父親が亡くなったらやるべき手続きは?手続きの種類や手順について解説

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父親が亡くなったらやるべき手続きは?手続きの種類や手順について解説

父親が亡くなってしまったらまず何をすれば良いのでしょうか。父親が亡くなったら悲しみや混乱で何をすべきなのか分からなくなってしまうことも多いでしょう。そのような中でも、やらなければならないことは多く、中には期限が定められているものもありますので、大切な父親を亡くしたばかりの方にとっては大きな負担となってしまいます。  

さらに、公的機関や民間会社の契約や名義の変更などの諸手続きや遺産相続など、やるべきことが複雑な場合もあります。そうなると、自身だけでやるのは難しくなってしまうこともあるでしょう。このコラムでは、父親が亡くなったときにやることを時系列に説明していきます。  

1.父親が亡くなった際に何をする?  

父親が亡くなったら、子どもや親族がやることはたくさんあります。近親者への連絡に始まり、死亡診断書の取得、葬儀の手配、死亡届や火葬許可証の手続きなど、中には期限が定められているものもあり、父親を亡くした直後から初七日あたりまでは、悲しみの癒える間もないまま慌ただしく動かなければなりません。  

さらに、葬儀が終わってからもやることは山積みです。四十九日の法要までに、健康保険や年金などの手続き、父親が世帯主であった場合はその変更、法要の準備があります。また、四十九日の法要が終わったら、今度は相続の手続きなども1年以内に行わなければなりません。  

2.父親が亡くなった当日にやること  

父親が亡くなった直後の当日にやることは複数あります。大切な父親が亡くなったばかりで混乱しているかもしれませんが、書類の発行や故人との最期の別れとなる葬儀の準備など大切なことがたくさんあるので、抜け漏れのないようにしっかりと確認しておきましょう。  

2-1.死亡診断書をもらう  

父親が亡くなってからまずやることは「死亡診断書」や「死体検案書」を発行してもらうことです。「死亡診断書」は療養中であったり、病院で亡くなったりして死因がはっきりしている場合に、医師によって発行されます。一方で、「死体検案書」は突然死など死因がはっきりしない場合に警察が検死を行い発行されるものです。ただし、どちらも死亡を証明するための書類であることに変わりはなく、記載内容などもさほど変わりはありません。  

・自宅で亡くなった場合  

自宅療養中に父親が亡くなったら、まずはかかりつけの医師に連絡をしましょう。死亡診断書を作ってもらえます。もし、特別な療養中ではなく突然亡くなってしまったときは、まず110番(警察)に連絡をしなければなりません。なぜなら、基本的に救急車は遺体搬送をできないからです。死因が明らかになった後、死体検案書というものが発行されますが、これには時間がかかる場合もあります。葬儀のスケジュールなどにも関わることなので注意が必要です。  

・病院で亡くなった場合  

病院で亡くなった場合、死亡診断書は担当してくれた医師によって発行されます。特別な手続きは必要ないので、病院の案内に従うと良いでしょう。また、後々必要となるので、コピーを取っておくことをおすすめします。  

2-2.葬儀社を決める  

病院で亡くなった場合は病院から葬儀社を紹介されることも多いですが、最後に決めるのはご自身です。葬儀社を選ぶ時は、費用が明確に提示されているか、スタッフの対応が信頼できるものかどうかなどを見て決めると良いでしょう。  

事前に葬儀社を決めていたり、複数の葬儀社から見積もりを取れたりすれば良いですが、実際にはなかなか余裕がないかもしれません。そのようなときは、見積もりの内訳がしっかりしていたり契約を急がせたりしないといった点に注意してみるのもおすすめです。大切な方との最期の別れを無事に過ごすためにも信頼できる葬儀社を選ぶことが大切です。  

2-3.遺体の搬送をする  

遺体を安置する場所として考えられるのは、自宅か安置室です。安置室は葬儀社や斎場にあるので、利用できるか問い合わせてみましょう。自宅で亡くなられた場合はそのまま自宅に安置することがほとんどですが、病院で亡くなられた場合は自宅か安置室に搬送することになります。なぜなら、病院の霊安室は数時間程度しか利用することができないからです。  

