退職金を老後資金の一つとして考えている方は多いと思います。しかし、退職金がもらえない方や自営業者のように退職金がない方もいらっしゃいます。
その場合、現役のうちから老後資金を用意しておく必要があり、それもできるだけ早めに準備を始めることがポイントです。退職金がない場合は、老後資金をどのように用意していけば良いのでしょうか。
退職金なしの方、どれくらいいる?
自営業者やフリーランスには退職金がありません。また、企業に勤めていても、その企業に退職金の制度が用意されていないケースもあります。厚生労働省が発表している「平成30年就労条件総合調査 」によると、退職手当制度がある企業の割合は80.5%となっています。
つまり、企業に勤めていても退職金がもらえない割合は19.5%にも上ることになります。
つまり、企業に雇用されている人数は5,963万人のうち、企業数を考慮せずに計算すると、そのうちの19.5%にあたる約1,100万人と、また、就業者全体の1割程度を占める自営業者648万人 が、退職金なしでリタイアすることになると捉えることもできます。
もちろん、大企業や中小企業など雇用先の偏りがありますので、実際の人数はもっと少なく見積もって、仮に半分の550万人が該当するとすれば、自営業者と合わせた約1,200万人が退職金なしで老後を迎えることになるといえるでしょう。
退職金なしでも、不安のない老後を迎えるには
退職金がない場合でも、企業に勤めていれば老齢基礎年金に加え、老齢厚生年金が受け取れます。ただし、1度も雇用されたことがない自営業者の場合は老齢基礎年金のみとなるため、用意すべき老後資金の額も変わってきます。
ちなみに総務省の家計調査報告(2020年) によると、夫婦で受け取る公的年金の平均額は月220,000円です。老齢基礎年金のみの場合は、月額受給額(2021年度額)が1人当たり約65,000円ですので、夫婦合わせて約130,000円です。この時点で約90,000円の開きがあることに注目しておきましょう。
また、生活するうえで最低限必要な支出額は月額220,000円という調査結果もあります。それだと自営業者の場合、毎月90,000円の赤字となってしまいます。
したがって自営業者の場合は、早いうちから家計の収支を見直し、不要な支出はできるだけ避けるとともに、収支に余裕があった際には貯蓄に回すなどの対策を行うことが大切です。
さらに、最近では貯蓄だけでなく、運用を取り入れた老後の資産形成を考えることも必要不可欠な要素となっています。
自営業者であれば国民年金基金、もしくはiDeCo(個人型確定拠出年金)を活用するなどで老後資産を形成することができますし、退職金制度のない企業に勤めている場合でも、iDeCo(個人型確定拠出年金)、税制優遇のあるNISAやつみたてNISAの制度を上手に活用し、資産を形成すると良いでしょう。また、保険商品(個人年金保険)を活用する方法もあります。
実際に退職金を受け取っている方の平均額(平成30年)は、大卒・定年退職のケースで約2,000万円です。そしてゆとりのある老後の生活のためには、公的年金に加えて約3,300万円の資金が必要ともいわれています。
そのうちの一部を退職金の2,000万円で補えれば、残りの1,300万円をご自身で用意すれば良いのですが、退職金がない場合は約3,300万円全額をご自身で用意しなければならないのです。また、自営業者でゆとりのある老後を送りたいならば、更なる上乗せが必要となるでしょう。
ご自身がどのような老後を送りたいか、そして、その際の公的年金収入と支出との差額を把握し、リタイア後から平均寿命の年齢まで生きるとしてどのくらいの費用が必要となるのかを実際に計算してみましょう。そして、早めに目標となる金額を設定し、それに向けて老後資金を形成していく努力が必要です。
退職時期が迫っている場合はどうする?
自営業者には定年がありませんから、できるだけ長く働き、その間に老後資産を形成していくことを考える必要があります。企業に勤めていて退職が迫っている場合は、再雇用制度を利用したり、退職後も別の場所で働くなどで収入源を確保する考え方が大切です。
現役時代に培ったスキルを活かして再就職する方法もありますし、ご自身の興味のある分野に挑戦することで、新たな発見も得られるでしょう。
そして、それはご自身を成長させることにも繋がります。退職後も働ける環境があり、体力的にも問題がないのであれば、そのような方法を選んで収入を確保していきましょう。
ただ、一定の収入を得たとしても、いつまで働けるか分からないといった考えから、老後資金に不安を感じるケースもあります。その際、自宅が持ち家の場合であればリースバックの活用も視野にいれてみましょう。
リースバックとは、自宅を売却し、その後、賃貸借契約を結んで自宅に住み続けることができるサービスで、最近注目度が高まっています。
売却後に賃料を払う必要がある点はデメリットかもしれませんが、売却して得たお金の資金使途は原則自由となっているため、老後資金だけでなく、医療費などのまとまった支出に充てることもできます。
もし、完済できていないローンがあるならば、その返済に充てることも可能です。 また、自宅を売却することから、その後の固定資産税の負担から解消される点もメリットといえます。
現在、固定資産税の支払いを負担に感じており、老後も払い続けることに不安がある場合には、リースバックも有効な選択肢となり得るでしょう。
現在、日本国内にはさまざまなリースバック会社があります。そしてそれぞれに特徴がありますので、リースバックを考える際に、どのリースバック会社を利用するかの選択は非常に重要なポイントです。
セゾンのリースバックがおすすめ
リースバックを利用する流れは以下のとおりです。
- リースバック会社に問い合わせる
- リースバック会社による物件の簡易査定が行われる
- リースバック会社と面談、そして現地調査を行うことにより、より正確な買取価格と、その後の家賃が提示される
- 提示された買取価格と家賃に納得したら、売買契約および賃貸借契約をリースバック会社と締結する
- リースバック会社から買取価格が振り込まれる
セゾンのリースバックは、気になる賃料についてもできるだけ低額に抑える方針をとっています。賃料は毎月の支出になりますので、老後の生活においてはできるだけ抑えたいと思う方がほとんどではないでしょうか。セゾンのリースバックはそのような不安を抱えている方にもおすすめです。
おわりに
老後資金をどのように用意するかについては誰もが真剣に考え、悩むことです。そしてその方法も、その方の状況によって異なります。したがって、ご自身の状況に合った資金形成方法をいかに早くから確立させ、取り組むかが重要なポイントと言えます。
その際に、自宅を所有しているならば、自宅を利用した老後資金の確保の一つとしてリースバックを検討してみても良いでしょう。
セゾンのリースバック公式ホームページには、よくある質問が載せられており参考になります。また、分からない点がある場合は、インターネット上で問い合わせることも可能です。
リースバックの活用の仕組みをもっと知りたい方、そしてセゾンのリースバックについて興味を持った方は、ぜひ公式ホームページでサービスの内容を確認してみましょう。