コロナ禍による暮らしの大きな変化といえば、家族の在宅時間が増加したことです。職住近接(自宅と職場の距離が近いこと)の暮らしは移動に拘束されない時間が長くなるメリットが大きいですが、自粛期間などにより在宅ワークが増えたためにオンラインの利用が必要不可欠となった方も多いでしょう。
さらに子ども達も自宅から授業を受けるオンライン学習が取り入れられ、大人は在宅勤務に伴いテレワークすなわち、情報通信技術(IT)を使い会議やコミュニケーションをとるようになりました。単に、家族が家にいてスマートフォンを使うレベルではなく、機材の準備やインターネット環境の整備、そして家の中のどのスペースを使用するのかなど、沢山の問題が表面化しています。このコラムでは、家族とオンラインに対応する方法をお伝えします。
1.自宅整備は必須!オンライン化対策
1-1.オンラインの背景!基本はシンプルに
オンライン対応が増え、スマートフォン以外にパソコンやタブレット端末も必要になりました。オンラインサービスが急増し、自宅で動画を見るだけであれば特に大きな問題はありませんが、Zoomのように参加型の場合には背景問題で悩む人が続出しています。日中であれば、子どもは授業に参加、大人もオンライン会議など重なるため、オンライン対応する場所はオンラインを使う人数分が必要となります。バーチャル背景も使えますが、状況により不自然で使えないこともありますので、基本的にはバーチャル背景に頼らず使える場所を確保するのがおすすめです。ポイントは、すっきりとシンプルにすることです。画面に映り込む画角はリアルで見ているよりも、よく目につきます。パソコンと背景になる壁の距離が近いほど、使い勝手は良くなります。なぜなら、パソコンから背景に写る範囲が広いと、家族が映り込むなど想定外のことが起こりやすいからです。普段使っていない部屋の角の壁を利用するほか、廊下や階段の踊り場など意外な場所も使えます。すっきりした壁面がない場合は、明るい白っぽい色のカーテンやパーテーションを利用すると、印象も良く生活感を感じさせません。背景に多くのモノが映り込むと、相手の集中力を奪うことにもなるので気を付けたいものです。
1-2.オンライン背景は作りこみでおしゃれにできる
最近のオンライン化により、ファッションにも変化が出ており、画面に映えるデザインのあるトップスや大きめのアクセサリーが人気といわれるようになりました。背景はシンプルが基本ですが、自己表現としてインテリアやアート、グリーンを使っておしゃれな雰囲気にすることも楽しいですし、話のネタにもなります。画面の中で開いた空間におしゃれなアート、アーティフィシャルブーケやリースを飾るとワンポイントになり季節感を出すこともできます。また、観葉植物がちらりと見えると癒される雰囲気を作ることもできます。自身の席の後ろにカウンター代わりになる台を設置し、そこに花瓶を置いたり、インテリアグッズを並べるなど海外インテリアを参考にすることもおすすめです。また、本棚を背景にすると知的な雰囲気を作ることもできます。ただし、あまり色が多いと雑多な感じになるため、カバーを外す、色味を揃える、おしゃれ本を正面に立て掛けるなど 画面の映りかたをみて「見せる本棚背景」を作ってみてください。
2.オンライン対応を快適にする方法
2-1. 明るさは必須であり礼儀でもある
オンライン会議などに参加する場合、相手先からリンク先が送られてくるため、定刻にリンク先から入る方が多いですが、まず自身のZoom画面での写り方をチェックしてから参加するのもマナーの1つです。オンラインでセミナーを受講すると、メインスピーカーからは全員が前列に座っているような距離感となります。そのため、あまりにも画面が暗いと表情まで暗く映るので、相手に誤解をされたり失礼になりかねません。日中なら、自然光の入る窓の近くを使えますが天候にも左右されますので、リングライトを1つは用意しましょう。リングライトを使用すると格段に顔映りが明るくなり、画面全体のクオリティーが上がります。また、パソコン本体のカメラではなく外付けのWEBカメラ(ロジクールはお手頃価格で人気です)を使うとより明るく映ります。また、手持ちのカメラを外付けカメラとして接続すると大変綺麗に映るので、大事なプレゼンテーションや講師をする際に、画像の美しさで興味を引くこともできておすすめです。画面の映り方や背景の作り方はとても大切になります。
2-2. ノートパソコンの使い勝手を良くする
気が付くと1日中、自宅のパソコン前で時間を過ごす方もいるかもしれません。オンライン会議のカメラ位置を合わせるのに、パソコンの下に本を重ねていたりしませんか?パソコンが滑りやすいなど不安定でもありますので、ぜひノートパソコンスタンドを使ってみてください。高さも、角度も変えられるため、パソコン画面の見やすさはもちろんのこと、肩こり、腰痛など身体的負担も軽減できます。また、長時間パソコン仕事をされる方には、昇降式のデスクもおすすめです。「スタンディングデスク」とも呼ばれますが、作業を行う天板の高さを自在に手動や電動、ガス圧で変更できます。海外では健康面、生産性の向上に人気です。長時間仕事をする方は椅子を買い換える方も増えています。機能性の高い椅子は背面が高く、頭の上にまで椅子がきてしまいます。デザインやカラーにより悪目立ちをしたり、画面越しだと圧迫感を感じるものもあるので、オンライン中の見え方をチェックして臨機応変に選ばれるのをおすすめします。
2-3. オンラインは音問題も要注意
画面の見え方以上に、参加者に失礼になるのが音の問題です。オンライン会議で発言する場合、ミュートを外す必要があるので生活音も気になります。イヤホンをしていても自身が想像しているよりも周辺の集音機能が高く、家の中だけでなく外の音まで拾ってしまうこともあるのです。車の走る音や工事の音、近所の話し声や犬の鳴き声など普段なら気にならない音も画面から聴こえると耳障りになります。雑音を拾いにくいイヤホンのおすすめは、耳を覆うヘッドセットタイプですが、見栄えがスマートではないため臨機応変に対応しましょう。また、生活音の対策としては、部屋のシャッターを閉める、防音カーテンをつける、遮音テープや防音テープを窓枠や扉枠に貼る、歩く音が気になるなら絨毯を敷くなどすると、かなり音の心配を解消できます。また、家族用のLINEグループに「今から何時までオンライン会議中」と連絡を流しておいたり、会議中に家族が急に部屋に入ってきて驚かないように、扉の外に「ただいまオンライン会議中」と、メモを貼るなど、家族間の情報共有も大切です。
3.自宅以外でもオンライン対応に活用できます
自宅で家族に気を使いたくない方向けのオンライン対応対策もご紹介しておきます。手軽な移動先として人気なのは車の中です。ただし、外の音も拾いやすいので停車場所も影響しますが、気兼ねなくひとりのスペースを確保できます。また、自宅で集中できない方や、素敵な場所で仕事をしたい夢を叶えられると人気なのがホテルのデイユースサービスで「テレワーク」「ワーケーション」プランです。短時間利用などもあるので、ご自身にとってより良い環境を探してみてください。
いかがでしたか?オンライン化のおかげで小さな画面から距離を軽々と超えた交流や仕事、学びができるようになりました。また、画面の中で自分の個性を出せる時代です。うまく暮らしの中で付き合っていきたいですね。