更新日
公開日

【徹底比較】相続手続きにおける司法書士と行政書士の違いは?どちらに依頼するべきか解説

セゾンのくらし大研究 編集部

執筆者

セゾンのくらし大研究 編集部

豊かなくらしに必要な「お金」「健康」「家族」に関する困りごとや悩みごとを解決するために役立つ情報を、編集部メンバーが選りすぐってお届けします。

「相続手続きは、司法書士と行政書士のどちらに依頼するべきか」「司法書士と行政書士は、業務内容にどんな違いがあるのか」よくわからない方も多いのではないでしょうか。司法書士と行政書士は、両方とも法律関係の国家資格を持つ専門家です。しかし、司法書士と行政書士では、業務内容や得意な分野が異なります。 

このコラムでは、司法書士と行政書士の以下の違いについてまとめました。    

  • 業務内容の違い  
  • 相続の手続きはどちらに依頼するべきか  
  • 行政書士に依頼できる相続の手続き  

また、相続手続きの中でも、相談したい内容ごとに「どの専門家に依頼するべきか」具体例を挙げながら解説しますので、ぜひ最後までお読みください。  

相続の専門家が相続手続きをサポート

「相続が発生したけれど、何から手をつければいい?」「相続財産に不動産がある場合、どんな手続きが必要?」そんな方におすすめなのがクレディセゾングループの「セゾンの相続 相続手続きサポート」です。遺産分割協議書の作成、不動産の名義変更など、相続手続きをトータルでサポート。大変な相続手続きでお困りの方は、ぜひご相談ください。
セゾンの相続 相続手続きサポートの詳細はこちら

相続手続きサポート
相続手続きサポート

司法書士と行政書士の違い  

司法書士と行政書士は名称が似ていることもあり、混同されることが多いです。どちらも「法律を扱う、国家資格を有する士業」という共通点があるため、区別が難しいと思う方は多いかもしれません。しかし、司法書士と行政書士の業務内容には違う点が多くあります。  

国家資格の分類のひとつで「業務独占資格」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。  業務独占資格とは、弁護士、公認会計士、司法書士のように、有資格者以外が携わることを禁じられている業務を独占的に行うことができる資格です。  

参照元:文部科学省  

司法書士と行政書士の「独占業務」や「得意分野」を把握し「どちらに相続手続きを依頼するべきか」判断しましょう。司法書士と行政書士の、具体的な業務内容を解説します。  

司法書士の業務内容  

司法書士は「法務局での登記手続きの専門家」です。登記とは、法律で定められた情報を法務局の登記簿に記載して、権利を広く一般に公開する制度です。土地や建物などの所有者が変更になった場合や抵当権の抹消など、登記手続きについては司法書士のみが業務を行うことができます。  

相続においては、必要書類を揃え法務局に申請する一連の手続きを司法書士が代行可能です。司法書士のその他の独占業務には「商業登記(会社の登記)」「裁判所・検察庁に提出する書類の作成」などがあります。  

参照元:法務局(司法書士の業務) 

行政書士の業務内容

行政書士は「行政手続き・書類作成の専門家」です。各省庁や役所に提出する「許認可申請や届出」「契約書や事実証明書類の作成」など、行政書士が扱う書類は多く、数千種類以上といわれています。  

相続において、行政書士が携われる主な業務は以下のとおりです。  遺言書は「被相続人」と、法務大臣が任命する「公証人」のみが作成できます。行政書士は「遺言書の文面の提案や支援」というかたちでサポートが可能です。

  • 遺産分割協議書の作成  
  • 遺言書の作成(助言)
  • 相続人調査
  • 相続財産調査

参照元:総務省(行政書士制度・行政書士の業務) 

司法書士と行政書士の違い

司法書士と行政書士の主な業務の違いは、以下のとおりです。  

  • 司法書士の主な業務:相続登記、法務局や裁判所などに提出する書類の作成・申請など  
  • 行政書士の主な業務:各省庁や役所に提出する書類、事実証明に関する書類の作成など  
業務内容 司法書士 行政書士 
相続人調査 〇 〇 
相続財産調査 〇 〇 
相続登記 〇 ✖ 
相続放棄手続き 〇 ✖ 
遺産分割協議書の作成 〇 〇 
遺言書の作成 〇 〇 ※助言 

