老後の海外移住を実現するには資金がいくら必要なのか?メリットとデメリットを知り、夢を実現

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老後の海外移住を実現するには資金がいくら必要なのか?メリットとデメリットを知り、夢を実現

人生100年時代と叫ばれるようになった今、老後の暮らしに不安を感じる方は多いのではないでしょうか。特に定年を過ぎた60代では、約6割が「不安がある」と回答しています。不安の原因としては、「健康」「住まい」「老後の生活設計」に関することが大半で、その不安を払拭し理想の生活を実現することを夢見て、物価が安い海外で老後を過ごそうとする方が増加しています。

「健康」「住まい」「老後の生活設計」は、老後の生活資金の問題に関わってきますので、物価が安い国への移住はこういった不安を払拭するうえで検討の余地があります。しかし、住み慣れている日本を離れ、海外で生活することには当然リスクもあります。
今回は高齢者の海外移住の現状も踏まえながら、老後に海外移住するメリット及びデメリットを解説していきます。

1.海外移住のメリット

「老後2,000万円問題」という言葉を最近多く耳にしている方も多いのではないでしょうか。老後生活は年金が主な収入源になり、おおよそ数千万円の資金準備が必要になることもあります。そうした中で、海外移住の場合、日本の生活費よりも低く抑えることができれば、準備する老後資金も少なくて済む可能性もあります。これは経済的なメリットとなるでしょう。

気候は一年中暖かく温暖で、現地の方も親日派が多く、海外移住先として人気のタイを例に生活費について考えてみましょう。

ちなみに、高齢者夫婦の無職世帯の可処分所得がおおよそ19万4,000円となっており、日本での老後生活では月々約4万円の貯金を切り崩す必要が出てきますが、タイで生活すると逆に、4万円ほどの貯金ができます。たまに日本に帰国をする際に費用がかかることを考えても、貯金をあまり取り崩さずとも生活できるのが大きなメリットといえるでしょう。

さらに、人気のある国は比較的暖かい地域が多いです。住みやすい気候の場所を選ぶことができるのも海外移住のメリットです。年齢を重ねるにつれて、気温の寒暖差などもつらくなってくるかもしれません。そうした場合、暖かい地域に住む環境を移すことで健康面での不安も軽減されるかもしれません。

2.海外移住のデメリット

海外移住でのメリットについてこれまで述べてきましたが、メリットばかりでなく、デメリットも事前に確認しておきましょう。

2-1.物価上昇リスクがある

まず、ひとつ目は、物価上昇リスクがあります。東南アジア諸国は、近年高い経済成長を続けています。例えば、2019年の物価上昇率をみると、移住先で人気のあるタイでは物価上昇率が0.9%、フィリピンでは物価上昇率が2.5%[1]、マレーシアでは0.7%[2]となっています。

今の段階では日本で暮らすより生活費を抑えられたとしても、将来的には物価が上昇し、年金だけで余裕のある暮らしができなくなってしまうリスクもあることは想定しておいた方が良いでしょう。

[1] 外務省データ「物価上昇率」フィリピン

[2] 外務省データ「物価上昇率」マレーシア

2-2.ビザ取得に経済的条件がある

通常海外で長期滞在するためにはビザを取得する必要があります。どの国もビザにはさまざまな種類が用意されていますが、60代以降で対象となるリタイアメントビザでは経済証明が必要になる場合があります。中には申請のハードルが非常に高い国もあります。生活費の安さに目が行きがちですが、しっかりと老後資金が用意できていないとビザが取得できないリスクがあります。ちなみに、移住人気先の東南アジア4ヵ国のビザ取得に必要な経済条件は以下のとおりです。

①タイ

ビザの種類】

ノンイミグラントO-A(ロングステイ)  ビザ

主な経済条件

いずれかひとつを満たすこと

1)800,000バーツ(約280万円)以上の預金があること
2)月額 65,000 バーツ(約22.8万円)以上の年金受給
または年額 800,000 バーツ(約280万円)以上の年金受給をしていること
3)残高証明書と年金証書 合算で 800,000 バーツ(約280万円)以上あること

②マレーシア ※2021年10月より申請受付再開予定。

ビザの種類】

長期滞在ビザ:マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)

主な経済条件

1)マレーシア国外で得る収入が月額40,000リンギット(約104万円)以上であること
2)定期預金額が1,000,000リンギット(約2,600万円)以上あることただし、不動産取得、医療、教育目的で最大50パーセントの引き出しが可能なこと
3)1,500,000リンギット(約3,900万円)の流動資産を申告すること

