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「お墓参りへ一人で行ってはいけない」は本当?知っておきたい作法も解説

「お墓参りへ一人で行ってはいけない」は本当?知っておきたい作法も解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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あなたは「お墓参りへ一人で行ってはいけない」といわれた経験や、聞いた記憶はありますか?とはいえ「子どもは遠方に住んでいて滅多に帰ってこられないし、月命日のお墓参りには一人で行くしかない」などの理由で、一人で行くことを余儀なくされる方もいらっしゃるでしょう。そこで今回は、本当にお墓参りに一人で行くのは良くないことなのか、またどのような理由でそのような噂が流れているのかを説明します。一人でお墓参りに行くときに気をつけるべき点も紹介しますので、最後までご確認ください。

この記事を読んでわかること

  • お墓参りに一人で行っても宗教やマナー上の問題はない
  • 一人で行く場合は熱中症対策や連絡手段の確保を忘れずに
  • 健康や年齢的に不安がある場合は、代行サービスの利用がおすすめ
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お墓参りに一人で行くのはNGではない

お墓参りに一人で行くのはNGではない

まず結論をお伝えすると、「お墓参りへ一人で行ってはいけない」という明確なルールはありません。宗教的な理由や、マナーとしてもとくに問題はありませんので、「今までいつも一人でお墓参りに行っていた」「これからお墓参りに一人で行くんだけど大丈夫?」と心配していた方もご安心ください。

しかし、念のため次に紹介する「お墓参りに一人で行ってはいけない」といわれるようになった理由を確認しておくと安心でしょう。

なぜお墓参りへ一人で行ってはいけないといわれるのか

なぜお墓参りへ一人で行ってはいけないといわれるのか

誰かに「お墓参りに一人で行ってはいけない」といわれたときに、「なぜ?」と思う方もいると思いますが、それにはこんな理由が隠されているかもしれません。

  • 理由1:霊に取り憑かれる
  • 理由2:お墓が危険な場所にある場合があるから
  • 理由3:何かがあっても人目につきにくいから

「単なる噂でしょう?」「私はきっと大丈夫」と思う方も、一度チェックしておいてください。

理由1.霊に取り憑かれるから

昔は、お墓には霊がたくさんいて、お墓参りに行くと悪い霊に憑かれるかもしれないと考えられていたそうです。確かに、怖い話や肝試しの舞台として、本やテレビでもたびたび目にするのは事実。とはいえ、これはスピリチュアル的な考え方なので、信じない方も少なくないでしょう。

お墓は霊的な場所ではなく、ご先祖様や故人と家族をつなぐための憩いの場です。お墓参りに行っただけで、何もしていないのに悪い霊に憑かれてしまうということは正直考えにくいでしょう。

ただし、霊感が強い方や心配性な方にとっては、「あまり一人では行きたくない場所」というイメージもあるかと思います。そのような方は、誰かと一緒に訪れるのが安心かもしれません。

理由2.お墓が危険な場所にある場合があるから

お墓参りに一人で行かない方がいい理由として、山の奥や段差が多い場所などにお墓があるというケースも考えられます。

山奥にあるようなお墓では、クマやイノシシなどの野生動物に遭遇する危険性もあるため、充分な注意が必要です。

また、段差が多い場所は健康的な若者であっても転倒のリスクがあります。そのため、50代・60代の方はもとより、それ以上のご高齢の方にとってはより危険が伴うことは否めません。

このような理由から、整地された平坦な道にある墓地や、たくさんの人がいつもお墓参りをしているような墓地以外は、なるべく一人で行くことは避けるのがおすすめです。

理由3.何かがあっても人目につきにくいから

「人目につきにくい」という理由で、一人で行くのは避けた方が良いといわれる場合もあります。熱中症になってしまったときや転倒で動けなくなった場合、高さがある暮石が並ぶ墓地では、人が屈んでいる状態では死角になりやすく、発見が遅れる可能性があるため危険です。

