「身体が動いて頭もしっかりしているうちに身辺整理を終わらせたい」
「残された家族の負担にならないように身の回りの物を整理しておきたい」
このような悩みはありませんか?
人間は誰でもいつ死んでしまうかわかりません。身辺整理は、体力と気力があるうちにやっておかないと、残された家族に負担がかかってしまいます。
しかし、身辺整理といっても何から始めれば良いかわからない方も多いのではないでしょうか。
このコラムでは、身辺整理に関する悩みを解決するため、以下について解説します。
- 生前に整理しておきたい5つの項目
- 身辺整理のメリットとコツ
- 身辺整理をする際に気をつけること
身辺整理は持ち物の量が多い少ないにかかわらず、終活を意識したタイミングで始めるのがおすすめです。ぜひ参考にしてみてください。
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身辺整理とは
身辺整理は、ご自身の死後に家族が困らないように、生きている間に身の回りの整理をしておくことです。部屋の片づけとは違い、ご自身が亡くなった後のことも考えて、身の回りの物を片づけていきます。不要な物を処分するだけではなく、ご自身の死後を考えて、家族が対応に困らないように環境を整えておくことが大切です。
身辺整理後は、もしかしたら「ミニマリスト」のような必要最低限の物しか持たない生活になるのではと思われている方もいらっしゃるかもしれません。
ご自身の死後のことを考えて環境を整理していくのが身辺整理ですから、無理に物を捨てなければならないなどということはありません。ご自身の身の回りにある物を選別して、必要な物だけを手元に残しましょう。
また、身辺整理を行うべきタイミングは人それぞれです。終活を意識した時や退職した時など、人生の節目に始める方は多いですね。ぜひご自身のタイミングで身辺整理を進めてみてください。
事前に身辺整理をしておく3つのメリット
存命中に身辺整理をしておくと、亡くなった後の家族の負担が大幅に減るだけではなく、日々の暮らしも快適になり精神的な負担も減らせます。ここでは、身辺整理で得られる3つのメリットを紹介します。
シンプルな暮らしができる
身辺整理を進めていくと、普段使わない物を処分していくため、必要な物だけが残ります。必要最低限で暮らすミニマリストに近い生活になり、不要な支出も減ってお金が貯まりやすくなるでしょう。
シンプルな暮らしのメリットは以下のとおりです。
- 物が少ないため部屋が散らかりにくい
- 片づけや探し物が減り、時間に余裕が持てる
- 部屋がすっきりして、掃除も楽になる
必要な物だけが残れば、部屋もすっきりして、心も快適になります。
家族の負担を減らせる
生前に身辺整理をすることで、残された家族の負担を減らせます。ほとんどの場合、遺品整理を行うのは家族だからです。遺品整理には少なからず手間と労力がかかるため、残された家族のためにもできるだけ負担は減らしてあげたいですよね。
また、家族が遠方に住んでいて遺産整理に時間を割くことができない場合、専門の会社に依頼するとゴミ処理代や人件費などで多額の費用がかかってしまいます。残された家族の手間と費用を減らすためにも、身辺整理は早めに行いましょう。
体力が低下しても安心できる
身辺整理をまだ元気なうちに終わらせておくと、家族に見られたくない物も処分できるので安心です。
「まだ健康なうちは大丈夫」と思っていても、いつ身体が思うように動かなくなるかは分かりません。体力や気力があるうちに身辺整理に取り組むことで、ご自身で終活ができなくなるリスクを避けましょう。
生前にやっておきたい5つの身辺整理
身辺整理では、物や人間関係の項目ごとに分けて整理を進めていくのがおすすめです。身の回りにある物・人間関係を全て書き出すことにより、整理漏れがなくなります。
身辺整理で環境を整えていく項目としては、以下のものが挙げられます。
- 財産
- 人間関係
- 有料サービス
- 不用品
- SNS
それぞれ整理の方法を見ていきましょう。
財産
死後に他人が自身の財産整理を進めるには、多くの手続きと費用が必要です。残された家族内でトラブルの原因にならないよう、財産を正確に把握しておきましょう。
また、可能であれば、処分できる財産はある程度早めに現金化しておくことをおすすめします。
財産には以下のものが該当します。
- 現金
- 銀行預金