また、一つ注意したいのは、自宅に搬送した場合も遺体の安置には費用がかかるということです。遺体を守るためのドライアイスやお供え物、移動にかかる費用でだいたい2万~10万円ほどかかります。一方で、安置室を利用した場合の費用は3万~15万です。費用だけで安置場所を決めることはできませんが、参考にしてみてください。  

2-4.お通夜とお葬式の打ち合わせをする  

葬儀の打ち合わせで行うことは、喪主や手伝いの決定、葬儀のスケジュール、死亡診断書の提出、死亡届や埋火葬許可証の手続きなどです。父親が亡くなった場合、喪主となるのは配偶者である母親、もしくは長男長女などの子どもである場合が多いですが、絶対にそうしなければならないというものではありません。故人と関わりの深い肉親であれば誰でも喪主となることができます。  

他にも、遺影や精進落としの準備などやることはたくさんありますが、細かいことは葬儀社が教えてくれます。そのための打ち合わせでもあるので、分からないことは何でも聞いてみると良いでしょう。  

2-5.相続に関する相談先一覧  

父親が亡くなったら相続の話も必要です。しかし、相続というと難しそうでよく分からない、親族間でもめてしまいそうなど、さまざまな心配もあるかもしれません。そのようなときに頼りになるのが弁護士、司法書士、行政書士、税理士です。いずれも法律や税金の専門家ですが、それぞれにできることとできないこと、得意なことと不得意なこともあります。そのため、相談内容に適した職を選び依頼しなければなりません。 

例えば、相続について揉めているなど揉め事の相談は弁護士、不動産の登記などは司法書士、名義変更の代行などは行政書士、相続税の相談は税理士となります。  

あなたの相談したい内容がどの相談先に適しているものか、下記の一覧も参考にしてみてください。  

弁護士に依頼できること 遺産分割の相談 遺産分割の代理人 家庭裁判所での代理人 など 
司法書士に依頼できること 不動産の相続登記 各種名義変更手続きの代行 成年後見人 家族信託 など 
行政書士に依頼できること 遺言書の作成 各種名義変更手続きの代行 自動車の名義変更 など 
税理士に依頼できること 相続税申告の作成 相続税対策の相談 など 

3.父親が亡くなった翌日にお通夜  

父親が亡くなった翌日には、死亡届や火葬許可証の提出、お通夜の準備などを行わなければなりません。死亡届や火葬許可証の申請については葬儀社が代行してくれることも多いので確認することをおすすめします。また、事前に発行してもらった死亡診断書は複数枚コピーしておくと良いでしょう。  

3-1.死亡届を提出する  

特別な理由がなければ、死亡届は葬儀社に提出するのが一般的です。諸々の手続きを葬儀社が代行してくれるからです。もし自身で手続きをするという場合、提出先は市区町村役場になります。国内で亡くなった場合は死亡してから7日以内、国外で亡くなった場合は3ヵ月以内に提出しなければなりません。期日に遅れないよう提出しましょう。  

3-2.火葬許可証を発行してもらう  

現代の日本では火葬を行うことがほとんどですが、そのためには火葬許可証というものが必要です。火葬許可証の申請手続きは死亡届と同じで葬儀社が代行してくれることがあるので、死亡届を葬儀社に提出した場合は合わせて確認しておきましょう。また、もし自身で手続きをする場合は、市区町村役場に死亡届を提出する際に申請書を提出します。  

3-3.お通夜を行う  

お通夜はお葬式の前に行う儀式で、1〜2時間の短時間で行われます。最近はお通夜のみに参列する方も多いので、参列者がしっかり故人とお別れできるように準備を行いましょう。  

