法人税とは法人に課せられる税金のこと!計算方法と納付・節税方法を解説

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法人税とは法人に課せられる税金のこと!計算方法と納付・節税方法を解説

法人税とは主に株式会社や協同組合などの法人が事業活動を通じて得た各事業年度の所得にかかる税金です。しかし法人税は複数の種類があり、課税される法人と課税されない法人があるなど、その仕組みは簡単ではありません。

このコラムでは、法人税の仕組みや計算方法、納付や節税の方法について解説します。会社経営者や財務経理の担当者は今一度確認しましょう。

1.法人税とは課税所得に課せられる直接税のこと

法人税とは、法人の課税所得に課せられる直接税のことです。法人税における課税所得とは、法人の各事業年度あたりの所得金額のことですが、単純に収入から支出を指し引いた金額ではありません。売上や仕入、費用といった費目を、法人税法で規定された方法で算出します。

また法人税は、法人が納税者となり、直接的に国や地方公共団体に納める「直接税」です。しかし法人税法は算定や納付のルールが毎年のように改正されたり、臨時の措置が取られたりするため、納めるべき法人税額を正確に知るには、法改正や臨時措置についても正しく理解しておく必要があります。

1-1.所得税との違い

法人税は法人が事業で得た所得に課税されるのに対し、法人ではなく個人事業主が事業で得た所得には所得税が課税されます。どちらも同じように事業で得た所得に課税される税金ですが、次の表のような違いがあります。

 法人税所得税
納税者法人個人
課税対象期間各法人の定める事業期間毎年1月1日から12月31日
申告期限事業期間終了翌日から2ヵ月以内事業期間の翌年2月16日から3月15日
課税方式一定税率超過累進課税

特に覚えておきたいのは、課税方式の違いです。法人税の税率は所得が大きいほど税率も高くなる累進課税と違い、法人の種類と規模によって決まります。個人事業主が、安定した所得を得られるようになると法人化するのは、節税対策といえるでしょう。

2.類の法人税

法人税が課税される法人の事業所得は、主に次の2つです。

  • 各事業年度の所得
  • 各連結事業年度の所得

このほかにも法人税は、退職年金等積立金や特定の信託を運用している信託会社に課せられる特定信託の各計算期間の所得にも課せられます。しかしこれらはそれぞれ所得ではなかったり対象の法人がごく限られたりするため、法人税といえばやはり上記の2つを指すのが一般的です。

2-1.各事業年度の所得に課せられる法人税

一般的に法人税は、各事業年度の所得に課せられる法人税を指します。この事業期間とは法人税が課される所得を計算する期間を示し、一般に1年間ですが開始日・終了日は法人がそれぞれ独自に決めることが可能です。

いわゆる決算期に過去1年間の会計記録をチェックし、最終的に税額を計算して申告します。

2-2.各連結事業年度の所得に課せられる法人税

1つの企業ではなく、複数の企業が集まったグループを1つの納税単位として計算するのが、各連結事業年度の所得に課せられる法人税です。法人にはさまざまな企業と連携して事業を行う企業グループを形成し、それを納税単位とする連結納税制度を採用している場合があります。この場合に課税される所得の範囲は、企業グループ全体が得た所得です。

課税所得として各連結事業年度の所得を適用するかどうかは各法人が自由に決めることができます。ただし、適用する場合はすべての子会社が対象となることには注意してください。

3.法人税が課せられる法人と課せられない法人

ひとくくりに法人といっても、法人税が課せられる法人と課せられない法人があります。法人税が課せられる法人であるかどうかは、法人の目的や性質によります。一部の法人には利益を出すことを目的としておらず、法人税が課税されると運営できなくなってしまう場合もあるでしょう。

ここでは法人税が課せられる法人と課せられない法人の例を示し、それぞれの特徴や所得の性質について解説します。

3-1.法人税が課せられる法人

法人税が課せられる法人は、下記に示す普通法人と協同組合等です。

  • 普通法人:株式会社・有限会社・合名会社・合資会社・医療法人・相互会社・企業組合・日本銀行など
  • 協同組合等:農業協同組合・漁業協同組合・信用金庫・労働者協同組合など

