リースバックは資金調達の有効な手段のひとつですが、複雑で分からないことも多く詳しい人に話を聞きたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事ではそんな方のために、リースバックで困った時の頼れる相談先や、よくある相談内容についてまとめました。
(本記事は2024年8月19日時点の情報です)
- リースバックの相談をすることでリースバックに対する理解が早まり、より良い条件で契約でき、積極的に相談窓口を活用すると良い。
- リースバックの相談先は、信用できる事業者か、過去実績が豊富かの2点を基準に選ぶと良い。
- リースバックではいくつかトラブルになりやすいポイントがあり、困ったらすぐにご相談を。
リースバックの相談をすることで得られるメリット
リースバックの知識を得られる
リースバックは住宅の売却と賃貸借契約を自宅に対してほぼ同時に行うという比較的複雑で新しいスタイルのため、一般の方にとっては馴染みが薄く内容が理解しにくいです。
そのためリースバックの相談窓口には不動産コンサルタントや弁護士、司法書士などの専門家が対応しています。
相談窓口に行くことでこうした人々から解説を受けることができるため、リースバックに対する理解を進めることができます。リースバックの相談窓口では基本的に無料で相談を受け付けているため、わからない点があれば無料相談を積極的に活用していきましょう。
またリースバックは高額な資金を短時間で調達できるという大きなメリットがありますが、買取価格や家賃の相場が一般的な不動産仲介よりも条件が不利になるなど、デメリットが存在するのも事実です。
特に買取価格や家賃、居住期間などの条件はご自身の状況によってメリット・デメリットとしての重さが変わります。
自力で調べるのも良いですが、専門家に意見を聞くことができればより安心して適切な契約条件を選択することができます。
場合によりリースバック以外の家の売却方法をアドバイスされることも
リースバックはあくまで家の売却手段のひとつです。リースバックのように住宅を売却することで資金を調達する取引にはリバースモーゲージや任意売却などがあり、常にリースバックが最善の選択になるとは限りません。
どのサービスが最も自分の状況に合っているのか、自分で情報を収集して試算をするのは非常に骨の折れる作業です。
リースバックの相談窓口では各サービスの査定額を短時間で見積もってもらうことができます。時間や労力の節約にもなりますし、専門家にリースバックと他の売却方法との比較を行ってもらうことで、リースバックよりも良い選択肢をとることができるかもしれません。
リースバック契約条件が比較検討できる
リースバックの専門知識がある方であれば、複数の契約を比較してどの契約が一番顧客に合う条件かが分かります。
複数社に見積もりを出してもらった際など、どの条件を選ぶべきか迷ってしまう場合には専門家に話を聞いてみるのも良いでしょう。無料見積もりと無料相談を併用すれば、遥かに早いペースで複数の契約条件の比較検討を行うことも可能です。
リースバックの無料相談先おすすめ6選
セゾンのリースバック
「セゾンのリースバック」は株式会社セゾンファンデックスが運営するリースバックサービスです。
問い合わせから最短即日で買取価格の見積もり、最短2週間で契約完了と、スピーディーな対応力がありながらも、クレディセゾングループのブランド力に裏付けられた信頼があるため、安心して手続きを進めることができます。
また無料相談のみならず、現地調査も無料で受けられる点も嬉しいポイントです。
無料相談窓口 | 東日本/0120-155-465 西日本/0120-723-739 |
受付時間 | 9:00~21:00(年中無休) |
公式URL | https://www.fundex.co.jp/personal/leaseback/ |
リースバック支援センター
リースバック支援センターは、東海3県を専門にライフソレイユ株式会社が運営しているリースバック・任意売却を専門に扱う組織です。特筆すべきは任意売却も扱っており、住宅を売却しても住宅ローンが完済できない「オーバーローン」と呼ばれる状態にも対応している点。原則オーバーローンには対応できないリースバック専門の事業者よりも対応の幅が広がります。
【主な特徴】
