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80代の一人暮らし|リスクや対策を徹底解説!同居できない場合の対処法も

80代の一人暮らし|リスクや対策を徹底解説!同居できない場合の対処法も
セゾンのくらし大研究 編集部

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80代の一人暮らしには、ケガや病気、認知機能の低下など、さまざまなリスクが潜んでいます。しかし、同居が難しい場合でも、適切な対策やサポートを利用することで、不安を軽減し、安心して暮らすことが可能です。本記事では、一人暮らしのリスクや対策、そして地域や自治体の支援サービスの活用方法について詳しく解説します。大切なご家族の見守りを考えている方も、ぜひ参考にしてください。

この記事を読んでわかること
  • 80代の一人暮らしには健康、認知機能、生活の質、犯罪、災害といったさまざまなリスクが存在することがわかる
  • リスク対策として、地域コミュニティ参加、住まいの安全対策、家族とのコミュニケーションという3つの具体的なアプローチがあることがわかる
  • 一人暮らしの継続が難しくなった際の対応として、施設入居や同居の選択肢があり、その判断のタイミングが示されている
  • 自治体、介護保険、民間企業という3つの異なる主体からサポートサービスを受けられる
”選べる親御さまサポートサービス”「親サポセレクト」
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80代の一人暮らしに潜む5つのリスク

80代の一人暮らしに潜む5つのリスク

高齢者の一人暮らしには、さまざまなリスクが伴います。一人暮らしの高齢者は、健康面での不安や災害時の対応、犯罪被害など、複数の課題を抱えています。

80代という年齢を考慮すると、これらのリスクはより深刻なものとなりえます。以下の5つのリスクを把握し、早めの対策を講じることが重要です。

  • ケガや病気の発見が遅れる
  • 認知機能の低下に気づきにくい
  • 生活の質が低下しやすい
  • 犯罪に巻き込まれやすい
  • 害時に適切な対応が難しい

ケガや病気の発見が遅れる

高齢になると、転倒や転落による骨折のリスクが高まります。特に浴室では、滑りやすい環境に加え、温度差によるヒートショックの危険も伴います。また、誤嚥や溺水といった事故も起こりやすくなります。

一人暮らしの場合、これらの事故が発生しても発見が遅れ、最悪の場合、命に関わる事態に発展する可能性があります。さらに、熱中症などの病気も、早期発見・対応が難しく、重症化するリスクが高まります。

認知機能の低下に気づきにくい

一人暮らしの高齢者は、認知機能の低下に周囲が気づきにくい環境にあります。火の消し忘れや施錠の確認忘れといった、日常生活における判断力の低下は、火災や空き巣被害などの危険につながります。

また、服薬管理ができなくなったり、金銭管理が困難になったりするなど、生活全般に支障をきたす恐れがあります。認知機能の低下は進行性であるため、早期発見と適切な対応が重要です。

生活の質が低下しやすい

加齢に伴う身体機能の低下により、日常生活のさまざまな場面で支障が出てきます。トイレでの失敗が増えたり、入浴の回数が減ったりすることで、衛生状態が悪化する可能性があります。また、食事の準備が面倒になり、栄養バランスの偏った食生活になりがちです。

このような生活の質の低下は、さらなる体力の低下を招き、転倒などのケガや病気のリスクを高める要因となります。

犯罪に巻き込まれやすい

高齢者は犯罪の標的になりやすく、特に一人暮らしの場合はそのリスクが高まります。空き巣被害や悪徳商法の被害に遭いやすく、特殊詐欺においては65歳以上の高齢者が被害全体の78.3%を占めています。特にオレオレ詐欺や預貯金詐欺では、65歳以上の被害者の割合が94.5%、98.7%と非常に高い数値となっています。

参考:内閣府|第1章 高齢化の状況(第2節 4)

災害時に適切な対応が難しい

地震や洪水などの自然災害が発生した際、一人暮らしの高齢者は適切な避難行動を取ることが困難な場合があります。

災害時の情報収集や、避難所への移動が一人では難しく、特に夜間や悪天候時はより深刻な状況となります。また、周囲との連絡が途絶えやすく、安否確認が遅れる可能性もあります。

80代の一人暮らしで不安解消のためにできること

80代の一人暮らしで不安解消のためにできること

80代の一人暮らしにはさまざまなリスクが伴いますが、適切な対策を講じることで、安心して自立した生活を継続することが可能です。地域とのつながりを持ち、住環境を整え、家族との絆を深めることで、不安の軽減につながります。

以下の3つの取り組みを実践することで、より安全で快適な生活を送ることができます。

  • 地域のコミュニティへ参加する
  • 住まいの安全対策を行う
  • 家族間でコミュニケーションをとる

以降では、それぞれについて解説します。

地域のコミュニティへ参加する

近年、自治体では高齢者の仲間づくりや社会参加の場をサポートする取り組みが増えています。例えば、地域の公園で行われる太極拳は、気血の流れを良くし、肩こりや腰痛の解消、ストレス軽減などの効果があります。さらに、森林浴による自然免疫力の向上も期待できます。

高齢者向けの料理教室では、栄養バランスの整った食事の作り方や、食べやすい調理の工夫を学ぶことができます。同世代の参加者との交流は、新たな友人作りにもつながり、孤独感の解消にも効果的です。一人暮らしの高齢者にとって、このような地域活動への参加は、心身の健康維持に重要な役割を果たします。

住まいの安全対策を行う

住まいの安全対策として、住宅のバリアフリー化は不可欠です。手すりの設置は転倒予防に効果的で、特に浴室や階段、玄関など段差のある場所への取り付けが推奨されます。床材は滑りにくいものを選び、必要に応じてクッション性のあるマットを敷くことで、転倒時の衝撃を和らげることができます。