- 貴金属
- 不動産
- 株式
- 債権
- 投資信託
- 保険
- 美術品
- 仮想通貨
- 各種ローン
- 借金
財産をリストアップしておくことで、家族が財産の分配や処分を進めやすくなります。
また、生前に処分するのが難しいものは、家族が解約の手続きなどを行いやすいよう、以下のものを1ヵ所にまとめておくと良いでしょう。
- 通帳
- 印鑑
- キャッシュカード
- 暗証番号のメモ
- 加入している保険会社(担当者名があれば尚可)
- 不動産の権利書、登記簿謄本
ご自身が亡くなった後に家族が困らないよう、今のうちから始めましょう。
人間関係
「周りの人間関係」と「相続人」を明確にし、書き残しておくと良いでしょう。生活していく上でのトラブルは、お金と人間関係によるものが大半です。これからの人生で今後も交流していきたい人を明確にすると、残りの人生を有意義に過ごせます。
「周りの人間関係」を整理するコツは、ご自身が残りの人生で誰と付き合っていきたいかをよく考えて、明確にしておくことです。喧嘩別れしてしまった方と仲直りしたり、会いたい方とはできるだけ会っておいたりするのが良いでしょう。
そして、「相続人」を明確にしておくことで、遺産トラブルのリスクも減らせます。まれに故人との関係性から、特別縁故者が「自分には相続する権利がある」と主張してくることもあります。無用なトラブルを回避するため、相続の権利がある方を、元気なうちに洗い出しておきましょう。そうすることで、遺産トラブルを避けることができます。
有料サービス
有料サービスには以下のようなものがあります。
- 公共料金(電気・ガス・水道)
- 新聞
- NHK
- 携帯電話
- インターネット
- サブスクリプション(動画見放題サービスなど)
有料サービスは、解約しない限り、料金を払い続けなければなりません。とくにサブスクリプションやインターネット回線は解約忘れが多く、無駄な出費になりがちです。
終活のための身辺整理では、家族の手間を省くためにも、日頃使用していない有料サービスは生前に解約しておきましょう。それ以外の有料サービスは、契約会社名と解約時の連絡先をメモしておけば、後に家族が解約手続きに困ることはありません。
不用品
不用品は、なるべく全て処分しておきましょう。コレクションや思い出の品は、遺品整理時に家族がその扱いに困ってしまいます。あなたにとっては価値あるものでも、家族からすれば不用品に見えるかもしれません。家族に残さない物品は、積極的に処分してしまいましょう。
とくに、大型の家電・家具は処分が大変です。不要な物は、専門の会社に依頼するなどして処分しておきましょう。
専門の会社に依頼すると、値段が付きそうな物であればその場で査定して買取してくれる場合もあります。費用が心配であれば、複数社から無料で見積もりを取ってから、検討してみると良いでしょう。
子どもや孫、知り合いなどの力を借りて行うとより効率的です。
SNS
X(旧Twitter)やFacebookなどのSNSを残しておくと、見られたくない写真を家族に見られてしまったり、悪用されたりする可能性があるため、できるだけ整理しておきましょう。SNSに限らず、使っていないWEBサービスはアカウントを削除しておくと良いでしょう。
現時点で利用中のSNSは、死後アカウントを削除するよう家族に頼み、アカウントIDとパスワードをメモに残して共有しておきましょう。
SNSに投稿した思い出の写真や動画などのデータは、アカウントを削除する前に、DVDやフラッシュメモリーに保存し残しておくのも良いでしょう。
クレディセゾングループが提供する、おひとりさま総合支援サービス「ひとりのミカタ」は、入院や高齢者施設入居時の「身元保証」、もしものときの「緊急連絡先」、ご逝去後の「エンディングサポート(死後事務手続き)」など、おひとりさまの毎日の暮らしや終活のさまざまなお悩みごとを総合的に支援するサービスです。
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身辺整理が上手くいく3つのポイント
身辺整理といっても「何から始めたら良いかわからない」と戸惑う方は多いでしょう。以下で、身辺整理を円滑に進めるために抑えるべき3つのポイントについて解説します。
期限と期間を決めておく