無料相談窓口(東海3県専門) | 0120-105-335 |
受付時間 | 7:00~23:00(年中無休) |
公式URL | https://lease-back.com/ |
リースバック相談センター
リースバック相談センターはナレッジパートナー株式会社が運営する相談サービスです。東京・大阪など都市圏を中心に6箇所に個別相談センターを構えています。
無料相談窓口 | 0120-682-144 |
受付時間 | 7:00~23:00(年中無休) |
公式URL | https://leaseback.biz/ |
リースバック相談室
リースバック相談室は株式会社EIGHTが運営するリースバック相談サービスです。最大5社からの一括査定・見積もりを行うことができます。
無料相談窓口 | 050-3204-0937 |
受付時間 | 9:00~18:00(年中無休) |
公式URL | https://lease-back.jp/ |
リースバック110番
リースバック110番は株式会社And Doホールディングス(旧株式会社ハウスドゥ)が運営する無料相談窓口です。And Doホールディングスは不動産フランチャイズであるため、不動産に関するノウハウを豊富に持っています。
無料相談窓口 | 0120-537-550 |
受付時間 | 9:00~17:00(年中無休) |
公式URL | https://www.housedo.co.jp/leaseback/110ban/ |
全日本任意売却支援協会
一般社団法人全日本任意売却支援協会は任意売却を専門に扱う団体としては日本最大級の社団法人です。年間相談件数1,500件以上と実績が多く、女性の専門相談員が多数在籍していることも強みとしています。最短2日での対応と、こちらもスピーディーな対応となっています。
無料相談窓口 | (首都圏)0120-387-555 (その他の地域)0120-57-1108 |
受付時間 | 9:00~18:00 |
公式URL | https://ninbai-japan.or.jp/ |
リースバック相談先を選ぶ際のポイント
納得のいく条件でリースバックの契約を成立させるためにも、リースバックの相談先は重要になってきます。この章ではリースバックの相談先を選ぶ際のポイントを2つ紹介します。
信用のある事業者かどうかを確認する
リースバックは不動産取引と賃貸借契約を組み合わせた仕組みであり、高額な資産を扱う取引である以上、相談者を狙った悪徳な事業者により被害を受けるリスクは避けられません。こうしたリスクを極力低くするためにも、相談しようとする事業者が信頼性のあるところかどうか確認するようにしましょう。
規模が大きく世間からの評判の高い会社や、リースバックの成功実績が多く顧客からの満足度が高い会社は、信用のある事業者といっても良いでしょう。
また相談先をひとつのみに絞ると他の事業者との比較ができないために、相談相手が悪質な事業者であった場合にどうしても気づきにくいです。
可能であれば複数社と相談を行い、より良い条件でリースバックを行うことができる事業者を選ぶようにしましょう。
過去のリースバック実績を確認する
リースバックは通常の不動産売買とは相場や形態が異なるため、リースバックに特化した知識や経験が必要になります。
これらは実績が多ければ多いほど豊富に溜まっていくものなので、過去のリースバックの成功実績が多い組織に相談するのが良いでしょう。
過去実績は各社のWEBサイトに掲載されていることが多いため、一度各社のWEBサイトを見てみるのも良いでしょう。
リースバックの仕組み
リースバックの相談窓口に行く前の前提知識として、そもそもリースバックとは何か、どういう時に役立つのかをおさらいしましょう。
リースバックとは
リースバックとは、自宅をリースバック会社に売却すると同時に自宅に対して賃貸借契約を結ぶことで、自宅を売りながら賃貸として住み続けることができる仕組みのことを指します。
リースバックを行った際に住宅の売却額がまとまって手に入るため、資金調達の手段のひとつとして行われます。
リバースモーゲージとの違い
リバースモーゲージは、主に高齢者が自宅を担保に資金を借入し、契約者が亡くなられた際に担保していた自宅を売却することで借入金を返済する仕組みです。
リースバックとの主な違いは以下の表のとおりです。
