駆除し、アリを見かける季節より前の予防が肝心です。

とはいえ、アリの巣を駆除するのは難しいものです。手に負えない場合は早めにプロにお願いしましょう。被害を最小限にとどめ、充分な予防も行ってくれます。

くらしのセゾン|害虫駆除サービス」の利用も視野に入れながら、家の中のアリ対策を講じてみてください。

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