高齢者に多い疾患・症状の特徴と、気を付けたいポイント

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高齢者に多い疾患・症状の特徴と、気を付けたいポイント

高齢者に多くみられる疾患や症状のなかから4つをピックアップして、日常動作や生活行為を快適にするヒントと合わせてご紹介いたします。 

1.片麻痺(かたまひ) 

1-1.どんな病気ですか? 

身体の右半身、または左半身に麻痺の症状が出る病気です。特に脳梗塞の方に多く見られます。脳の血管の一部が詰まり、血液の流れが悪くなると、脳の細胞に酸素や栄養が行き届かなくなります。その結果、脳の細胞が死んでしまい、手足を思うように動かせなくなったり、うまく話せなくなったりします。 

脳の神経は交差しているため、左脳に損傷がある場合は右半身、反対に右脳に損傷がある場合は左半身に麻痺の症状が出ます。言語に関係する左脳がダメージを受けると、言葉を話したり理解したりする機能も低下します。 

1-2.気を付けたいポイントは? 

片麻痺の方の場合、段差の解消といった住宅改修を検討するケースが多くあります。ただ、賃貸アパートなどにお住まいの方は、改修が困難な場合もあるので、高齢者の身体の状況などを考えて、福祉用具のレンタルを活用して、自立した日常生活を送ることにつなげる方法も検討してみてください。まずはケアマネジャーに、福祉用具の利用について相談してみましょう。 

2.大腿骨頸部骨折(だいたいこつけいぶこっせつ) 

2-1.どんな病気ですか? 

大腿骨(太ももの骨)は、先端が丸まった骨頭を通じて骨盤とつながっており、ここが股関節と呼ばれる脚のつなぎ目に当たります。大腿骨頸部骨折は、骨頭の真下にある細くなった部分(頸部)の骨が折れる病気です。 

女性は閉経後、ホルモンの影響で骨密度が急激に低下するため、男性よりもなりやすいといわれています。日本骨折治療学会によると、女性は全体の約8割を占めるそうです。 

人間は、大腿骨で体を支えており、転倒などの際、頸部に衝撃が集まりやすくなります。加齢に伴い、骨がもろくなると、それほど大きな力が加わらなくても、頸部が折れてしまうのです。お年寄りが転んで歩けなくなったら、まずは「大腿骨頸部骨折を疑え」といわれているほどです。 

骨折すると多くの場合、激しい痛みが起こり、立つことや歩くことができなくなります。療養中、認知症が進んだり、運動機能が落ちてしまったりすると、寝たきりの状態になりやすくなります。できるだけ早く手術を受け、速やかにリハビリを始めることで、運動機能の早期回復を目指す必要があるでしょう。 

主な治療法には、折れた骨を金具などで固定してくっつける「骨接合術」や、頸部から骨頭までを切除し、人工の骨と置き換える「人工骨頭置換術」があります。 

2-2.気を付けたいポイントは? 

普段から、高齢者の立位のバランスはチェックしていますか?ふらつきがあると、転倒から骨折へと発展してしまいます。歩行の導線を中心に、住環境をよく確認しましょう。 

転倒は、座る動作の途中でバランスを崩すことでも起きますが、意外と見落とされがちなのが電動ベッドの高さ。中には「電気代がかかる」と勘違いをされて、最初に設定した後でコンセントを抜いてしまう方もいます。電動ベッドが起立動作のしやすい高さになっているかどうか確認してください。高齢者に、この点を説明しておくのも良いと思います。 

3.腰椎圧迫骨折(ようついあっぱくこっせつ) 

3-1.どんな病気ですか? 

人間の背骨(脊椎)は、首からお尻の部分まで順に、「頸椎(けいつい)」「胸椎(きょうつい)」「腰椎(ようつい)」「仙椎(せんつい)」「尾椎(びつい)」と、合わせて30余りの骨(椎骨)で構成されています。腰椎圧迫骨折は、お尻に強い衝撃を受けることによって、「腰椎」の骨が折れてしまう病気です。特に、みぞおちの後方部分にある「胸椎」との境目の骨が折れやすいといわれています。 

以前は、スポーツや転落事故などでお尻を強打した際に発症するのが一般的でした。最近は、骨粗しょう症を抱える高齢者に多く見られ、後ろに倒れて尻もちをつくなど、小さな衝撃でも起こるのが特徴です。骨粗しょう症の症状が重度の場合、椅子に腰掛けただけで折れることもあるそうです。 

治療は、保存療法が基本です。コルセットを着けてベッドで安静にしていると、痛みは徐々に減っていきます。軽度の場合は3-4週間ほどで回復しますが、痛みが取れないなど、重度になると、手術が必要なこともあります。長期間ベッドの上で過ごすと、肺炎や尿路感染症を起こしたり、認知症が発生したりすることがあります。また筋力も低下するため、歩行訓練などのリハビリも重要です。 

3-2.気を付けたいポイントは? 

腰椎圧迫骨折は、ちょっとした衝撃でも起こるため、気付いたら折れていたというケースも珍しくありません。椅子から立ち上がったり、座ったりする際にバランスを崩してしまい、ドスンと腰掛けた瞬間に折れてしまうこともあります。椅子にひじ掛けは付いていますか?トイレの中はどうでしょう?廊下に手すりはありますか?トイレに向かう途中でよろめいて、尻もちをつくことも想定されます。ご家族の動線を確認し、住環境に不備がないか、しっかりとチェックしておきましょう! 

4.変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう) 

4-1.どんな病気ですか? 

加齢などが原因で、膝の関節の表面を覆う軟骨がすり減り、脚を曲げる時に痛みが起こったり、膝に水が溜まったりする病気です。「ひざかんせつしょう」と呼ぶ人もいます。日本人はO脚が多く、膝の内側に負担が掛かりやすいため、老化と共に軟骨がすり減りやすいといわれています。体重が重い肥満の方や女性がなりやすいのも、この病気の特徴で、日本整形外科学会によると、発症者の8割は女性だそうです。 

初期の段階では、朝起きた時や夜トイレに行く時など、膝を動かした直後に痛みが起こり、少し休むと痛みは引きますが、症状が進むと、正座や階段の昇り降りが辛くなってきます。末期には、休んでも痛みが取れなくなり、歩くことが困難になります。症状が軽いうちは、痛み止めの薬を使用したり、リハビリをしたりしますが、治療の効果が低い場合は、人工関節を埋め込む手術などが行われます。 

4-2.気を付けたいポイントは? 

痛みがひどくなると、膝への負担を減らすため、普段地べたで生活をする方が、椅子とテーブルを使い始めることがあります。その際はカーペットの周りに注目。カーペットに杖が引っ掛かると、転倒する危険性もあります。寒さで筋肉が硬直する冬場は、身体の動きが悪くなり、お年寄りにとって転びやすい時季。女性は骨粗しょう症を併発しているケースもあります。骨折して入院するようなことが起こらないよう、お部屋の整理整頓はしっかりと行いましょう! 

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