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リートはおすすめしない?本当の理由と購入方法について

リートはおすすめしない?本当の理由と購入方法について
セゾンのくらし大研究 編集部

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株式会社クレディセゾン提供(運営会社セゾンファンデックス)
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少額から投資が可能な金融商品として、「リート(REIT)」に注目している方もいるでしょう。リートにはさまざまなメリットがある一方で、「リートはおすすめしない」との不安をあおるような情報を目にすることも。

そこでこのコラムでは、リートとはどのような金融商品なのか、おすすめしないといわれる本当の理由と併せて解説します。リートの購入方法やおすすめの証券会社も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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リートは投資信託?どういう金融商品なの?

リートは投資信託?どういう金融商品なの?

まずは、リートとはどのようなものなのか、基本的な知識を身に付けましょう。

そもそもリートとは

リート(REIT)とは、複数の投資家や金融機関から集めた資金をもとに不動産を購入・運用し、そこで生まれた収益を投資家に還元する金融商品のこと。正式名称は「Real Estate Investment Trust」で不動産投資信託を意味し、日本のリートはJ-リート(ジェイリート)と呼ばれています。

投資家一人あたり数万円などの少額から不動産投資が始められ、利回りに応じて利益が得られる仕組みのため、初心者でも始めやすい投資方法といえるでしょう。

リートには3種類ある

リートには主に、単一用途特化型・複合型・総合型の3種類があります。それぞれの違いについて詳しく確認しましょう。

単一用途特化型

単一用途特化型は、ホテルであればホテルリート、会社ならオフィスリートといったように、1種類の不動産のみに投資するリートです。単一用途特化型リートは主に、オフィスビル特化型・ホテル特化型・住居特化型・物流施設特化型・商業施設特化型・ヘルスケア施設特化型の6つの用途種別(アセットタイプ)に分けられています。

投資先が1種類のため値動きが予測しやすく、多額の分配金や値上がり益が狙える点がメリット。しかし、景気の動向や想定外の出来事が起こった場合など、リスクを他に分散できない点はデメリットになるでしょう。つまり、単一用途特化型のリートには、ハイリスクハイリターンの特徴があります。

複合型、総合型

複合型は2種類の不動産に投資するリートで、総合型は3種類以上または用途を限定しないといったように、3種類以上の複数の不動産に投資するリートです。ホテルや商業型施設のような景気に左右されやすい不動産投資をしている場合、景気の影響を受けにくい住宅を組み合わせることでリスクの分散が可能です。

特性の異なる複数の不動産を組み合わせて投資することで、リスクと分散させることや収益を安定させられるのがメリット。しかし、単一用途特化型と比べると、大きなリターンを得られる可能性は低い点がデメリットになります。

Jリートと海外リートの違い

ここまでJリートについてご説明してきましたが、海外リートとはどのような違いがあるのでしょうか?

大きな違いは、投資対象となる資産の種類です。海外リートの場合、先に述べたJリートのオフィスビル特化型・ホテル特化型・住居特化型・物流施設特化型・商業施設特化型・ヘルスケア施設特化型の6つのアセットタイプのほか、農地や刑務所などさまざまな不動産資産に投資できます。

Jリートは投資対象が海外リートに比べて少なく、全て日本国内の不動産であるために、分散投資できる範囲が小さくなります。しかし、海外リートはその分海外ならではのカントリーリスクが生じる可能性があるため、注意が必要です。

リートは危ない?!なぜ?

リートは危ない?!なぜ?