とくに夏の墓地は、墓石の照り返しが強く熱中症になりやすい場所です。前述のとおり段差が多く転倒リスクも高いので、できる限りお墓参りは二人以上で行くのが理想です。

どうしても一人で行かなければいけないときには、必ず誰かにお墓参りに行くことを伝えておく、携帯電話を肌身離さず持つなどの対策を忘れずにしましょう。

関連記事:お墓掃除やってはいけないこととは?正しい掃除方法やコツもご紹介

気をつけていれば一人でお墓参りしても大丈夫

気をつけていれば一人でお墓参りしても大丈夫

基本的には一人で行ってもなんの問題もないお墓参りですが、前項でお伝えしたことは必ず頭に入れておくようにしましょう。

熱中症対策として水分補給や、塩分補給を忘れずに。野生動物の出没情報などをしっかりチェックしてからお墓参りに行く、人目のない墓地や足場の悪い墓地に行くのであれば細心の注意をはらい、連絡手段を確保するなどの対策を徹底しておきましょう。

一人で行くなら午前中に足を運ぶのがおすすめ

ちなみに、一人でお墓参りに行くのであればなるべく午前中に訪れるのがおすすめです。午前中が難しい場合でも、なるべく日没が始まる夕方よりも早くお墓参りに行ってしまうようにしましょう。

時間については明確な決まりがあるわけではありませんが、日没以降は足元が暗くなるため転倒の危険が高まります。また、夏場でも比較的涼しい午前中の時間帯なら、熱中症リスクも軽減できるため、なるべく早めの時間に訪れるのが良いでしょう。

お墓参りを避けた方がいい日は?

お墓参りを避けた方がいい日は?

お墓参りに行ってはいけない日というのは、基本的にはありません。「仏滅や友引」、「4や9のつく日」など、「お墓参りに行かない方が良い」といわれることがある日に関しても、宗教やマナーとしては特段問題ないとされています。

ただし、雨の日や天候の変化が起こりうる日は、お墓参りには行かないようにしましょう。なぜなら、足元が滑って転倒するリスクが高まるから。また、気温の変化や大気の状態が不安定になることで体調不良になる可能性もあるため、できるだけ避けるようにしましょう。

複数のお墓を1日でお参りしてもいい? 

複数のお墓を1日でお参りしてもいい? 

ご親族が多い方は、一ヵ所だけではなく複数の墓地にお墓参りに行く必要があるかもしれません。この場合「1日に複数のお墓を続けて渡り歩き、お参りしても良いの?」と思う方もいるでしょう。これに関しては、1日に複数の墓地に行き、同日にまとめてお墓参りをしても特に問題はありません。

ただし、複数の墓地を回ると歩数の多さや足場の悪さで疲れてしまい、体調不良や転倒リスクも高まります。とくに高齢者の方は注意が必要なため、年齢や体調に合わせてお墓参りの計画を立てるようにしましょう。

ついで参りは避ける

複数の墓地を巡ってお墓参りをすることについては問題ないのですが、「ついで参り」は避けるようにしてください。ついで参りとは、その名のとおり、何かの用事のついでにお墓参りに行くことです。

  • 旅行のついで
  • 墓地の近くの公園に遊びに行くついで
  • 近くに買い物に来たついで

など、実際に誰にでも起こりうる状況がついで参りになってしまいがちです。「ついで」にならないように、まずはお墓参りに行くことを目的として、「そのついでにお買い物をして帰る」という気持ちを持つようにしましょう。

確認しておきたいお墓参りの作法 

確認しておきたいお墓参りの作法 

ここで、お墓参りに行くときの作法について一般的なマナーを確認しておきましょう。地域やご親族の考え方などによって多少の違いはあると思いますので、一例としてご確認ください。

お供え物は持ち帰る

お供え物は、基本的に持ち帰るのがマナーです。食べ物や飲み物などのお供え物を放置すると、野生動物による被害や腐敗による異臭など、トラブルに発展しやすくなります。

また、暮石にお酒やジュースをかける行為も基本的にはNGです。なぜなら、暮石が劣化しやすくなってしまううえに、かけっ放しで放置しておくと悪臭を放つ可能性もあるから。

故人が好きだった飲み物をかけてあげたいという気持ちもわかりますが、なるべく暮石にかけるのではなくお供え物として供えてあげるのが良いでしょう。

ろうそくや線香の火の消し方に注意

お墓参りを終えてその場を離れるときは、ろうそくや線香の火の始末を忘れずに。線香に火を灯すためのろうそくを消すときは、必ず手であおぐようにしましょう。宗教的な考えに、人の息は不浄であるという考えがあるため、ろうそくの火を消すときにフッと息を吹きかけるのはNGです。

