日本ではiPhoneの利用率が高く、スマートフォンの中でも人気の機種です。iPhoneに限らずスマートフォンのバッテリーは消耗品のため、長年使用するといつの間にか劣化している可能性もあり、もしかしたらそろそろ買い替えどきかもしれません。しかし、不調を感じている方は修理で改善できる可能性もあります。
この記事では、iPhoneの寿命が近づいているときのサイン、買い替えの基準や修理などについて解説します。iPhoneをお持ちの方や、これから買い替え予定のある方もぜひご一読ください。
iPhoneの寿命は何年?
まずはiPhoneの寿命はどのくらいなのかご紹介しましょう。
iPhoneの平均寿命は公式で3年
Appleの公式サイトによると、iOSを搭載したデバイスは、使用年数を3年にするモデルが採用されているようです。環境のための取り組みに関する質問として、使用年数について記載されています。このことから、iPhoneを普通に使っていれば、3年は問題なく使用できるということになります。
参照元:環境のためのAppleの取り組み
公式発表の寿命より長く使える?
iPhoneの想定される使用年数が3年という一方で、耐用年数はその想定使用年数よりも長いようです。個人差はありますが、 実際は3年を超えて4年以上iPhoneを使用している方も多いのではないでしょうか。
また、iPhoneは途中で譲渡や転売されるケースがあります。このようなかたちで2人目の所有者に渡ったときは、すでに使用年数が3年を超えていることも考えられます。1人目の使用時からトータルしてiPhoneを5〜6年程度使用しているケースもあるでしょう。想定使用年数の3年が寿命の平均目安と考えられますが、個人の使い方次第で寿命を迎える時期に差があるといえます。
iPhoneの寿命が近づいているときのサイン
ここでは、iPhoneの寿命が近づいているときのサインについて、7つ紹介していきます。
充電が減りやすい
iPhoneの買い替えサインは、バッテリーの寿命がくるタイミングといっても過言ではないでしょう。iPhoneは、リチウムイオンポリマーバッテリーが内蔵されています。このバッテリーは消耗品のため、耐久年数が経過すると、iPhoneの充電が減りやすくなってしまうのです。
とはいえ、iPhoneの充電を500回繰り返しても、バッテリーの容量を80%確保できる設計になっています。充分な蓄電容量ではありますが、例えば毎日充電していると、2年前後にはバッテリーの最大容量が80%以下になってしまう可能性があるといえます。以前と比べ、充電の減りが早いと感じるようであれば、iPhoneの寿命が近づいているサインかもしれません。
充電に時間がかかる
以前より充電に時間がかかることはありませんか?バッテリーは、充電回数が多いほど劣化してしまいます。このバッテリーの劣化が充電時間に影響するのです。そのため、充電が完了するまでの時間が遅くなったと感じた際は、劣化しているサインかもしれません。日頃の充電時間がどれくらいか意識してみると気づきやすいでしょう。
アプリの起動が遅い
アプリの起動が遅いと感じた場合もバッテリー劣化の可能性があります。iPhoneのアプリを利用するためには、メモリやストレージなどが必要とする電力をしっかりと供給できることが大切です。しかし、バッテリーの劣化が進んでしまうと、電力供給量も減ってしまいます。
その影響でアプリの起動に不具合が起こることもありえます。必要とする電力をiPhoneが供給できていない場合、重要度が低いシステムやアプリの動きを制限し、消費電力を抑えようとします。そのため、アプリの起動が遅くなるのです。
突然シャットダウンする
電力不足が解消しないときには、iPhoneの電源が落ちて、画面が暗くなってしまうことがあります。この状況は「シャットダウン」と呼ばれ、何かiPhoneに不具合が起こっている可能性も考えられます。
バッテリー切れというわけではないので、突然シャットダウンした場合でも、再起動して電源が入れば操作はできるでしょう。しかし、シャットダウンの回数が多いとメモリやストレージへの負担も大きく、他の故障の原因に繋がってしまうことがあります。充電の持ちに不便を感じていなくてもこのような症状が頻繫にあれば、劣化により性能が低下しているのかもしれません。
バックライトが暗い
iPhoneの画面には、バックライトという部品があります。このバックライトの役割は、発光できない液晶に代わり、バックライトの光を液晶に当て、液晶ディスプレイに映像を表示することです。iPhoneの劣化が進むと、このバックライトの明るさに影響する場合があるようです。「最近、バックライトが暗い」と感じる方は、iPhoneの寿命が近づいている可能性も考えられるでしょう。
カメラのフラッシュが使えない