防犯面では、窓ガラスに防犯フィルムを貼ることで、破壊されにくい強度を確保できます。玄関は2つの鍵がついたワンドアツーロックにすることで、侵入防止効果が高まります。玄関周りを明るく照らし、人感センサー付きライトを設置することで、夜間の防犯対策にもなります。

家族間でコミュニケーションをとる

遠方に住む家族との定期的なコミュニケーションは、一人暮らしの高齢者の心の支えとなります。電話やビデオ通話を活用することで、顔を見ながら会話ができ、表情や様子から健康状態を確認することもできます。

生活費や医療費、介護サービスの利用など、経済状況についても定期的に確認し合うことが大切です。また、将来的に介護が必要になった場合の対応についても、早めに家族間で話し合っておくことで、急な事態に備えることができます。このような話し合いを重ねることで、本人も家族も安心して生活を送ることができるようになります。

80代の一人暮らしから施設入居や同居を考えるタイミング

80代の一人暮らしから施設入居や同居を考えるタイミング

一人暮らしの限界は、個人によって異なりますが、以下のような状況が見られた際には、施設入居や同居を検討する時期といえます。本人の意思を尊重しながら、できるだけ早めに家族で話し合いを始めることが重要です。

  • 日常生活に支障が出ている時
  • ケガや病気をくり返す時
  • 家族による見守りが難しい時
  • 本人が一人暮らしに不安を感じている時

一人でトイレに行くことが困難になったり、火の始末ができなくなったりするなど、日常生活に支障が出始めることは、一人暮らしの限界を示すサインです。特に認知症の症状が進行し、生活機能の低下が見られる場合は、早急な対応が必要となります。

また、転倒による骨折や持病の悪化により、入退院を繰り返すようになると、一人暮らしの継続は危険を伴います。体力や判断力の低下によって、適切な服薬管理ができなくなることも考えられます。このような状況では、専門的なケアを受けられる環境への移行を検討する必要があります。

さらに、遠方に住む家族が頻繁に通うことが難しい場合や、近くに住む家族が仕事との両立に苦労している場合も、新しい住まい方を考えるタイミングです。特に、サポートする家族自身の体調が悪化してしまうケースもあり、両者にとって負担が大きくなりすぎる前に、対応を考える必要があります。

本人が「もう一人では不安」と感じ始めた時も、施設入居や同居を検討する重要な契機となります。このような気持ちの変化は、身体機能や認知機能の低下を自覚しているサインかもしれません。本人の不安な気持ちに寄り添いながら、今後の生活について家族で話し合いを持つことが大切です。

80代の一人暮らしをサポートするサービス3選 

80代の一人暮らしをサポートするサービス3選 

一人暮らしの高齢者が安心して生活を続けるためには、さまざまな支援サービスの活用が有効です。自治体や介護保険制度、民間企業が提供するサービスを組み合わせることで、より充実したサポートを受けることができます。

以下の3つのサービスについて、それぞれの特徴と利用方法を解説します。

  • 自治体の支援サービス
  • 介護保険サービス
  • 民間企業によるサービス

自治体の支援サービス

各自治体では、高齢者の生活を支援する独自のサービスを展開しています。緊急通報システムの設置や、おむつの支給・助成、住宅改修の補助など、生活全般をサポートするメニューが用意されています。ゴミ出しの支援や、食事の宅配サービスなど、日常生活に密着したサービスも利用できます。

提供されるサービスの内容は自治体によって異なり、利用条件や自己負担額もさまざまです。どのようなサービスが利用できるのか、地域包括支援センターや自治体の高齢者窓口に相談することで、具体的な情報を得ることができます。

介護保険サービス

介護保険制度では、要介護・要支援認定を受けることで、さまざまな介護サービスを利用することができます。サービスには、ヘルパーが自宅を訪問して行う訪問介護や、施設に通って受けるデイサービス、一時的に施設に滞在できるショートステイなどがあります。また、施設に入所して介護を受けることもできます。

利用できるサービスの内容は、要介護度によって異なります。また、サービスの組み合わせ方によって料金も変動するため、ケアマネジャーに相談しながら、最適なプランを作成することが大切です。自己負担割合は、所得に応じて1割から3割となっています。

民間企業によるサービス

民間企業では、洗濯や掃除、買い物代行などの家事全般をサポートする家事代行サービスを提供しています。また、見守りサービスや安否確認サービスも充実しており, 緊急時には24時間体制で対応してくれるサービスもあります。

栄養バランスを考えた食事を届ける配食サービスも人気があります。家に他人を入れることに抵抗がある方でも、玄関先での受け渡しで済むため、気軽に利用することができます。さらに、買い物の手間が省けるだけでなく、配達スタッフが定期的に訪問することで、安否確認の役割も果たしてくれます。

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おわりに 

80代の一人暮らしにはさまざまなリスクが伴いますが、適切な対策と支援サービスの活用により、安心して自立した生活を続けることができます。地域コミュニティへの参加や住まいの安全対策、家族とのコミュニケーションを通じて、孤立を防ぎながら快適な生活環境を整えることが重要です。また、自治体の支援サービスや介護保険サービス、民間企業のサービスを組み合わせることで、より手厚いサポート体制を構築できます。状況に応じて施設入居や同居の検討も必要ですが、くらしのセゾンの「親サポセレクト」のような選べるサポートサービスを活用することで、一人暮らしを安心して継続することが可能となります。

※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。

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