ここでは、リートが「おすすめしない」といわれる所以となるデメリットについてご紹介します。

元本割れするかもしれない

リートは日々の価格変動があるため、元本割れのリスクがあります。不動産市況が悪いなど、取引のタイミングによっては購入価格を下回って損失が出る可能性があるでしょう。

リートは不動産投資のため、不動産市況や経済情勢のほか、自然災害などさまざまな要因が影響して価格が変動します。もし元本割れにより損失が出てしまっても、生活に支障をきたさないよう、余裕を持った投資が大切です。

分配金が減るかもしれない

リートには、不動産投資法人の経営状況によって分配金が減らされるリスクがあります。

例えば、昨今のコロナ渦では、観光客の減少によりホテルに特化したリートは分配金が下がる傾向が見られました。投資した当初は利回りの高いリートを選んでいても、さまざまな状況変化によって途中で分配金が減額されてしまう可能性があります。利回りの高さだけでなく、投資対象の状況を常に考慮することも必要でしょう。

実際の評価よりも高い価格になっているかもしれない

リートは、一見分配金の利益率が高くても、実際の物件などの価格を考えると割高になっている可能性があります。

リートは分配金の高利回りを目的に取引されることもあり、利回りが高いほど多くのリターンが期待できるもの。しかし、実際の不動産の価格から考えて、高すぎる価格がついていないかどうか見極めることも重要です。

リート購入のための融資は受けられない

リートへ投資する際は、金融機関からの融資は受けられません。投資する金額は全て自己資金で賄う必要があるため、資金が少ないと大きな利益を生み出しにくいでしょう。

通常の不動産投資では、銀行など金融機関から融資を受けて投資できますが、不動産は高額でもあり融資を利用するとその分リスクも高まります。リートは、少額からの投資ができ初心者にとってリスクを抑えられる仕組みという点ではメリットになり得る可能性があるでしょう。

災害などの影響を受けやすい

リートはオフィスやホテル、住居などの不動産を対象としているため、災害の影響を受けやすいのがデメリットです。地震や台風などの自然災害や事故などの被害を受けた場合、被害状況によっては賃貸料を得られなくなるため、分配金の減額に繋がります。

投資対象を選択する際は、地域に偏りがないかなどを考え、災害リスクの分散が重要です。

投資信託の上場廃止リスクがある

リートには、不動産の投資法人が上場廃止によって、価格が大幅に下落するリスクがあります。上場廃止が決まった場合、一定期間の間に投資対象の売却を余儀なくされますが、すでにその時点では多額の損益が発生している可能性が高いです。

リートを購入した後は、不動産投資法人の状況も定期的に確認しましょう。

分配金は受け取りのみ

リートは、不動産投資法人が得た利益を分配金として投資者に支払う仕組み。再投資できないため複利効果が得られない点にも注意が必要です。

複利効果とは、運用益を再投資することで新たな利益を生み、どんどん利益が膨らんでいくこと。通常の投資信託では再投資が可能ですが、リートの分配金は受け取りのみであり、リートで複利効果を生むには多額の投資が必要です。長期的に資産を増やしたい場合は、リートでの投資は非効率だといえます。

デメリットだけではない!リートの魅力

デメリットだけではない!リートの魅力

さまざまなリスクを含んでいるリートですが、見逃せないメリットもあります。ここでは、Jリートに投資する5つのメリットをご紹介します。

換金しやすい

Jリートは証券取引所に上場されているため、換金しやすいのがメリットです。価格変動をリアルタイムでチェック可能で、購入や売却の注文がいつでもできます。リスク管理がしやすく、必要なときに現金化できるのが魅力です。

少額から投資できる

通常の不動産投資には、数百万円から数千万円以上と多額の資金が必要ですが、リートは数万円程度の少額から投資が可能です。

オフィスビルやホテル、商業施設など、個人で購入するには難しい物件でも、リートでは複数の投資家から集めた資金で不動産投資を行うため、少額から投資できます。リートは、初心者でも不動産投資を始めやすい点がメリットです。

物件管理をする手間がかからない

リートは現物の不動産投資とは違って、不動産を直接管理しないため、物件管理の手間がかかりません。

通常の不動産投資は、物件探しをはじめ、物件確認や購入など不動産会社とのやり取りや売買価格の交渉、入居者の募集、さらには修繕やリフォームといったさまざまな作業に手間がかかるもの。これらの手間を省きたい方にとって、リートは手軽な不動産への投資方法といえます。