上記の法人には、原則としてすべての所得に対して法人税が課せられますが、協同組合等は軽減税率が適用されるため、税負担は比較的軽くなります。普通法人についても、資本金額によって軽減税率が適用される場合があります。

3-1-1.外国法人は国内源泉所得を有する法人が対象

外国法人とは、外国の法律に則って設立された法人のことです。外国法人も日本で運営し、所得を得ていることから、法人税法では課税対象として定められています。

ただし全ての外国法人が対象というわけではありません。法人税を納める義務があるのは、国内源泉所得を有する法人です。国内源泉所得とは、日本国内に所得を得た原因や場所がある所得をいいます。国内源泉所得の種類や恒久的施設の有無によって、課税のルールは詳細に定められています。

参照元:所得税法 第161条

3-2.法人税が課せられない法人

法人税が課せられない法人は、大きく分けると公益法人等、公共法人および人格のない社団の3つです。

  • 公益法人等:社団法人・財団法人・宗教法人・学校法人・社会福祉法人など
  • 公共法人:地方公共団体・金融公庫・国立大学法人・地方独立行政法人・日本中央競馬会日本年金機構・日本放送協会など
  • 人格のない社団:マンションの管理組合・各種研究会・同窓会・PTAなど

これらの法人は原則として法人税が課せられません。ただし、公益法人等および人格のない社団については、法人税法で規定される物品販売などの収益事業によって生じた所得は課税の対象となることには注意が必要です。

4.法人税の計算方法と税率

法人税額は、課税所得に法人税率をかけ、それから各種の控除額を差し引いて求めます。課税所得は法人税法上の益金から損金を差し引いた金額です。益金は、税法上における収益(売上)のことで、損金は費用(経費)を指します。ただし会計でいう収益・費用とは必ずしも一致しないことには注意が必要です。

法人税率は、所得税とは違って法人の種類と規模によって、令和3年4月2日現在次のように定められています。

区分所得の年800万円以下の部分所得の年800万円を超える部分
資本金1億円以下の普通法人15.0%23.2%
資本金1億円以上の普通法人23.2%23.2%
公益法人等のうち公益社団法人・公益財団法人・非営利型法人15.0%23.2%
上記以外の公益法人等15.0%19.0%
協同組合等15.0%19.0%
人格のない社団等15.0%23.2%

これに、事業の内容や規模によって受けることができる優遇措置を加味すれば、法人税額がわかります。

5.法人税を節約する2つの方法

法人税は法律で定められた義務であり、納税によって社会に貢献できることがわかってはいても、企業にとっての出費であるのは間違いありません。できるだけ法人税を少なめに抑え、より直接的な利益向上や投資に使いたい人が多いでしょう。

法人税を節約したい方は次の2つの方法を試してみて下さい。ここからは、節税するための方法を詳しく解説します。

5-1.益金を減らし損金を増やす

分かりやすいのは益金を減らして損金を増やす方法です。益金は、売上を計上するタイミングを遅らせることで翌年に持ち越し、減らすことができます。

損金を増やすためには、次のような方法があります。

  • 赤字を繰り越す(青色申告の承認を受けていれば、一定期間内の黒字を赤字と相殺することができる)
  • 中小企業倒産防止共済の保険料を損金として計上する
  • 商品在庫を整理・廃棄する(廃棄には廃棄証明書など税務署に証明できる書類を作成する)
  • 決算賞与を未払い費用として計上する(一定の要件を満たす必要がある)

ただし、これらの方法は来年度に繰り越すだけのものもあるので、前年度または翌年度との関連もよく理解して処理する必要があります。

5-2.特別控除を利用する

さまざまな特別控除制度を利用するのもおすすめです。ここでは例として2つの制度をご紹介します。

  • 雇用促進税制:地方創生の一環で、本社機能を拡充・移転する事業主を対象とし、認定を受けることができれば税額控除が受けられる
  • 中小企業投資促進税制:設備投資にかかった費用を特別償却として計上したり一定の税額控除を受けたりできる制度で、資本金1億円以下の中小企業や、従業員数1,000人以下の個人事業主が対象