リースバック | リバースモーゲージ | |
---|---|---|
年齢制限 | なし | あり |
受け取る金銭の出所 | 住宅の売却金 | 融資 |
金銭の受け取り方法 | 一括 | 分割 |
住宅の所有権が移転するタイミング | 住宅の売却時 | 契約者が亡くなられた時 |
リースバックが活躍するシーン
老後資金の確保
リースバックでは住宅の売却により短期間で高額な資金を調達することができます。そのため万が一老後に介護施設への入居費用や、医療費など高額な出費が必要になった場合でも、リースバックで手に入る資金により安心して賄うことができます。
相続対策
財産分与の観点では、自宅をリースバックして現金化することにより、相続財産を均等に分配することができます。
また相続税の観点では、相続税の計算に不動産の評価額が含まれるため、手元に現預金がほとんどないような場合だと、住宅に由来する相続税により納税資金が用意できなくなる可能性が出てしまいます。あらかじめ自宅に対してリースバック取引を行うことにより、自宅を相続の対象から外し、かつ相続税の資金を確保することができます。
ローンの返済
リースバック後は家賃を支払うことで住宅に住み続けることができます。居住期間が短くなる場合など、住宅ローンの返済額よりも家賃の支払総額の方が少なくなる場合には、生活費の軽減につながる場合もあります。
住宅維持にかかる費用の軽減
リースバック後は自宅の所有権はリースバック会社に移るため、固定資産税や管理費・修繕費がリースバック会社の負担になります。このように住宅維持にかかる費用の一部を支払う必要がなくなります。
教育資金
リースバックにより手に入る住宅の売却金を教育資金に充てるのも有効な活用法です。子どもや孫の入学金・学費など、まとまった資金が必要になった際にリースバックで手に入った資金が役立つこともあるかもしれません。
リースバックの相談でよくあるトラブルと対処法
ここではリースバック取引中に起こりやすいトラブルとその対処法について紹介します。リースバックは内容が複雑なため、契約に関するトラブルが起こってしまうこともあります。
ここで紹介する内容をはじめとして、リースバックは分からないことも多く、取引中に悩んでしまうこともあると思います。実際に以下のような内容で相談に来られる方は多くいます。
トラブルになりそうだと思ったらすぐにご相談ください。
価格が高くて買い戻せない
一度リースバックで売却した住宅を買い戻すのに必要な金額は、売却時の金額よりも1.1~1.3倍ほど高くなるのが一般的であり、思わぬ高額な買い戻し金額に買い戻しができなくなったというケースがあります。
将来的に住宅を買い戻す予定がある場合には、事前にリースバック会社に価格を提示してもらい、書面に残すようにすると安心です。
契約が更新できなかった
賃貸契約には普通借家契約と定期借家契約の2種類がありますが、このうち定期借家契約の場合は契約の更新ができないため、契約期間が満了すれば住んでいる家を出ていかなければなりません。
住宅の契約期間でトラブルにならないように、契約の種類は普通借家契約と定期借家契約のどちらか、あと何年今の住宅に住む予定なのか確認するようにしましょう。
逆に住みたい期間がすでに決まっているような場合には、同じ条件で割安になりやすい定期借家契約がおすすめです。
物件の所有者が変わった
一般的な賃貸物件と同じように、不動産会社間での譲渡や個人への売却により物件の所有者が変わることがあります。このような所有者の変更は、事前の通知なしに行われる場合もあります。
新しい所有者との契約更新時に家賃の増額を求められた、買い戻しの約束を拒否されたなど、以前の所有者との約束を反故にされてしまうケースも中にはあります。
このようなトラブルを極力避けるため、契約について口約束などで合意していることがあれば書面に明示しておくのが無難でしょう。
おわりに
リースバックは内容が複雑で不動産関連の専門知識が要求されるため、信頼できる相談先を利用するのも有効な手です。本記事で紹介したとおり、信用できるリースバックの相談先は複数あるため、複数の事業者に問い合わせをしていく中で、自分に合った事業者を選んで相談すると良いでしょう。
リースバックでトラブルに巻き込まれないようにするためにも、頼れる相談先はどんどん活用して円滑にリースバック手続きを進めていきましょう。