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老人ホームに入るには?条件や入居の流れをチェック

老人ホームに入るには?条件や入居の流れをチェック
セゾンのくらし大研究 編集部

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老人ホームへの入居を考えたとき、まずは施設の種類や入居条件、費用、入居までの流れを把握することが大切です。老人ホームにはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。また、施設ごとに要介護度や年齢、医療的ケアの必要性など、入居のための条件が定められています。費用面でも施設によって大きな開きがあるため、自身の経済状況を見極め、予算内で選ぶことが重要です。本記事では、老人ホーム選びに欠かせない基本情報から、入居の手順まで詳しく解説します。

(本記事は2024年7月30日時点の情報です)

この記事を読んでわかること
  • 老人ホームには公的施設と民間施設の2種類があり、それぞれ特徴が異なる
  • 老人ホームへの入居には、要介護度や年齢、医療的ケアの必要性、支払い能力、保証人の有無などの条件がある
  • 老人ホームの費用は施設によって大きく異なるため、自身の経済状況を把握し、予算内で選ぶことが重要
  • 老人ホーム入居までの手順は、希望する暮らし方のイメージ、施設探し、見学・体験入居、申し込み、審査・面談、契約の流れで進む
ひとりのミカタ

老人ホームには種類がある!

老人ホームには種類がある!

老人ホームには「公的施設」と「民間施設」の2種類があり、それぞれ入居条件が異なります。公的施設は地方自治体や社会福祉法人が運営しており、費用が安めで人気があります。

一方、民間施設は民間企業が運営しているため、利用できるサービスが充実しているのが特徴です。ここからは、各施設の特徴と入居条件を見ていきましょう。

公的施設

公的施設には特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設(介護医療院)、ケアハウスなどが含まれます。それぞれの施設について詳しく見ていきましょう。

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームは、自宅での生活が困難な方での入居が多い施設です。入居基準の介護度合いが高く、周りに介護できる方がいるかどうかも入居の条件として重視されます。終身にわたっての入居が可能です。

介護老人保健施設

介護老人保健施設は、病院退院後の自宅復帰を目的とした施設で、要介護認定者が対象です。部屋は、特別養護老人ホームと同様旧型と新型があり、入所してリハビリを受けるほか、ショートステイやデイケアも可能です。ただし、あくまで治療後のリハビリなどを目的とした施設のため、長期の入所はできません。

介護療養型医療施設(介護医療院)

介護療養型医療施設は、要介護者で医学的管理が必要な高齢者のための施設です。医療サービスを提供することから、医師や看護師が常駐で配置されています。看取りやターミナルケア(終末医療において生活の質を重視したケア)も同時に行われているのが特徴です。

ケアハウス

ケアハウスには、自立を目的とした「一般型」と介護を目的とした「介護型」の2種類があります。一般型は60歳以上の方、介護型は65歳以上で要介護の方が入居対象です。提供されるサービスや入居基準は型によって異なります。

民間施設

民間施設にはグループホームや有料老人ホームなどがあります。公的施設に比べて利用料が高めですが、サービスが充実しているのが特徴です。

グループホーム

グループホームは、認知症を発症した高齢者の受け入れに特化した介護施設であり、地域密着型のサービスです。利用は、住民票のある施設に限られます。施設では共同生活を送ることになり、5~9人で1ユニットを組み、家事などを分担して生活します。

有料老人ホーム

有料老人ホームは、自立から要介護まで幅広い方を対象にした介護施設です。介護付きと住宅型、健康型の3つの種類があります。介護付き、ケア付きといった表示は、「特定施設入居者生活介護」の認定を受けていないとできません。

老人ホームの入居条件は?

老人ホームの入居条件は?

老人ホームに入居するには、主に5つの条件があります。具体的には、以下の5つです。

  • 要支援・要介護のレベル
  • 入居する際の年齢
  • 医療的なケアの必要性
  • 支払い能力
  • 保証人や身元引受人の有無

それぞれの条件について詳しく見ていきましょう。

要支援・要介護のレベル

介護保険制度では、要支援・要介護度の区分によって使える介護サービスの種類や回数、利用限度額が決められており、老人ホームによっては、受け入れ可能な要介護度が定められています。

例えば、特別養護老人ホームは原則要介護3以上、介護老人保健施設と介護療養型医療施設は要介護1以上が入居条件となっています。

公的施設特別養護老人ホーム原則、要介護3以上
介護老人保健施設要介護1〜5
介護療養型医療施設(介護医療院)要介護1〜5
ケアハウス一般型は自立〜、介護型は要介護1〜
民間施設グループホーム要支援2、または要介護1~要介護5
有料老人ホーム自立〜要介護5

入居する際の年齢

老人ホームの入居対象は原則65歳以上です。ただし、認知症グループホームは要支援2以上の65歳以上が対象で、住宅型有料老人ホームは60歳以上でも入居可能な場合があります。施設の種類によって、入居できる年齢が異なる点に注意しましょう。