お通夜の打ち合わせでは、父親が亡くなったことを連絡する相手、つまり弔問者の人数や仏式や神式など形式の確認を始め、親族に振る舞う通夜振る舞いの準備などを行います。  

また、お通夜の後に翌日のお葬式の打ち合わせをする場合もあります。慌ただしくなってしまいますが、葬儀社のスタッフの方と相談しながら一つひとつ確認していきましょう。  

4.父親が亡くなってから3日目にはお葬式を行う  

父親が亡くなってから3日目には葬儀や告別式を行います。葬儀と告別式は、意味や内容が異なるものですが、最近はそれほど違いのないものとして扱われているため、あまり深く考えなくても大丈夫です。  

また、初七日法要も本来は父親が亡くなって7日目に行うものですが、今はお葬式と同日に行うやり方もあります。亡くなった父親と最期の別れを無事に終えられるよう、本来の形にとらわれずに考えてみてください。  

4-1.葬儀と告別式を行う  

葬儀と告別式は本来異なるもので、葬儀が親族による宗教儀式、告別式が親しい方たちによる社会的儀式という意味をそれぞれ持っています。しかし、最近はそれほど厳密に分けて考えることはなく、葬儀も告別式も同じ「お葬式」として扱うことも多いようです。  

葬儀の前日にお通夜を行っていれば、そのときに葬儀社と打ち合わせをして、葬儀の内容を最終確認すると良いでしょう。事前の打ち合わせでは、喪主の挨拶や精進落としの数、火葬場に移動する車や返礼品の確認などを行います。 

4-2.火葬する  

葬儀を終えたら次は火葬です。火葬場への移動は車を使うことがほとんどなので、火葬場へ移動する方々が全員乗れるように車両の手配をしておく必要があります。火葬が終わるまで1時間程度かかりますが、待っている間に飲食した費用はその場で支払うこともあるので注意してください。また、お骨を拾い上げた後、骨壺と一緒に埋葬許可証を受け取る必要があります。こちらは、埋葬時に必要なので失くさないようにしましょう。  

4-3.初七日法要を行う  

初七日とは、亡くなった日から数えて7日目に行う法要のことをいいます。亡くなった方は、後7日目に三途の川に着くといわれており、故人が無事に川を渡れるように供養するのが初七日なのです。しかし、最近では繰り上げ初七日法要といって、葬儀や告別式の後にそのまま初七日法要も行うこともできます。改めて初七日法要を行うのが難しい場合は、そういった方法を取るのも良いでしょう。  

5.父親が亡くなってから四十九日までにやること  

父親が亡くなったらやることはたくさんあります。特に亡くなってすぐの場合は悲しみや混乱もあって、何から手を付けたら良いのか分からなくなってしまうこともあるでしょう。特に期限が設けられていないものもありますが、できれば四十九日までにやっておくと安心です。  

亡くなった当日から5日以内に行うこと 社会保険証(※勤め先が行うことが多い) 
亡くなった当日から7日以内に行うこと 死亡届の提出 死体火葬埋葬許可の申請 
亡くなった当日から14日以内に行うこと 世帯主変更届の提出 児童扶養手当認定請求 国民健康保険証資格喪失届 
期限はないが早めに行うこと 運転免許証 死亡退職届 死亡退職金 最終給与 シルバーパス クレジットカード 借金(負債の確認) 電話加入権 光熱費 
亡くなった当日から2年以内に行うこと 埋葬料の請求(社会保険) 
支払事由発生から3年以内に行うこと 生命保険・入院保険 
期限はないがやること 復氏届 婚姻関係終了届 子の氏変更許可申請 賃貸住宅の解約 

5-1.公的機関や民間各社の必要な手続きにおいて  

父親は世帯主として、さまざまな契約や登録をしていることがあります。父親が亡くなったら、世帯主の変更を始め年金や国民健康保険などの公的機関での手続きの他、父親が会社に勤めていた場合は退職などの手続き、保険に入っていた場合はその手続き、さらに水道光熱費や銀行口座など生活に関わるさまざまな契約の名義変更手続きなどもしなければなりません。

一家の代表である父親が亡くなったら手続きの数も増えてしまいます。漏れのないように一つひとつ行っていきましょう。  

6.父親が亡くなった後、1年以内にやるべきこと  

葬儀や諸々の手続きを終えた後も、やるべきことは残っています。特に相続関係のことは期限が厳格に定められているものも多く、早急に取りかからなければなりません。また、中には計算や手続きが複雑で、弁護士や税理士など専門家に相談をした方が良いものもあります。相続絡みのことは大変なイメージをお持ちの方も多いと思いますが、だからこそ早めに取りかかりましょう。  