行政書士は登記手続きができないため、相続する財産に不動産がある場合は、司法書士に依頼する方が相続手続きを円滑に進められます。  

相続登記の専門家は司法書士  

土地や建物などの所有者が亡くなった場合に、相続人に名義を変更することを「相続登記」といいます。司法書士は「相続登記の専門家」です。司法書士は「遺言・相続に関する法律」や「法務局での相続登記手続き」にも熟知しています。専門家からアドバイスをもらい、スムーズに相続手続きを完了させたい場合は、司法書士に依頼しましょう。  

また、相続登記は2024年4月から義務化されます。相続によって所有権を取得したと知った時(一般的には被相続人が亡くなった日)から3年以内に、相続登記の手続きが必要です。期限内に完了せず放置してしまった場合、過料に科せられるので注意しましょう。  

【2022年最新】相続登記の義務化はいつから?罰則や過去分の遡及について解説

行政書士に依頼できる5つの相続手続き  

相続登記の専門家は司法書士です。しかし、相続手続きの中で行政書士ができる業務も多くあります。行政書士の得意分野である「書類作成」や「調査」などです。相続の一連の手続きの中で、行政書士に相談・依頼できる業務内容を5つ解説します。  

相続人調査  

相続人調査は「被相続人の死亡時の戸籍謄本を取り寄せ、出生まで遡って調査すること」です。戸籍謄本は本籍地の市町村役場で取得しますが、行政書士は職権上、戸籍謄本などの代理請求が可能です。  

相続登記では「出生から死亡までの連続した戸籍」が必要になることが多くあります。「被相続人が何回か転籍していた」「相続人が他県に複数いる」などの場合は、戸籍の収集も手間がかかりますが、行政書士に依頼すれば効率的に進められます。  

相続財産の調査  

行政書士は、相続財産の調査が可能です。相続手続きを円滑に進めるために「どのような財産がどのくらいあるのか」を把握する必要があります。相続財産とは不動産や預貯金などの「プラスの財産」だけでなく、借金などの「マイナスの財産」も含まれます。  

後から故人の新たな預貯金が見つかったり大きな負債が見つかったりして、相続税の修正申告が必要になると、相続手続きがスムーズに進みません。故人の財産を漏れなく調査するためにも、相続財産の調査を行政書士に依頼すると安心です。  

遺産分割協議書の作成  

遺言書がない相続の場合、相続人全員で遺産分割協議をします。その協議内容をまとめたものを「遺産分割協議書」といい、行政書士に作成を依頼できます。遺産分割協議書は、必ず作成しなくてはいけない書類ではありません。  

しかし、遺産分割協議書に話し合いの内容を記録しておくことで、相続人同士の争いを回避できる場合があります。  

預貯金口座の解約  

金融機関は預金者が亡くなった場合、口座を凍結します。解約手続きには「相続関係がわかる戸籍謄本」や「相続者全員の印鑑証明書」など、たくさんの書類が必要です。預貯金口座の解約はそれほど難しくない手続きですが、書類の不備などがあると一度で終わらないこともあります。  

金融機関に何度も足を運ぶことを避けるためにも、預貯金口座の解約は行政書士に依頼した方がスムーズでしょう。  

遺言書作成の助言  

相続トラブルは、遺言書があることで回避できることが多くあります。遺言書は原則的に「被相続人」と、法務大臣が任命する「公証人」しか作成できません。行政書士は、法的効力のある遺言書の文面などについて提案・助言ができます。  

「遺言書に、何をどんなふうに書いたら良いかわからない」場合、書類作成の専門家である司法書士に相談してみると良いでしょう。  

頼りになる相続のプロ【司法書士法人 松野下事務所】  

相続登記を司法書士に依頼するにも、どの司法書士事務所が信頼できるのか、判断が難しいのではないでしょうか。そこで「司法書士法人 松野下事務所」をご紹介します。司法書士業35年以上の実績があり複数のメディアにも掲載されている、まさに「相続のプロ」です。  