分配金や値上がり益が期待できる

リートは価格が流動的に変動するため、値動きを上手く予測できれば値上がり益が期待できる点がメリットです。元本割れのリスクには注意が必要ですが、値上がり益によって資産を大きく増やすことも可能でしょう。

運用も物件管理もプロに任せられる 

リートは、物件管理を含め運用をプロに任せられるのがメリットです。熟練の経験や豊富な知識のあるプロの投資家が運用を行うため、投資初心者でも安心して投資できます。

また、不動産の価格や運営状況をこまめにチェックする必要がありますが、物件の管理自体は不動産投資法人に任せられます。不動産への投資や購入をはじめとした維持管理など、不動産を管理する上での必要な知識がなくても不動産投資ができるのもメリットです。

リートを怖がらず投資するための方法

リートを怖がらず投資するための方法

リートにはメリットがあるといっても、リスクの可能性を知ると「リートはおすすめしないといわれているから怖い…」と不安を感じる方もいるでしょう。ここでは、リートへ投資する際の心得をご紹介します。

投資に元本保証がないことを再度確認

リートはもちろん、ほとんどの投資は元本保証されていないもの。しかし、リスクがあるからこそ一定の利益が得られるのが魅力です。

日本銀行によると2022年3月現在の定期預金の金利は0.001%で、リートではおよそ3%~5%の利回りで運用が可能。正しい知識をつけて長期的に続けられれば、利回りの良さを武器に高いリターンが望めるでしょう。

参照元:日本銀行 預金種類別店頭表示金利の平均年利率等について
    J-REIT 利回り一覧- JAPAN-REIT.COM SP版

インデックスファンドに投資する

リートへの投資は、インデックスファンドを選択するのがおすすめです。先に述べたように、リートは不動産への投資のため、災害や金利変動などの影響を受けやすいのがデメリット。投資先の地域を集中させないなど、リスクを分散させることが重要になってきます。

そこでおすすめなのが、インデックスファンドへの投資です。インデックスファンドとは、特定の指数の動きに連動するようにして作られた投資信託のこと。数ある投資対象の中でも低いコスト設定が特徴で、幅広く分散投資できるのが特徴です。特に初心者におすすめで、日本だけでなく世界中に投資できるため、リスクを軽減できるでしょう。

一極集中投資ではなく銘柄の分散投資も有効

リートには投資対象となる不動産の種類が、オフィス・ホテル・住居・物流施設・商業施設・ヘルスケアの6つあります。それぞれの特徴を理解した上で、一極集中的な投資ではなく、銘柄を分散させることも有効です。

国や不動産の種類、利回りなど複数の銘柄を比較して、投資対象を検討しましょう。リスクを薄めながら安全に資産を運用でき、安定して分配金を得られるのも魅力です。

おすすめの証券会社は? リートへの投資はどうしたら良い?

おすすめの証券会社は? リートへの投資はどうしたら良い?

リートへの投資は、証券会社を通して取引を行います。これから投資を始めたい方は、まず証券会社で証券口座を開設しましょう。ここでは、リートにおすすめの証券会社を紹介します。

大和コネクト証券

大和コネクト証券は、大和証券グループのスマホ専業証券です。口座開設から取引、入出金などすべてスマホアプリで完結できるサービス。少額から 簡単に投資が始められるほか、株式を1株から購入できます。

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 おわりに

リートは、元本割れのリスクなどから「おすすめしない」といわれることもありますが、少額から投資が可能で運用の手間が比較的少ないメリットを持つ投資方法です。初心者でも始めやすく、不動産現物と比較して換金性が高いのも魅力。

リートに投資する際は、ご自身の資金を踏まえた上で目的を明確にし、リスクの分散や不動産のマーケット状況のチェックなどをこまめにしながら、長期的に資産を増やしましょう。

有価証券投資に関する重要事項(大和コネクト証券)

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