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墓じまいの費用が払えないときの対処法6選!平均額も解説

墓じまいの費用が払えないときの対処法3選!総額の目安も解説
セゾンのくらし大研究 編集部

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セゾンのくらし大研究 編集部

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「お墓が遠方にあって管理できない」「墓じまいをしたいけど、どのくらい費用がかかるのだろう」とお墓について悩まれている方もいるのではないでしょうか。本記事では、墓じまいの方法と費用、費用の工面が難しい場合の対処方法について解説します。墓じまいに関する不安が解消できる内容になっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

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墓じまいについて解説

墓じまいにはお墓の解体や撤去、事務手続きなどの必要な作業がいくつかあります。墓じまいとは何をすれば良いのか、どのような手順で行えば良いか分からない方は、ぜひ参考にしてみてください。

墓じまいとは

墓じまいとは、墓石を解体、撤去して墓所の使用権を管理者に返すことです。

ご自身で勝手にお墓の解体、撤去を進めたり遺骨を移動させることは、法律で禁止されてますのでやめましょう。

必ずお墓の管理者へ相談し、墓じまいは円滑に行いましょう。

墓じまいに必要な事務手続き・手順

墓じまいには、6つの事務手続きが必要です。

  1. 新しい改葬先の決定
  2. 埋葬証明書の発行
  3. 改葬許可書の発行
  4. 墓の解体、撤去
  5. 遺骨の取り出し
  6. 改葬先への納骨

まずは新しい改葬先を決めることが重要です。というのも、先に改葬先を見つけておかないと、遺骨の受入先がなくなってしまう可能性があるためです。

改葬先が見つかったら、お墓の管理者へ墓じまいすることを相談し、証明書を発行してもらいます。証明書が揃った時点で、お墓の解体や遺骨の取り出し、改葬先への納骨が可能となります。

墓じまいをする際は手順を守って手続きを進めましょう。

墓じまいの費用が払えないときの対処法6選

墓じまいには多くの費用が必要ですが、払えない方もいるでしょう。

ここでは墓じまいの費用が払えない場合の対処方法を3つ紹介します。墓じまいの費用が用意できない方は、参考にしてみてください。

家族や親族に相談する

ひとつ目の方法は家族や親族に相談することです。お墓に関することは、あなただけでなく家族や親族全体の問題です。

墓じまいをするのは一般的に長女や長男が多いですが、法律的な義務があるわけではありません。

そのため、墓じまいの費用が高額の場合は、兄弟姉妹や親族にも協力してもらえないか相談しましょう。事情を説明すれば、快く応じてくれる可能性があります。

複数の事業者から相見積もりを取る

お墓の解体・撤去は、一般的に石材店に依頼します。

しかし、寺院や霊園で指定されている場合を除き、複数の石材店から相見積もりを取れば、最も安い費用の事業者を選べるでしょう。

加えて、他社で取った見積もりを参考に価格を提示すれば、交渉に応じてもらえるかもしれません。ただし、相見積もりを取る際は、費用だけでなく各石材店の提供するプランを比較することが重要です。

また、担当者の対応が丁寧、事業者の経験が豊富、契約書に費用の内訳が書かれているなど、信頼できる石材店を選ぶようにしましょう。

改葬先を見直す

墓じまいをする場合、改葬先によってかかる費用が異なります。墓じまいの費用が高いと感じた場合は、改葬先を見直すことも検討しましょう。

一般的に一般墓での埋葬は80万円〜250万円程度といわれています。しかし、樹木葬や納骨堂での埋葬は比較的安価で済むことが多いです。樹木葬なら費用の相場は20万円から80万円程度、納骨堂なら費用を10万円から150万円ほどに抑えることができます。

ほかに合祀墓や散骨といった方法でも初期費用のみの負担で済みます。合祀墓は10万円から30万円程度、散骨は5万円から70万円程度が相場です。

両家墓を検討する

費用の負担を抑えたい場合は、両家墓を検討しても良いでしょう。両家墓とは二世帯の家の遺骨を一緒に埋葬する方法です。具体的には、現在のお墓を撤去して遺骨を取り出し、親族のお墓を両家墓として遺骨を納めます。