iPhoneが劣化すると、カメラのフラッシュ機能をONにしていても、フラッシュが使えないということが起こるようです。フラッシュのつかない原因が不明な場合、以下の方法を試してみましょう。
- フラッシュライト(懐中電灯)をつけて異常がないか確認する
- カメラアプリを強制終了して改善を試みる
iPhoneのフラッシュライトは、カメラのフラッシュの光と同じ場所から光がでます。iPhoneの画面右上隅から下にスワイプして、懐中電灯のようなマークを押せば、フラッシュライトが付きます。フラッシュライト機能が使えるのであれば、ライト自体は故障していないことが確認できます。
ライトの故障でない場合は、アプリを強制終了することで、フラッシュ機能が改善される場合もあります。カメラのアプリを強制終了して、その後アプリを開き、フラッシュを確認してみましょう。それでもフラッシュ機能が使えない場合は、iPhone本体を再起動させてみましょう。
これらを行ってもフラッシュが使えないときは、iPhoneの寿命のサインとも考えられ、修理を検討する必要があるでしょう。
バッテリーが膨張する
iPhoneを使用していると、徐々にバッテリーが膨張してくることもあります。この症状がある場合、バッテリーに何か異変が起こっているというサインです。
基本的にiPhoneのバッテリーは、液晶画面を正面にして左側に内蔵されているため、バッテリーが膨張した際に左側の画面と本体の間に隙間ができることがあります。最初は小さな隙間で気付きにくいですが、徐々に膨れ、いつの間にか隙間が大きくなり、最悪の場合は熱を持って発火に繋がる危険もあるので注意が必要です。
バッテリーの膨張は、火災の原因に繋がる可能性もある危険な状態なので、至急Appleストアに問い合わせることや、修理店に出すことも検討しましょう。
iPhoneのバッテリー最大容量を確認してみよう
バッテリーがiPhoneの寿命に大きくかかわる、ということはお分かりいただけたと思います。ここでは、実際にお手持ちのiPhoneのバッテリー最大容量を確認してみましょう。
バッテリーの最大容量を確認する際のiPhoneの操作方法は、『設定』→『バッテリー』→『バッテリーの状態』をタップします。「最大容量」にiOSが計測した目安のバッテリー量が表示されます。80%以上ならバッテリーの劣化は少ないと判断して良いでしょう。最大容量が79%以下の場合は、バッテリーの劣化が進行していることも考えられるため、バッテリーの交換も検討してみるのも良いでしょう。
また、バッテリー容量とともに、「ピークパフォーマンス」の項目もチェックしましょう。ピークパフォーマンスでは、iPhoneに必要な電力が問題なく供給されているかチェックできます。バッテリーの給電能力が不足している場合は、「このiPhoneで、必要なピーク電力をバッテリーが供給できなくなったため、突然のシャットダウンが発生しました。」といったメッセージが表示されます。
iPhoneの買い替えの基準
ここでは、iPhoneの買い替えの基準について説明しましょう。
最新iOSにアップデートができなくなったとき
iPhoneを使用していると、iOSの更新通知がきます。Appleでは、新機能の追加や不具合の修正、ウイルス対策などのために、月に一度程度iOSをアップデートしています。特に、セキュリティ面の強化・改善はiPhoneを安全に使用するうえで大切です。WEB上では新しいウイルスが日々生まれ、種類も増えており、ハッカーの技術も進化しています。それらからiPhoneを守るためにも、iOSをアップデートする必要があるのです。
また、iPhoneは購入から月日が経過すると、アップデート対象から外れることもあります。セキュリティが更新されないまま使用していると、思わぬトラブルに繋がることも考えられます。最新のiOSにアップグレードできない場合は、買い替えを検討した方が良いでしょう。
アプリが対応しなくなったとき
アプリがスムーズにダウンロードできなかったり、今まで使用していたアプリの起動が遅くなったりなど、不具合があれば買い替えるタイミングかもしれません。
ただしアプリの不具合は、最新のiOSにアップデートしていないことが原因である場合もあります。まずは、iOSが最新のものであるか確認をしてみましょう。それでも、アプリが対応しなければ、買い替えるタイミングとして検討するのが良いでしょう。
買い替え費用よりも修理費用が高いとき
発売されてから時間が経った古いiPhoneは、修理ができないケースもあります。さらには、メーカー保証が過ぎてしまうと、買い替える費用よりも修理の費用が高くなってしまうこともあるようです。
わざわざ高い金額を出して修理するよりも新しい製品に買い替える方が、機能性や操作性も良くなり、コストパフォーマンスが上がるでしょう。修理が高額になる場合は、新しい機種の買い替えを検討してみると良いでしょう。
iPhoneを修理するには?