医療的なケアが必要かどうか

老人ホームは介護施設であり、医療機関ではありません。そのため、医療依存度の高い方の受け入れは難しいケースが多いです。提供可能な医療的ケアは施設によって異なります。医療的ケアが常時必要な方は、医師や看護師が常駐する介護医療院や介護療養型医療施設の利用を検討しましょう。

支払い能力があるかどうか

老人ホームに入居するには、利用料を支払う必要があります。事前に収入の審査が行われ、無理なく利用料が支払える方のみ入居が認められます。計画的な資金準備が欠かせません。

保証人や身元引受人を立てられるかどうか

多くの老人ホームでは、入居にあたって保証人や身元引受人を立てる必要があります。保証人は利用料の支払いや緊急時の連絡先になります。

一方、身元引受人は入院時や死亡時の諸手続きを担当します。身内に保証人等を頼める方がいない場合、入居が難しくなることもあるので注意が必要です。

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老人ホームに入居する手順

老人ホームに入居する手順

老人ホームへの入居を決めたら、具体的な準備を進めていく必要があります。どのような老人ホームで暮らしたいのかをイメージし、予算を確認したうえで施設探しを始めましょう。気になる施設があれば見学や体験入居を経て、入居申し込みをします。審査や面談を経て、無事に入居が決まれば契約となります。

それでは、老人ホーム入居までの流れを順を追って見ていきましょう。

老人ホームでどのように暮らしたいか考える

老人ホーム選びでまず大切なのは、どのような暮らしを送りたいかイメージすることです。立地や居室の広さ、食事やレクリエーションなどのサービス内容、医療体制など、自分にとって優先したい条件を洗い出しましょう。

自宅から近い場所で暮らしたいのか、趣味を楽しめる環境を望むのか。日々の過ごし方をしっかりとイメージすることが、最適な老人ホーム選びにつながります。

経済状況を把握して予算を決定する

次に、老人ホームの暮らしにかかる費用を把握し、予算を決めましょう。施設の種類によって、かかる費用は大きく異なります。以下は主な老人ホームの費用の目安です。

老人ホームの種類入居一時金月額費用
特別養護老人ホーム0円約6万〜15万円
介護老人保健施設0円約8万〜14万円
介護医療院(介護療養型医療施設)0円約9万~17万円
ケアハウス0〜数百万円約7万〜20万円
介護付き有料老人ホーム0〜数千万円約15万〜35万円
住宅型有料老人ホーム0〜数千万円約15万〜35万円
サービス付き高齢者向け住宅0〜数十万円約10万〜30万円
グループホーム0〜数十万円約15万〜20万円

収入や貯蓄を確認し、継続的に支払える月額費用の目安を立てましょう。年金収入のみの場合、費用負担が少ない施設を探す必要があるかもしれません。

施設を探す

予算と優先条件が決まったら、具体的な施設探しを始めます。介護施設情報検索サイトを活用したり、自治体の担当窓口で相談したりしながら、候補となる施設をリストアップしていきます。気になる施設には問い合わせをして、パンフレットなどの資料を請求しましょう。

施設見学や体験入居をする

資料で施設の概要は分かりますが、実際の雰囲気や現場スタッフの対応、サービスの質などは現地に足を運ばないと分かりません。見学の予約を取り、できるだけ複数の施設を見比べることが大切です。

またショートステイなどを活用した体験入居で、実際に宿泊して施設の様子を確かめることもできます。

入居の申し込みをする

入居の申し込みをする

施設が決まったら、入居の申し込み手続きに入ります。申し込み時に必要な書類は施設によって異なりますが、よく求められるのは次のようなものです。

  • 入居申込書
  • 診療情報提供書または健康診断書
  • 介護保険被保険者証の写し
  • 介護保険負担割合証の写し

あらかじめ準備できるものは用意を始めておくと良いでしょう。

入居の審査や面談

申し込み後、施設の担当者との面談が行われます。心身の状態や日常生活の様子、これからの希望などを詳しくヒアリングされます。施設側では、受け入れが可能かどうかの審査を行います。ここでは主に要介護度や医療的ケアの必要性、経済面などがチェックされます。

契約をして入居

面談と審査をクリアできれば、いよいよ入居が決定します。

入居にあたっては、契約書を交わす必要があります。契約時には印鑑が必要となります。契約後は入居日を決めて、引っ越しの準備を進めましょう。施設によって持ち込み可能な私物が異なるため、入居前に確認しておくことが大切です。

以上が、老人ホームへの入居の大まかな流れです。事前の準備をしっかりと行い、自分に合った施設を選ぶことが、満足のいく老人ホームでの暮らしにつながります。

おわりに

老人ホームへの入居は人生の大きな決断です。施設の種類や入居条件、手順を理解し、自分に合った選択をすることが重要です。本記事では、各施設の特徴や費用、必要な手続きなどを詳しく解説しました。情報を整理し、希望に合う老人ホームを見つけることで、安心で充実した暮らしを実現できます。老人ホーム選びに迷ったら、ぜひ本記事を参考にして、一歩踏み出してみてください。

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