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老後貧乏になる原因とその対処法

老後貧乏になる原因とその対処法
セゾンのくらし大研究 編集部

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セゾンのくらし大研究 編集部

豊かなくらしに必要な「お金」「健康」「家族」に関する困りごとや悩みごとを解決するために役立つ情報を、編集部メンバーが選りすぐってお届けします。

老後の不安の2大トピックスといえば、「健康」と「お金」ではないでしょうか。特にお金の面においては、寿命の延伸に伴い、定年退職後に貧困生活に陥る「老後貧乏」が社会問題になっています。

破産して生活保護を受けるといった事態を避けるためにも「老後貧乏」の原因と対策について解説していきます。

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老後貧乏に陥ってしまう原因は?

老後貧乏に陥ってしまう原因は?

老後貧乏の主な原因として、大きく以下の3つのことが考えられます。

  • 老後の家計状況が、事前に立てた資金計画と異なる
  • 老後の環境変化に対応して資金計画を修正できない
  • そもそも資金計画を立てていない

きちんとした資金計画を立てることは難しいことではありません。しかし、「どうせ将来のことは分からない」といって、資金計画を立てなかったり将来の見通しを甘く見積もったりしては、老後貧乏に陥る蓋然性(がいぜんせい)は高くなります。

老後貧乏に陥ってしまう原因について、老後の家計状況を「収入」「支出」「金融資産」の面から捉えると、次のように考えられます。

収入が大きく減る

老後の収入の基礎は、公的年金です。国民年金の第1号被保険者(主に自営業者とその配偶者)は老齢基礎年金を、第2号被保険者(サラリーマン、公務員など)は老齢基礎年金と老齢厚生年金を、第3号被保険者(第2号被保険者の配偶者)は老齢基礎年金を受け取ります。

日本年金機構によると、令和4年4月分からの公的年金の額(月額)は以下のとおりです。

・老齢基礎年金:64,816円(満額)
・老齢厚生年金:219,593円(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)

つまり、第1号被保険者の夫婦の場合、受け取れる年金月額は129,632円(64,816円×2人)となります。夫が第2号被保険者、妻が第3号被保険者の夫婦の場合、月額219,593円がひとつの目安となります。ただし、厚生年金は納付済み保険料によって受け取れる年金額は増減します。ここで挙げた数字は、あくまでひとつの目安としてご認識ください。

支出はあまり減らない

単純にいえば、収入が減った分、支出を減らせば大きな問題にはなりません。しかし、同様に支出を減らすというのは、なかなか難しいものです。生活水準を落とすのは簡単ではありません。

支出を分類すると、毎月発生する費用と年1回、あるいは数年に1回発生する費用に分けることができます。毎月発生する費用を「経常費用」、年1回、あるいは数年に1回発生する費用を「一時費用」ということにします。

計上費用は、さらに「固定費」と「変動費」に分けて考えることができます。ただし、厳密に分けることは難しいので、ここでは固定費を「口座引き落としの費用」、変動費を「現金払いの費用」と仮定します。

まず、現在の支出を、上記のように仕分けしてみてください。それから、収入が減ったと仮定して、その分の支出を毎月の経常費用、特に固定費から削減するのはかなり難易度が高く、多くの人にとって現実的ではありません。支出を削ってみましょう。どれくらい削れるでしょうか。例えば、収入が半分になったとして、支出を半分にすることができるでしょうか。

金融資産が不充分

ここまで見てきたように、老後は、収入が大きく減る一方、支出はそれほど減らせません。これを補うのが金融資産(預貯金を含む)です。老後の家計は、一般に、収入の不足分を貯蓄で補うことになります。

かつて「老後2,000万円問題」が話題になりましたが、この数字の根拠は、「毎月50,000円貯金を取り崩していった場合、30年で1,800万円、35年で2,100万円必要になる」に基づいています。老後に必要な金額は、当然、人によって異なります。しかし、ある程度の金融資産を保有しておく必要があるという点では同じです。