iPhoneの不調は、修理で改善できる可能性があります。不調を感じたら、買い替える前に一度修理を検討するのもおすすめです。ここでは、iPhoneを修理に出すときのポイントについて解説していきましょう。
正規店に依頼する
iPhoneには、Appleから認可を受け修理などをしている正規店があります。正規店では、Appleのトレーニングを受講した技術者がiPhoneの修理を行っています。正規店で修理を行うメリットは、メーカーによる保証や保険を適用できることです。保証の期間内であれば、無料で修理が対応可能な場合もあります。
また、バッテリー交換などに使われる部品は全て純正品のため、部品交換で問題が起こる可能性は低いのも魅力です。しかし、デメリットとしては正規店に修理を出した場合、予約が必要なことや修理に時間がかかることもあるので、修理が完了し手元に戻ってくるのが遅くなる傾向にあります。
非正規店に依頼する
非正規店は、正規店以外の修理店のことです。Apple公認ではありませんが、非正規店の技術力が低いというわけではありません。高いスキルと実績がある非正規店を選べば、正規店よりもスムーズに修理できる場合があります。非正規店に依頼するのであればセゾンのスマートフォン修理がおすすめです。
くらしのセゾンの「スマートフォン修理」では、総務省登録修理会社の「スマホホスピタル」が誇る知識と技術力で、「iPhoneのバッテリーの減りが早い」「画面が割れてしまった」「カメラがおかしい」などのスマートフォンにまつわるお悩みを解決しています。大切なデータはしっかりと守り修理を行うので、安心してお任せできます。最短15分から即日修理が可能なので、お急ぎの方もまずは電話で問い合わせてみるのがおすすめです。
iPhoneのバッテリーを長持ちさせるには?
最後にiPhoneのバッテリーを長持ちさせる充電方法について解説します。
充電回数を控える
外出中に充電が無くなることが不安で、iPhoneの充電を頻繫にしている方もいるでしょう。1日に何度もする過度な充電はバッテリーの劣化を早めてしまう可能性があります。
また、起床時にフル充電にしたいがために、就寝前に充電したまま寝る方も多いと思います。しかし、充電容量が100%の状態で充電を続けるのはiPhoneにとって良くありません。なぜなら、過充電の状態となってしまい、バッテリーの劣化が進んでしまうからです。iPhoneのバッテリーを長持ちさせるためには、就寝前に充電を終わらせておくと良いでしょう。
充電中は使用しない
充電中にiPhoneを使用すると、本体やバッテリーの熱がこもりやすくなります。充電しながらiPhoneをつい使用してしまう方もいると思いますが、バッテリーの劣化を抑えたいのであれば、充電中の使用は控えましょう。
充電中にiPhoneを使用することで、充電と放電が同時に行われることになるため、バッテリーの劣化を進めてしまいます。iPhoneに内蔵されているバッテリーの特徴のひとつに、熱に弱い性質があるため、熱がこもると劣化の原因になるのです。特に、YouTubeなどの動画視聴や、アプリでゲームを起動すると熱量も大きくなります。長持ちさせるためには、充電中はなるべく使わないほうが良いでしょう。
0%になる前に充電する
iPhoneの充電を0%まで使い切り、電池が切れてしまった状態を「完全放電」といいます。実はこの完全放電の状態は、バッテリーに大きな負担となってしまい劣化の原因に繋がるのです。そのため、0%に切れてから充電する行為は、充電のタイミングとして良いとはいえません。充電するおすすめのタイミングは、0%になる前の警告表示される20%以下のタイミングです。20%以下で充電をすると、充電回数も最低限に減らすことができます。
おわりに
iPhoneの寿命や、買い替えるタイミングなどについて解説しました。ご紹介した不調のサインに、思い当たる節がある方も多かったのではないでしょうか。不具合は、壊れる前に早めの対処をすることがポイントです。修理によってiPhoneを長く使える可能性もあるので、iPhoneの不調にお悩みの方は、まずはくらしのセゾン「スマートフォン修理」にご相談してみてはいかがでしょうか。