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情報収集とITリテラシーについて

セゾンのくらし大研究 編集部

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セゾンのくらし大研究 編集部

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IT(情報技術)は最近ではICT(情報伝達技術)と呼ばれることもあります。現代では、インターネットを使わない日はないという方がほとんどではないでしょうか。また現在ではインターネットなしでは、ビジネスが成り立たない世界になっており、GAFA(Google, Amazon, Facebook, Apple) と呼ばれるビックテック企業が世界の覇権を握るほどの巨大産業となっています。21世紀を生きる我々にとってはITリテラシーを高めることで入ってくる情報の質や量を上げることができます。このコラムでは、情報収集とITリテラシーについて解説していきます。

1.日本におけるITリテラシーについて

ITリテラシーを高めることで情報収集力が上がることは明白ですが、現在の日本のITリテラシーは世界に比べ、大きな遅れをとっているのが現状です。冒頭でお伝えしたように、企業レベルで見てみてもITの世界のビックテックは全て米国企業で占められています。かつて日本を代表する大手製造業などを代名詞とする「日本のものづくり」が世界を席巻した時代もありましたが、日本はITの分野では完全に出遅れており、主導権は米国やその他の国のIT企業が持っています。

例えば、コロナ禍でリモートワークが推進されていても、導入できていない中小企業も多く、行政でもデジタル化が一部を除きなかなか進まないなど、日本社会全体の大きな問題になっています。また10代、20代はデジタルネイティブ世代であり、物心ついた時には世の中にスマートフォンやSNSなどが溢れている時代に育っているため、ITリテラシーが高いというイメージがあるかもしれません。しかしながら、スマホでSNSやゲーム、YouTubeなどは見るけれど、パソコンのキーボードは打てないという方も多いのが実態です。

このようなITの使い方では根本的にITの仕組みを理解しているとはいえず、リテラシーが高いとはいえません。IT業界のなかでさえも日本の若手プログラマーはプログラミングの基礎ができておらず、めちゃくちゃなコードを書くという問題もしばしば聞かれます。

これらの大きな原因の1つとして、エンジニアに対する評価が充分にされておらず、待遇面でも軽視されてきた歴史があります。日本のIT業界は派遣中心の構造となり、ブラックな企業体質が蔓延し、その結果として様々なところでシステム障害が起きているといえます。企業のみならず、社会全体のITリテラシーが低いことも大きな問題で、日本は世界的に見ればすでにIT後進国といわざるを得ない状況です。

一方でIT化が進んでいる国は、アメリカの他にインド、エストニア、イスラエル、シンガポール、中国などが挙げられます。日本ではあまり馴染みのない国ですが、たとえばエストニアは音声通話アプリの発祥国として有名で、行政の電子化をいち早く実現しています。公文書も、国民の身分証も保険証も、あらゆるものが電子化されている先進的な電子国家といわれています。

これらの背景には、過去に他国に領土を脅かされてきた歴史があり、「いつ国がなくなるかわからない」という危機感のなか、国家競争力強化の成長戦略の一環として、IT戦略を掲げ、国全体で推進整備を行い見事に成功させている事例です。

エストニアでは国民1人ひとりが教育によって、ITリテラシーを高めていくことが必須となっており、かつ明確な目的になっています。ITベンチャーを中心とした行政システムのスマート化と併せて、そのための教育を国全体で行うことでIT化を推進しています。

近年、ようやく日本でも小学校、中学校、高校でプログラミング教育が始まりました。小学校では2020年から、中学校では2021年からプログラミング教育が必修化されることについて文部科学省から公表されています。

2.ネットでの情報収集のコツについて

多くの方が何かを調べようと思った際、インターネットで検索をします。仕事でもプライベートでも利用しない日はないといっても良いでしょう。しかし、だからこそインターネットで情報を検索し情報収集するうえで、ぜひ知っておいてほしいことがあります。

検索エンジンについてです。検索エンジンは情報のスクリーニングを丁寧に行い、公平なガイドラインを設けているなどルール整備を徹底しています。また、一度決めたルールを運用するわけではなく、よりユーザーが求める答えを検索結果として表示できるようルールは定期的に見直されており、最近では、キーワードに対する専門的でない内容、文学の少ないサイト、反社会的な内容などが上位表示されないように改善されています。

 

ただ調べるキーワードによってはどのサイトにも似たような情報が並びます。そうした際には、キーワードを変えてみることが必要です。例として”東京 公園 人気”だと定番の公園の情報が出てきますが、少し調べる視点を変え”東京 公園 子ども 遊べる”とすると、特定の施設など、よりピンポイントな情報が出てくるようになります。

 

質の高い情報とは、多角的で視野が広くかつ客観的な情報が条件として挙げられます。情報の質の見極めは、ある程度比較検討してからでないとなかなか判断できないことも多いと思いますので、最初は様々な情報を広い視野で見ていくと良いでしょう。インターネットが社会に浸透して、様々な情報に気軽にかつ大量に触れる機会が増えましたが、どんな情報も最終的にはご自身で判断する必要があります。インターネットの情報を鵜呑みにはせずに、ご自身で考える習慣をもつことが情報リテラシーを高めるうえでは大事なことです。

おわりに

このコラムでは情報収集とITリテラシーをテーマに解説いたしました。やはりどんなにテクノロジーが進んでもそれをどう使いこなすかで、便利にも逆に不便にもなります。現代人にとってITは既に切っても切れない関係になっており、今後もさらに加速化していくことが予想されます。本コラムがITリテラシーを高めるきっかけ作りの一助になれば幸いです。

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