よく耳にする「インフレ」「デフレ」の違いや仕組みを解説!投資家が受ける影響も解説

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よく耳にする「インフレ」「デフレ」の違いや仕組みを解説!投資家が受ける影響も解説

最近、「インフレ」「デフレ」といった言葉をニュースやテレビなどでよく目にする機会が増えました。

世界的な感染症の流行や、世界情勢が不安定になっている今、世界中ではインフレが進んでいます。日本でもガソリン代の高騰や小麦を中心とした輸入品の値上がりなど、日常生活の中でインフレを実感することも多いのではないでしょうか?

この「インフレ」「デフレ」とは経済状況を表すものですが、この2つの状況が私たちの貯蓄や資産運用に密接に関係していることをご存じですか?

「言葉はよく聞くけど、ちゃんと理解はできていない・・・」という方にも分かりやすいように、今回のコラムでは「インフレ」と「デフレ」についての基礎知識、また、それがどのような影響を及ぼすのか解説していきたいと思います。

1. インフレとは?

インフレ=物価が上がる

「インフレ」とは、正式には『インフレーション(inflation)』と呼ばれ、継続的に物価が上昇し、自国通貨の価値が下がる状態を意味します。例えば、これまで100円で買えていたものが150円に値上がりするとインフレが進行したといいます。

基本的にインフレは「需要が供給を上回り続ける」ときに起こるのですが、代表的なインフレのパターンは2つに分けられます。

1-1. 供給量に対して需要が増えるインフレ

代表的なインフレのパターンの1つ目が「供給量に対して需要が増えるインフレ」です。

資本主義経済において、商品の価格は需要と供給の力関係によって決まってきます。需要が多い、つまりその商品を買いたいと思う人が多いと、強気の価格設定をすることができ、市場全体で物価が上昇します。

1-2. 通貨の価値が下がることで発生するインフレ

代表的なインフレのパターンの2つ目が「通貨の価値が下がることで発生するインフレ」です。

物価が上がるということは、同じ商品を購入するのに今までより多くの通貨が必要になるということでもあり、通貨の価値が低くなった状態と言い換えることもできるのです。中央銀行が発行する通貨量を増やすなど、何らかの理由で通貨の価値が下がると、商品を購入するためにより多くの通貨が必要になり、結果的に物価が上昇します。

2. デフレとは?

デフレ=物価が下がる

一方、「デフレ」は正式名称を『デフレーション(deflation)』といい、インフレとは逆に物価が全体的に継続して下落する状態を意味します。

需要に対して供給が多い場合、供給側は商品の売れ残りを防ぐために、価格を下げて購買意欲を高めなければなりません。また通貨の供給量が減少すれば、通貨自体の価値が高くなり、商品の購入に必要な通貨量が減少、価格の下落につながります。

また一般的に、デフレは不況下で発生しやすいといわれています。物価が下がると企業の収益も減少し、所得が増えないために消費が落ち込みます。そうなると、売り上げを確保するために商品の価格をさらに引き下げなければならず、企業の業績も悪くなります。業績悪化で従業員の給料カットやリストラが行われると、ますます消費が冷え込むという悪循環が起こります。

このように、デフレと企業の減益が連続して起こる状態は「デフレスパイラル」と呼ばれ、デフレが長引くと不況の長期化につながり、経済に深刻な悪影響を及ぼします。

3. インフレのメリット・デメリット

インフレは、一般的には好景気の時に発生するといわれています。需要や通貨供給量が増えることで、企業の収益が上がり、賃金が上昇して個人の収入も増えることが多いため、市場全体の収益も上がることで正の循環が起こりやすくなります。ただしインフレが経済に好影響を与えるのは、賃金が増加して人々の購買力が増加した場合に限られます。

たとえば企業の業績が改善しても、それが賃金に反映されない場合は物価ばかりが上昇してしまい、人々の生活はかえって苦しくなってしまいます。これは賃金の上昇しないインフレ、つまり「スタグフレーション」が発生してしている状態です。