6-1.相続人の確定と遺言書の確認  

諸々の相続の手続きをするためにまず必要なことが、相続人の確定と遺言書の確認です。父親が亡くなったとき、常に相続人となるのは配偶者です。また、配偶者を除いて相続第1順位となるのが子ども、第2順位が父親の両親、第3順位が父親の兄弟姉妹となります。ちなみに、子どもがいない場合は孫、兄弟姉妹がいない場合は甥や姪となっていきます。  

これらの相続人を確定させるためには戸籍調査が必要となってくるのですが、これは弁護士や司法書士などに依頼することも可能です。自身で行うことが難しい場合は、そういった専門家に相談することをおすすめします。  

また、遺言についても確認しなければなりません。亡くなった父親が1人で遺言書を書いて、どこかに保存していたとなると、何とか探し出すしか方法がありません。しかし、もし公証人が関わった公正証書遺言であれば、公証役場で調べることが可能です。遺言の有無が分からない場合などは、まず公証役場に相談してみましょう。  

6-2.相続放棄  

相続放棄の期限は3ヵ月以内に行わなければいけません。期限を過ぎると行うことができなくなるので注意してください。相続放棄の申し立ては、故人の住所地管轄の家庭裁判所になります。借金などの負債を引き継がなければならない場合は相続放棄を検討する必要も出てくるので、早めに確認しておくと良いでしょう。  

6-3.準確定申告  

準確定申告の期限は4ヵ月です。期限を過ぎた場合は延滞税などがかかってしまうこともあるので気を付けてください。準確定申告とは、亡くなった父親に確定申告しなければならない所得がある場合に行わなければならない申告です。申し立て先は故人の住所地の税務署です。亡くなった父親が自営業だったり不動産所得などがあったりする場合に必要となってくるので、該当する方は確認してみましょう。  

6-4.相続税の申告  

遺産相続が控除額を超える場合に必要となってくるのが相続税の申告です。相続税の申告は10ヵ月以内になります。また、申し立て先は故人の住所地にある税務署です。相続税には基礎控除額というものがありますが、この計算はなかなか難しいものです。相続に詳しい税理士などに相談するのが良いでしょう。  

6-5.遺留分減殺請求  

遺留分減殺請求とは、何らかの理由で相続が法定相続分より少ない場合、申し立てすることで、一定分の金額を取り戻すことができる請求のことです。この期限は1年以内です。また、遺留分減殺請求に必要な計算はかなり難しく、素人ではなかなか手を出すことができません。この場合は弁護士に相談したうえで請求を検討してみてください。  

7.父親の相続関連なら司法書士法人松野下事務所  

司法書士は不動産の相続登記や成年後見人、遺言書の作成などを行うことができる登記の専門家です。遺言書の作成や遺産相続など、いずれも父親が亡くなったら避けて通れないことですが、これらの手続きはとても難しく自身でやろうとするには限界があるかもしれません。専門家の助けが必要な時も多いでしょう。  

司法書士法人松野下事務所、遺言書の文案作成や遺産継承、後見申立など多くの実績を持つ事務所です。大切な父親が残したものをしっかりと受け継ぐためにも、相続関連で手助けが必要な際はぜひ松野下事務所への依頼をご検討ください。 

おわりに

父親が亡くなったらやることがたくさんあります。亡くなった直後は気持ちの整理も付かないまま慌ただしい時間を過ごさなければならず、辛いと思うこともあるかもしれません。また、気持ちが少し落ち着いてきた頃には相続など複雑な手続きもあります。  

大変なことも多いかもしれませんが、そんな時こそ葬儀社や専門家のサポートを借りることも検討してみてください。きっと力になってくれるはずです。やるべきことを一つひとつ行うことで、大切な方を亡くした悲しみも整理していくことができるでしょう。