リノベーションの見積もりをとるときは、いくつかチェックしたいポイントがあります。まず、複数社に相見積もりを行い、金額やアフターサービスの有無などを確認しましょう。
本コラムでは、リノベーションで見積もりを取る際の注意点などをご紹介します。
1.リノベーションでは見積もりが大事
リノベーションとは、住まいに新たな機能や価値を加える改装工事です。同じ内容のリノベーションをする場合でも施工会社により費用が異なるため、必ず相見積もりをとることが大切です。
ここでは、リノベーションとリフォームの違いや、2種類の見積もりについてご紹介します。
1-1.リノベーションとリフォームの違い
リノベーションは住まいの性能を向上させ、価値を高める改装工事のことです。一方、リフォームとは、老朽化した部分を原状回復させるための工事です。壁紙やフローリングの張り替え、キッチン設備の交換などが挙げられます。
リフォームはマイナスの状態からゼロに戻す工事であるのに対し、リノベーションは新たな機能を付け加え、よりデザイン性の高い状態に改良する工事です。
リノベーションの例としては、家族が増えたことにより間取りを変えて広いリビングにする施工などがあげられます。
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1-2.リノベーションの見積もりは2種類ある
リノベーションを依頼する際は、いくつかの施工会社に絞って相見積もりをとることから始めます。見積もりは2種類あり、まず概算の金額を確認する見積もりを行ってから、最終的な設計プランと金額を確定する見積もりを行うのが一般的です。
概算の見積もりは依頼前におおよその金額を確認するもので、複数の施工会社に相見積もりを行います。最終的な見積もりは依頼する施工会社を決めて正式に契約し、打ち合わせを重ねて作成されるものです。
工事項目が多いリノベーションであれば、最終的な内容が出るまでには2ヵ月程度かかるとみて良いでしょう。
1-2-1.Web上で簡易シミュレーションもできる
不動産会社のサイトでは、簡易シミュレーションを提供しているところもあります。広さや間取り、リノベーションしたい場所などを選択すれば、概算の金額が算出される仕様になっています。
見積もりを依頼する前に、希望するリノベーションの価格がどのくらいか知りたいときに便利です。いくつかのサイトで試し、大体の金額を把握してみると良いでしょう。
1-3.相見積もりは何社が適当?
概算の見積もりを依頼するときは、複数の施工会社に相見積もりを依頼することが大切です。1社のみの見積もりでは、出された価格が相場なのか妥当なのかが分かりません。
費用や工事内容の比較ができず、費用面で妥当か、工事内容がより希望に沿ったものかが確認できないでしょう。
とはいえ、依頼する会社が多ければ良いというわけではありません。多すぎると1社あたりの打ち合わせに時間をかけられなくなり、比較もしづらくなります。
見積もり依頼は3社程度が適当で、多くても5社程度にとどめるのが良いでしょう。
1-4.見積もりに書かれていること
見積もりには工事内容の詳細が記載されています。リノベーションの見積書に記載される内訳は、以下のような項目です。
- 材工:材料代と施工費
- 人工(にんく):1日で1人が行う施工料
- 左官工事費:内壁・外壁など住宅の表面の仕上げで発生する費用
- 建具工事費:玄関ドアやサッシなどの工事にかかる費用
- 電気工事費:配線や電気機器などの工事費用
- 仮設工事費:養生工事費:足場や養生の設置費用
- 解体工事費:床、壁、設備などの解体、廃材の運搬などで発生する費用
- 小運搬費:トラックを停められない場合の手間賃
- 別途付帯工事費:工事内容に変更や追加があった場合の費用
見積もりの中にはこれらの内訳が記載されず、「一式」と書かれている場合もあります。それではどのような工事にいくら費用がかかるのかわからず、あとから別料金が追加で請求されるかもしれません。
一式という記載がある場合は必ず内訳を確認し、工事内容について説明を受けるようにしましょう。また、見積もりの金額以外の追加料金は請求されないことをしっかり確認しておくことも大切です。
1-5.見積もりの費用は無料?