また、日本でインフレが起こると、「円というお金の価値が下がる」ので、円安になる可能性があります。円安になると、輸出業が好調になったり外国からの観光客が増えたりという点はメリットですが、輸入品が高くなったり、海外旅行の費用が高くなったり、現地での買い物が高くついたりすることがデメリットの1つとして挙げられます。

インフレが急速に進んでしまった場合も、経済は深刻な混乱を引き起こします。国際会計基準の定めによると、「3年間で累積100%以上の物価上昇」が要件の1つになっており、3年で物価が2倍以上になると、『ハイパーインフレーション』という状態に該当します。

この「ハイパーインフレ」と呼ばれる状態は、第一次世界大戦後のドイツや、2008年のジンバブエでの大統領選挙をめぐる混乱と、過度に紙幣発行したことにより起こったものが有名です。1923年のドイツではパンの価格が16億倍に高騰し、通貨を用いた通常の経済活動を維持することが不可能になりました。

このように、インフレが常に景気に良い影響を与えるとは限らず、デメリットもあることを覚えておかなくてはなりません。

4. デフレのメリット・デメリット

デフレは、経済に好影響を与えることはほとんどないといわれています。先ほど説明したように、一般的に不況下で起こりやすく、とくに「デフレスパイラル」の状態に陥ると不況からの脱出が困難になります。

デフレが発生すると商品価格が下がる傾向になるため、一見メリットのようにも感じますが、人々の給与も上がらないままなので、消費者は「もう少し待てばさらに安くなるのではないか・・・」「今はお金に余裕がないから、もう少し余裕ができてから買おう」など、買い控えの心理が働き、どんどんモノが売れにくくなります。ですので、商品価格は必ずしも負担の軽減にはつながりません。

ただ、デフレが生じると通貨供給量が減少し、通貨の価値が上がるため、富裕層にとっては保有する資産価値の上昇につながる場合があります。これをメリットとすることもできますが、結果として貧富の格差拡大につながるため、社会全体としては問題視すべき状態になってしまうでしょう。

5. 投資家が受ける影響とは

投資家が受ける影響とは

ここで、インフレとデフレが起こることで投資家が受ける影響について少し触れていきます。

インフレのメリット・デメリットでも説明した通り、インフレには景気悪化を引き起こす可能性もあるのですが、そういったことが起こらないように各国の中央銀行が物価の監視・調整を行っています。「金融緩和」や「金融引き締め」といった金融政策をし、それにより金利が変化すると、株式のような資産の価格は直接的な影響を受けるため、株式投資をする上では注意をするべき部分となります。

インフレは通貨の価値が下がる状態ですので、価値が上がるのはモノだけではなく株や外国為替も一緒に値上がりする可能性があります。株式やFX取引にも関係してくるということも知っておくべき大事な部分です。しかしインフレもデフレも1つの要因で起きるものではないため、一概に必ず全てがどちらかの方向に行くということではありません。

各国の経済状況をしっかりと把握してそれぞれの市場のチェックを行い、時々に合わせた対策を講じていくことが最も大切になって来るでしょう。

おわりに

社会情勢は常に変わっていて、インフレもデフレもいつ始まっていつまで続くのかは誰にも分かりません。

経済状況がどうなろうとも安心して暮らせるように、日本円の貯金だけではなく、株式投資やFX取引、金やプラチナなど貴金属への変換など、“資産を守る”ための対策が必要になってきます。

今回のコラムで、まずは経済状況についての知識や私たちの生活への影響を知ることで、「自分の資産を守るためにはどうしたら良いのか?」ということを考えるきっかけになれば幸いです。

投資総合スクールThe Gavelの公式YouTubeチャンネルでは、自分自身の資産を守るための正しい投資の知識を発信しています。インフレについてのさらに詳しい解説動画、インフレ対策などの動画もありますので、ぜひ気になる方はそちらも合わせてご覧になってみてください。

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