老後貧乏にならないための対策

老後貧乏にならないための対策

大事なのは、原因を知り、対策を立てることです。対策も「収入」「支出」「金融資産」の面から考えていきます。ただし対策は、原因のときとは反対に「金融資産」「支出」「収入」の順で考えていきます。こうすることで、老後を迎える前にできる対策を先に考えることができます。

金融資産を増やす

あなたが現在、現役であるならば、金融資産を増やすことが老後貧乏にならないための1番の対策となります。貯蓄や資産運用などをして、対策をすると良いでしょう。いつまでにどのくらいの資金(資産)が必要かは、現在の資産状況、老後までの年数、老後の家計予測、老後の年数などを基に逆算して算出すると良いでしょう。

金融資産を増やす方法として、代表的なものにiDeCo(イデコ)やNISA(ニーサ)、つみたてNISA、個人年金保険などがあります。何から始めて良いのか分からないという方は、これらの制度・商品の活用から検討してみるのも良いと思います。

資産運用の他にも、宝飾骨董品など換金性のあるものを現金化することも方法も検討してみるのも良いでしょう。場合によっては、不動産(自宅を含む)の売却を検討する必要があるかもしれません。

とはいえ、自宅の売却には抵抗がある方も多いはずです。住み慣れた家・土地を離れたくはないから

です。自宅を売却した後も、そこに住み続けられるサービスがあります。リースバックといいます。リースバックは老後資金としても利用できます。

支出を抑えられるように家計を見直す

まずは現在の家計から老後の家計をシミュレーションしてみましょう。現在の家計からシミュレーションしても良いですし、前章で挙げた収入・支出の額を参考にしても構いません。ここで把握しておきたいのは、収入と支出のバランスです。

老後は、収入より支出の方が多くなりがちです。ですから、このこと自体は問題ではありません。問題は、毎月・毎年の赤字がどれくらいあると想定されるかということです。この金額の積み重ねが、必要な老後資金となるからです。

老後資金に不安があるなら、支出を抑える必要があります。シミュレーションの中で、無駄な出費がないか確認してみましょう。見直しのコツは、家や自動車といったかかる費用の大きなものから見直すことです。

また、当然のように支払っている費用(多くは固定費)も、見直しの余地があります。ただし、費用の削減は、個人ではなく家族全員が関わる問題でもあります。子どもと同居するなどの可能性を含め、家族で話し合ったほうが良いでしょう。

年金以外の収入を確保する

老後の収入は、公的年金を基礎とします。この基礎に、公的年金以外の収入を上乗せすることができれば、老後の生活はより安定したものとなります。

例えば、不動産投資による家賃収入、株式投資による配当金、投資信託による分配金、著作権などの権利収入などがこれに該当します。

定年後に再就職して収入を得ることも考えられます。健康に問題がなければ、定期収入のために働くことも検討してみるのも良いでしょう。ただし、病気やケガで働けなくなることも考慮する必要はあります。

おわりに

おわりに

老後貧乏に陥る原因は、(1)収入が大きく減ること(2)支出があまり減らないこと(3)金融資産が不充分であることにあります。老後の主な収入は公的年金であり、現役時代の収入と比べると、大きく減少します。

一方、支出は、現役時代の生活水準を下げることが難しく、収入ほど大きく減少させることができません。収入より支出が多い場合、その差を金融資産で埋めなければなりませんが、金融資産が不充分だと、いずれ足りなくなってしまいます。

老後貧乏を避けるためには、基本的には、老後の生活資金(金融資産)を現役時代から計画的に蓄えておく必要があります。預貯金だけでなく、iDeCo、NISA、つみたてNISA、個人年金保険などを上手に活用すると良いでしょう。

金融資産が不充分であった場合には、ご自身の資産を整理してみると良いでしょう。換金性のあるものは、現金化するのもひとつの方法です。場合によっては自宅の売却も検討する必要があるかもしれません。ただ、自宅の売却には抵抗があるかもしれません。

そのようなときには、今の家に住み続けられるリースバックというサービスがあることを思い出してください。老後資金を得る方法として、選択肢のひとつに入れておいてはいかがでしょうか。

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