ちなみに、線香の火はなるべく最後まで消さない方が良いといわれている場合があります。線香に火が灯っているうちはできる限り故人に手を合わせながら、会話を楽しむのが理想。

しかし、長い線香の火が消えるのを待つのは時間がかかるため、短い線香を用意したり、火をつける前に半分に折ったりなど工夫するのがおすすめです。

避けた方が無難な花がある

お墓参りの必需品ともいえる供花は、ユリや菊などが一般的ですが、次のように避けた方が良いとされている花もいくつかあります。

  • バラ(トゲがある花)
  • ツバキ(首が折れて枯れる花)
  • 彼岸花(死を連想させるような花)
  • ゼラニウム・ラベンダー(香りが強い花)

お供え用の花を用意するときは、生花店でお墓参りに行くことを伝えるのが無難です。故人のイメージなどを伝えると、それに合った花を見繕ってくれるでしょう。

お墓参りでした方がいいこと

お墓参りでした方がいいこと

お墓参りに行ったときは、いくつかやっておいた方が良いことがあります。別々で行く親族の人数や、それぞれの行く頻度にもよりますが、以下のことはなるべく都度行うようにして、ご先祖様や故人のお墓をキレイに保つようにしましょう。

古くなった花を捨てる

前回お供えした花や、別の親族や友人が供えて枯れている花は、お墓参りに行った際処分するようにしましょう。枯れた花をそのままにしておくのは見た目が良くないため、躊躇せずに処分するのが正解。

ちなみに、墓地・霊園によっては、お供えの花をスタッフの方が定期的に回収・処分してくれるところもあります。

お墓の回りを掃除する

お墓参りに行った際は、お墓回りの雑草を抜く、暮石を拭きあげるなど、お手入れをしましょう。ひととおりキレイにしてからお線香をあげて手を合わせるのが一般的なマナーです。

墓地・霊園に掃除用の手桶などが備えられている場合もありますが、基本的にはバケツやスポンジ、クロスなどの掃除セットを持参するのがおすすめです。

お墓参りに行けないときは

お墓参りに行けないときは

なかなかお墓参りに行く時間がとれないという方や、一人で行くのは不安だから子どもや親族と時間が合うときにしか行けないという方は、どうすれば良いのでしょうか?「年に1・2回しか行けないけど大丈夫?」と不安に思う方のために、お墓参りに行けないときの対処法をお伝えします。

自宅で仏壇に手を合わせる

家が遠かったり、仕事や家事などで忙しかったりする方は無理にお墓参りに行かなくても良いでしょう。ただし、自宅にある仏壇に線香をたいて手を合わせる習慣を忘れずに。また、お墓のある方向を向いて合掌するだけでも、故人には充分気持ちが伝わるでしょう。

お墓参りやお墓掃除の代行サービスがおすすめ

自宅で仏壇に手を合わせれば問題ないとはいえ、何年もの間お墓に行けないという場合は注意が必要です。お墓回りの掃除やお墓の手入れを怠ると、いずれ劣化が進むだけではなく、雑草が生い茂り周囲のお墓に迷惑をかけたり害虫被害に遭ったりしてしまうことも想定できます。

どうしてもお墓参りに行く時間がとれない忙しい人や、体調や入院などの理由でお墓参りができないという場合にはお墓参り・お墓掃除の代行サービスの利用がおすすめです。「くらしのセゾン」が行っている「お墓参り・お墓掃除代行サービス」は全国どこでも対応可能で、お客様に合わせた柔軟なサービス展開が魅力です。

例えば、「故人が好きだったお花のお供えをお願いしたい」「除草剤を散布しておいてほしい」など、気になることや要望を気軽にお伝えください。気になる方は、「くらしのセゾン お墓参り・お墓掃除代行サービス」に相談してみてはいかがでしょうか。

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おわりに

基本的にお墓参りに一人で行くことに問題はありません。しかし今回紹介したように、お墓参りに行く際は、足場が悪いことや熱中症になりやすいことなど気をつけなければいけないことが複数あります。また、お墓参りのマナーについても今一度確認し、ご先祖様や故人との時間を安らかなものにしましょう。

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