③フィリピン

ビザの種類

SRRV(特別居住退職者ビザ)(50歳以上が対象)

主な経済条件

どちらかを満たすこと

1)フィリピン国内の金融機関に1万USD(約109万円)以上の銀行預金を入金、及び月額1,000USD(約109,000円)以上の年金給付があること
2)フィリピン国内の金融機関に2万USD(約218万円)以上の預金を預け入れること

④インドネシア

ビザの種類】

リタイアメントビザ(55歳以上が対象)

【主な経済条件】

1)月額 1,500USD (約163,500円)以上の年金受給者、または現地にて生活支払い能力があること
2)35,000USD(約380万円)以上の居住施設の購入または、月額500USD(約55,000円)以上の賃貸

ビザに関しては、代表的なものに絞って紹介しました。海外移住の第一歩は、まずはビザ取得からはじまります。ビザ発行にかかる費用は、移住後の生活費に加えて必要ですので、事前に確認することをおすすめします。

なお、日本人の観光に人気のベトナムでは、リタイアメントメントビザ及びロングステイビザなど、長期滞在・定住向けのビザプログラムはありません。

新型コロナウイルスの影響によりビザ発給を停止している場合もありますので、興味のある方は、各国の大使館で最新情報を確認してみましょう。

3. 移住先を決めるポイント

移住先を決めていく時に、大体の希望はあると思いますが、実際に暮らすとなると定住する先は細かく地域まで絞り込んでいく必要があります。とは言うものの、すべての地域を下見してから決めることは現実的に難しいので、まずはいくつか候補地を選定してみましょう。

特に、以下の4ポイントは重要になってくると思います。

2-1.治安

老後の海外移住において、治安の良い国というのは必須の条件になってきます。外務省より「海外安全ホームページ」が公開されているので、こちらを参考に危険レベルが低い国を選ぶことをおすすめします。

2-2.気候

日本は四季がバランスよく訪れますが、他の国ではそうでないところが多いです。特に暑すぎる国や寒すぎる国などは、健康面で身体への負担が大きくなってしまいます。豪雨などが多い地域も災害リスクが高くなるので、避けた方が無難でしょう。

2-3.住みやすさ

住居自体の快適さや医療体制のような生活に密接する部分では不自由でない国を選ぶのが良いでしょう。医療については外務省が公開している「世界の医療事情」が参考になります。国の特徴や気候に関しても触れられていますので、気になる国は調べておきましょう。

2-4.物価、住居費

上記でも触れましたが、支給される年金で余裕のある生活を送るつもりであれば、移住先の物価にも注目してみましょう。特に注意しておくべきは住居費です。物価が安い国であったとしても、日本人が多く住むエリアの住居は日本の住居と家賃が変わらなかったりします。


例えば人気のバンコクになると、日本人向けに用意されている賃貸住宅は月々10万円ほどの家賃のケースが多いです。日本人が暮らしやすい地域を基準にしてしまうと、さほど日本と費用が変わらないもしくはそれ以上になってしまう場合もあります。

4.海外移住に必要な資金の捻出方法について

国ごとに異なりますがビザ発給条件に経済条件が組み込まれているケースが多いです。また、その資金はビザ発給の申請時には整っている必要があります。

海外移住のための資金づくりの手段のひとつとして、現在の住まいの住宅をリースバックを行い海外移住資金を確保する方法が注目されています。

リースバックは、住宅を売却後、賃貸として借りることができる仕組みです。リースバックを活用すれば、住宅を売却してビザに必要な資金などを確保することもできますし、賃貸として、住み続けることができるため、すぐに引っ越しをする必要もなく、海外移住の準備に専念できます。

リースバック後、海外移住の準備する数ヵ月間は住み慣れた住まいで生活を継続し、ビザなどの必要手続き、現地での住環境の準備などがしっかりと整ったあとに、移住する方が望ましいでしょう。

リースバックについての関連記事は、こちらも読まれています。

「リースバックの審査は厳しい?審査の基準や方法を解説!」

おわりに

老後における海外移住について解説をしてきました。海外移住に際しては、多くの資金が必要になることがわかったと思います。物価が安いタイ、フィリピンやマレーシア、インドネシアといった国々でも、ビザ取得費用としてまとまった資金を用意する必要があります。

海外移住を考えている方は、上記を参考にしつつ、必要資金を準備できるよう資産運用などを行ったり、リースバックを活用し資金を用意することもできます。ご自身のあった方法を比較検討し、夢の海外移住を手に入れてみるのも選択肢のひとつではないでしょうか。

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