リノベーションの見積もりは、契約前の概算見積もりの場合は無料で行うのが一般的です。ただし、施工会社によっては質の高い提案をするため、有料で図面作成やプランニングを提供している場合もあります。見積もりを依頼する前に、費用が発生するかの確認が必要です。
また、見積もりは無料でも、地域外に出向く場合は出張費が必要になるケースもあります。
2.相見積もりでチェックしたい4つのポイント
リノベーションの施工会社を数社に絞って相見積もりを依頼する場合、チェックしたいポイントは以下の4つです。
- 工事に要望が反映されるか
- 金額(項目)ごとに詳細な内訳があるか
- 下請け施工会社を使うか
- アフターサービスは充実しているか
こちらの要望を聞き取り、プランに反映されているかは重要なポイントです。また、工事費に詳細な内訳があるかも必ずチェックしましょう。
相見積もりで確認したい4つのポイントをご紹介します。
2-1.要望がどの程度叶えられるか
リノベーションのプランは施工会社ごとに個性があり、こちらの要望がどのように叶えられているかを確認することが必要です。希望に対し、どうしてそのようなプランになるのか説明してもらい、納得して決めましょう。
また、見積もりは電話やメールで済ませることなく、対面で行うようにしましょう。
担当者の人柄も確認しておきましょう。工事内容や不明な点を分かりやすく説明してくれるかも重要なポイントです。
2-2.金額(項目)の詳細な内訳があるか
見積もり金額は詳細内訳まで確認しましょう。もし「一式」と書かれている場合は工事内容の説明を求め、書面で内訳を出すよう依頼しましょう。
また、見積もりの有効期限も忘れずにチェックしましょう。有効期限を過ぎると材料費の変動で価格が変わる可能性があります。
ほかにも、作成日や会社印など、ビジネス文書としての体裁が整っているかの確認が必要です。細かい部分も丁寧に行う施工会社かどうかの判断材料になるでしょう。
2-3.下請け施工会社がいるか
工事を下請け施工会社に依頼するかどうかも確認が必要です。下請け施工会社を使っていても連携が取れていれば問題ありませんが、丸投げしている施工会社もあります。
丸投げの場合、営業担当と打ち合わせした内容や要望が、現場にうまく反映されない可能性があります。
また、下請け施工会社を使う場合は仲介手数料が発生するため、その分料金は高くなるのが一般的です。
2-4.アフターサービスがあるか
見積書の確認で見落としがちなのが、アフターサービスです。金額や工事内容も大切ですが、施工後も安心して過ごすために保証は欠かせません。
万が一、施工箇所に不具合がある場合には無償で対応するなどの保証がついているかを確認しておきましょう。アフターサービスが充実しているかどうかで、施工会社選定する際の重要なポイントといえます。
3.相見積もりを行う3つの流れ
実際に相見積もりを依頼する場合、まず会社をいくつか絞り込むことから始めます。どのようなリノベーションを行いたいか要望をリストアップし、予算と照らし合わせながらイメージを具体化していきましょう。
見積もりにかかる期間は、施工会社や工事内容によって異なります。簡単な施工であれば5日程度、間取り変更など大規模な工事は2ヵ月程度かかる場合もあるでしょう。
ここでは、相見積もりを行う流れについてご紹介します。
3-1.依頼する会社を絞り込む
まず、見積もりを依頼する施工会社を絞り込みましょう。インターネットで検索し、できるだけ多くの会社の特徴をチェックします。会社選びのポイントは、以下のとおりです。
- 特徴が自分の希望に合っていること
- 豊富な施工実績があること
- 予算内でプランニングしてくれること
同じリノベーション会社でも、強みとするものは異なります。自社施工で価格が安い、デザイン性が高いなど、アピールポイントはさまざまです。自身が重視するものは何か考え、要望を叶えられそうな会社を選びましょう。
また、豊富な実績があれば望むリノベーションを実現しやすくなるでしょう。予算の範囲内でプランニングできる提案力があるかどうかも施工会社選びで大切なポイントです。
3-2.リノベーションの目的と予算を決める
どのようなリノベーションがしたいか目的を明確にして、完成のイメージを具体化させていきましょう。 変更したい箇所をリストアップしておき、優先順位をつけていくと良いでしょう。叶えたいイメージに合わせて予算も考えます。
実現したいリノベーションと予算が合わないと感じる場合は、定額のパッケージプランを提供する施工会社を選ぶのもひとつの選択肢です。
3-3.見積もりを依頼する
イメージが固まったら、ピックアップした施工会社に見積もりを依頼します。見積もり内容について説明を受けながら、要望や予算に近いところを選びましょう。
希望に合うプランの見積金額が予算より高いという場合、リフォームローンを利用するという方法もあります。セゾンのリフォームローンはWEBで申し込みができ、最高500万円まで融資が可能です。気軽に問い合わせてみてはいかがでしょうか。
4.見積もりをするときの注意点
リノベーションの見積もりを依頼する際は、いくつか注意したいことがあります。まず、数社に依頼するときは、同じ条件で依頼しなければ比較ができません。ここでは、見積もりをするときに注意したい点を2つご紹介します。
4-1.同じ条件で依頼する
見積もりは、必ず同じ条件で依頼しましょう。数社に相見積もりをするのは内容を比較するためです。
そのためには、同じ条件でなければなりません。希望するリノベーションの内容や予算について異なる条件を提示すれば、見積もりの内容もそれぞれまったく違うものが提供されてしまいます。
事前にしっかりイメージと予算を決め、同じ条件で依頼するようにしましょう。
4-2.他社の見積もりは見せない
相見積もりでは、他社の見積もりや図面を見せるのはやめましょう。相見積もりであることを伝えること自体は問題ありません。契約を得るために競争意識が働き、見積もり金額を抑えてくれる可能性もあります。
しかし、そのために他社の見せる行為はマナーに反します。会社の企業秘密と考え、外部には漏らさないのが鉄則です。
おわりに
リノベーションを行うときは、まず見積もりを依頼しましょう。数社を選び、相見積もりするのがおすすめです。
依頼は3〜5社程度に絞り、見積もりの内容が要望に適っているか、金額には詳細な内訳が記載されているかをチェックしましょう。アフターサービスがあることも大切なポイントです。
希望するプランが予算を上回る場合は、セゾンのリフォームローンもぜひ検討してみてください。