相続だけでなく、様々な悩みを解決する“総合シルバーサービス業”を理念に掲げています。一番身近な相談相手として、きっと頼りになるでしょう。  

司法書士法人 松野下事務所の詳細はこちら

相続における各士業の得意分野  

相続の中でも「登記」についての専門家は司法書士です。しかし相続一連の手続きの中で、相談したい内容はさまざまでしょう。「どの士業に依頼するべきか」は、解決したい内容により異なります。  

そこで「どんな場合にどの専門家に依頼するべきか」具体例を挙げながら解説しますので、参考にしてみてください。  

相続税の申告は「税理士」  

税理士は「税金関係の専門家」です。相続のなかでも「相続税の申告」は、税理士にしかできない独占業務になります。相続財産に関して「誰がどの財産を相続するのか」などをある程度把握した上で税理士に依頼すれば、よりスムーズに申告を進めることができるでしょう。  

どの税理士事務所が信頼できるかわからない方は、相続税のホームドクター「東京メトロポリタン税理士法人」に相談してみてはいかがでしょうか。メトロポリタン税理士法人は「東京メトロポリタン相続クラブ」という、独自のサービスを提供しています。  

東京メトロポリタン相続クラブの会員になると、以下の8つのメリットがあります。  

  • 入会金・年会費が無料  
  • 相続に関する定期的な情報提供が受け取れる  
  • 相続税額の簡易的なシミュレーションが無料  
  • 上記のシミュレーションを受けた方は電話・メール相談が無料  
  • セミナーに無料でご招待  
  • 初回に限り1時間30分の相談が無料(予約制)  
  • 相続税申告などが会員割引価格に  
  • 提携の専門家を無料でご紹介  

「東京メトロポリタン税理士法人」で無料の相続税のシミュレーションを利用し、相続に関するお悩みをぜひご相談ください。  

東京メトロポリタン税理士法人の詳細はこちら

相続トラブルは「弁護士」  

「法律の専門家」である弁護士は、他の士業にはない「代理権」をもっています。弁護士の代理権とは、法律業務を本人に代わって行うことのできる権利を指します。相続に関して「遺産をめぐるトラブルが発生した場合」や「遺産分割協議がまとまらずに争いに発展した場合」などは、相続人同士も感情的になりがちです。  

相続トラブルに発展する心配がある場合は、弁護士に依頼すれば代理人として他の相続人との交渉も冷静に対処してくれるでしょう。  

書類作成や調査は「行政書士」  

行政書士は「書類作成の専門家」です。相続にまつわる業務としては「事実証明書類の作成」や「遺産分割協議書の作成」などを依頼できます。法的に効力のある遺言書の書き方・内容についても相談にのってもらえます。相続については「相続人調査」や「相続財産調査」も、行政書士に依頼可能です。  

おわりに  

司法書士は「登記の専門家」のため、専門知識の必要な相続登記は司法書士に相談・依頼することが一般的です。一方の行政書士は「書類作成の専門家」です。比較的スムーズに相続手続きが進んでいる場合は、書類代行のみを行政書士に依頼するのも選択肢のひとつでしょう。  

相続に関するさまざまな相談内容によって、誰に相談するべきかが異なります。司法書士と行政書士の違いを理解して依頼すれば、専門家から的確なアドバイスをもらえます。相続手続きは、司法書士と行政書士の得意分野を把握した上で依頼しましょう。

おひとりさまの毎日の暮らしと終活を支援する「ひとりのミカタ」

クレディセゾングループが提供する、おひとりさま総合支援サービス「ひとりのミカタ」は、入院や高齢者施設入居時の「身元保証」、もしものときの「緊急連絡先」、ご逝去後の「エンディングサポート(死後事務手続き)」など、おひとりさまの毎日の暮らしや終活のさまざまなお悩みごとを総合的に支援するサービスです。

お問い合わせいただいた方に、エンディングメモ付きサービス資料を進呈中!

ひとりのミカタ
ひとりのミカタ

よく読まれている記事

みんなに記事をシェアする