身辺整理を行う期間と期限を決めておきましょう。身辺整理を始めると、どうしても処分に迷う物が出てきます。その場合は、捨てるまでの期間を設定して、期限までに必要と判断しなければ捨てるようにしましょう。
例えば、思い出の品などは捨てにくいですよね。捨てきれずに、思い出の品を眺めていたら、思うように作業が進まなかったとならないように、身辺整理を行う期間と期限を決めておくと良いでしょう。
エンディングノートを活用する
身辺整理には、エンディングノートの活用が効果的です。エンディングノートとは、人生の最期を迎えるにあたり、想いや希望を家族に確実に伝えるためのノートのことです。
エンディングノートには、家族や友人への感謝や人生を振り返る自分史など、自由な形式で好きな内容を書くことができます。
他には、葬儀や墓の希望、財産リストや契約している有料サービスをエンディングノートに記載しておけば、ご家族にあなたの意思や契約している内容を把握してもらいやすくなります。
また残された余生の中で、ご自身の希望を書き出すと、人生の最後に何をやれば後悔しないのかなどを、あらためて考えるきっかけを与えてくれます。
エンディングノートに記載すべきおすすめの項目は以下のとおりです。
- 家族への思い
- 葬儀や墓の希望
- 財産リスト
- 契約会社名・連絡先
- 相続財産の意思
- 余生でやりたいこと
- 会いたい方
遺言書を残す
遺言書があれば、相続人に自身の遺志を正確に伝えられます。残った財産をどう分配したいのか、希望を書いていきましょう。遺言書を準備しておくことで、相続トラブルも少なくなります。
しかし、遺言書は書き方を間違えると、効力を発揮しない場合があります。間違いなく有効な遺言書を作成するため、法律の専門家の弁護士・司法書士に相談されることをおすすめします。
身辺整理をする際の注意点
身辺整理を行う際は、以下の3つに気をつけましょう。
- 専門の会社に依頼するなら、悪質なところは避ける
- 必要な書類・物はご自身で片づける
- 周囲に気を配りながら作業をする
トラブルを避けるために、それぞれの注意点を見ていきましょう。
専門の会社に依頼するなら、悪質なところは避ける
身辺整理を専門の会社に依頼する場合は、悪質なところに気をつけましょう。見積もり以上の請求や、オプション費用として高額な請求をされる可能性があります。
高額な請求を避けるためにも、複数社から見積もりを取りましょう。また、「遺品整理士」や「一般廃棄物収集運搬許可証」などの資格や免許を提示している会社を選びましょう。
くらしのセゾンが提供する「遺品整理・生前整理」は、ご家族に代わり遺品・家財を心を込めて整理するサービスです。思い出の品、貴重品、供養品を独自の分別基準で細かく整理し、すべての家財の仕分けをおこないます。専任の遺品整理士がコミュニケーションを大切にし、ご要望に沿った作業をご提案します。事前調査費用、お見積りは無料でおこないます。ぜひご相談ください。
必要な書類・物はご自身で片づける
身辺整理で起こりがちなトラブルは、本来必要な物や書類まで処分してしまうことです。例えば、間違えて通帳を処分してしまい、お金が引き出せずに困ってしまうなどですね。
本当に必要な物は誰かに頼らず、ご自身で片づけるようにしましょう。そうすることで、誤って必要な物を捨ててしまうこともなくなります。
周囲に気を配りながら作業する
大型の不用品を処分する場合は、トラックやクレーン車などを利用することもありますので、近隣住民の方への配慮が必要です。
道が狭く大型車の場合、車道を塞いでしまうこともあります。その結果、近隣住民から苦情が出ることも考えられますので注意しましょう。周りに配慮して、なるべく短時間で終わるよう、事前の準備を心がけましょう。
おわりに
身辺整理とは、ご自身の終活として、残された家族が遺産整理で困らないようにするために行う整理のことです。不要な物を処分するだけではなく、終活を意識して身の回りの環境を整えることが大切です。
しかし、体力と気力がなくなってしまうと、身辺整理をご自身で行えず、残された家族に迷惑をかけてしまいます。 人はいつ亡くなってしまうかわかりません。身辺整理を始めるタイミングは人それぞれですが、残された家族のためにも早めに行いましょう。
身辺整理の際は、エンディングノートを活用することで、ご自身の想いや希望を確実にご家族に伝えることができます。このコラムを参考に、ぜひ身辺整理を始めていただければと思います。