6.法人税の納税地と申告期限

法人税の納税地は、原則として法人の本店所在地と決められています。本店が外国にある法人は、国内の主たる事業所の所在地が納税地とされます。

法人税を納める際は、納税地を管轄する税務署に申告しなくてはなりません。ただし、役所や役場と違い、税務署は各市町村に1ヵ所とは限らないことには注意が必要です。同じ市にいくつもの税務署がある、または1つの税務署が周囲の複数の市町村を管轄していることもあります。

もし間違った税務署に期限ギリギリに郵送で申告すると、期限に間に合わず税制上不利な取り扱いを受ける可能性があるので、申告すべき税務署については事前によく確認しておきましょう。

また法人税の申告は、時期によって中間申告と確定申告が定められています。例として事業年度が6ヵ月超の普通法人の場合は、それぞれ次のとおり期限が定められています。

  • 中間申告:事業開始日より6月を経過した日から2ヵ月以内
  • 確定申告:事業年度終了日の翌日から2ヵ月以内

納税義務者は、確定申告期限までに会計決算を行い、株主総会などの承認を受けて決算を確定し、確定申告書を作成しなくてはなりません。

7.法人税を納付するつの方法

決算手続きが終わり確定申告書が作成できたら、法人税を納付します。法人税の納付方法は全部で3種類あり、どの方法を選ぶこともできます。それぞれ特徴があるため、納付方法を選ぶときは内容をよく理解しておく必要があるでしょう。

ここでは、法人税の3つの納付方法をご紹介します。それぞれのメリットについて解説するので参考にしてください。

7-1.現金で納付する

税務署から送られてくる納付書の金額を現金で納付する場合の窓口は次の3つです。

1つ目は金融機関の窓口です。口座を持っているかどうかに関係なく、納付書があればどの金融機関でも法人税は納付できます。ただし、ほとんどの金融機関で窓口の営業時間が午前9時から午後3時と短いため注意が必要です。

2つ目は管轄の税務署の窓口です。こちらに納付する場合は、管轄の税務署の受付時間中のみ納付できることに注意しましょう。

3つ目はコンビニエンスストアです。ただし、納付税額が30万円以下でバーコード付きの納付書での納付に限って納付することができる点に注意しましょう。

7-2.クレジットカードで納付する

法人税はクレジットカードで納付することもできます。国税庁が指定した納付受託者の運営する「国税クレジットお支払サイト」は、WEBサイトを通じて24時間いつでも納付できるのがメリットです。

またクレジットカードで納付すると、毎月の利用明細に記録されることや手元に現金がなくても納付できることから、経理の事務処理軽減やキャッシュフローの改善にも役立ちます。

7-3.オンラインで納付する

クレジットカードを使わなくても、WEBサイトを使ったオンラインでの納付も可能です。納付方法としてはe-Taxを利用した「ダイレクト納付」またはインターネットバンキングがあります。いずれも事前にe-Taxの利用開始手続きが必要です。

ダイレクト納付は、e-Taxで必要な申告書を提出すれば即日または期日を指定して登録した口座から自動で納付できるため、納付忘れがありません。

おわりに

法人税は、事業によって得た所得のうち、法人の規模によって決められた割合を納める税金です。法人税には主に3種類があり、法人税が課せられない法人もありますが、事業所得のある株式会社や有限会社などの普通法人には納める義務があります。

法人税額は、法人の規模や種類によって異なる税率と、法人税法に基づいて算出した益金および損金を用いて計算します。

法人税は中間申告と確定申告の合計2回、それぞれ期限内に納付しなくてはなりません。現金納付もできますが、やはり便利なのはクレジットカード払いです。クレジットカードなら現金のように窓口受付時間を気にせず納付でき、e-Taxのような利用開始手続きも必要ありません。

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