両家墓を利用することで、新たにお墓を建てる費用や管理費用を削減できます。また、両家のお墓が離れていた場合は、一度の訪問で済ませることが可能です。

ただし、親族間での合意が必要であるため、必ず関係者と相談してください。また、公営墓地では両家墓を許可していない場合が多く、事前に確認が必要です。

補助金を利用する

5つ目の方法は補助金を利用することです。自治体では墓じまいの費用を支援してくれる地域もあります。お墓が放置されることは、自治体としても避けたいためです。各自治体によって補助金の有無や条件が異なるため、事前に確認が必要です。

例えば、千葉県市川市霊園一般墓地にお墓を建てている方は、条件付きで7.5~44万円の補助金が助成されます。ご自身が住むところに補助金制度があるかは、自治体への問い合わせやWEBサイトで確認しましょう。

ローンを組む

6つ目の選択肢はローンの利用です。ローンを組むことで墓じまいの急な出費に対応できます。セゾンファンデックスの「かんたん安心フリーローン」は利用目的に制限がなく、80歳まで申し込みできるローンです。

かんたん安心フリーローンを利用するメリットは下記の3点です。

  • 定期収入がある80歳までの方が申し込み可能
  • 60歳以上の場合、2ヵ月に1回の返済も選択可能
  • 条件を満たせば当日の振込も可能

かんたん安心フリーローンは特に、80歳までのシニアの方へおすすめできるローンです。墓じまいでローンを組もうと考えている方には、セゾンファンデックスのかんたん安心フリーローンがおすすめです。

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墓じまいにかかる総額費用の平均

墓じまいにかかる費用の目安は、約30~300万円です。お墓を管理する管理者によって、料金設定は異なります。ここでは一般的な寺院の場合をご紹介します。

お寺での墓じまいは、以下3つの工程で構成されています。

  1. 閉眼供養
  2. お墓の解体、撤去
  3. 離檀

墓じまいでは、お世話になったお寺から離れる離檀も含まれます。それぞれの工程と費用について解説していきます。

閉眼供養

閉眼供養にかかる費用の目安は3~10万円です。

閉眼供養とは、お墓に宿っている故人の魂を抜き取ることです。宗派によっては性根抜きや魂抜き、遷仏法要、遷座法要とも呼ばれます。

閉眼供養をする理由は、親族の心の負担を軽減するためです。お墓に宿っている故人の魂を敬うことで、安心感を得られます。

また閉眼供養をしなければ、お墓の解体や撤去をしてくれないケースが多いので、注意が必要です。

お墓の解体

お墓の解体費用の目安は、墓石の立地状況や撤去方法によって変わりますが、1㎡当たり約10万円です。

お墓の解体とは、墓地から墓石を解体して撤去することです。お墓の解体、撤去の手続きはご自身で行わなければならず、

通常、石材店に依頼します。お寺によっては石材店が決められているケースもあるので、依頼前に確認しておきましょう。

離檀

お寺の檀家を離れる際に、お寺から離檀料を求められる場合があります。お寺にお墓を建てている場合、ほとんどの場合その菩提寺の檀家になっています。

理檀料の目安は、これまでのお寺との関係性や地域によって変わりますが、約3~15万円です。法要1回分のお布施として納める金額と同等程度が一般的です。 

中には、離檀を快く思わないお寺の管理者もいるため、法外な離檀料を提示されたというケースもあります。墓じまいに必要な埋葬証明書をなかなか発行してくれなかったりするトラブルもあるようです。

そのような場合でも、今までお世話になった感謝の気持ちをしっかり伝え、「お墓の跡継ぎがいない」「高齢で遠方から来られない」など、離檀する理由を説明し、理解してもらうことが大切です。

必要書類の準備

墓じまいをする際は、以下の書類を用意する必要があります。1,500円程度が目安です。

埋葬証明書・お墓に遺骨が埋葬されていることを証明する書類
・墓地管理者から発行される
受入証明書・遺骨を受け入れることを証明する書類
・新しい納骨先の管理者から発行される
改葬許可書・改葬に必要な許可を得るための申請書
・自治体の役所から入手する

【改葬先別】改葬費用の目安

墓じまいが終わったら、遺骨を改葬先へ移すことになります。遺骨の改葬先は大きく分けて6つです。また改葬先によってそれぞれ埋葬方法や費用が異なります。改葬先を選ぶ際の参考にしてみてください。

個別墓

個別墓の費用の目安は100~300万円です。

個別墓は、お寺や霊園などのお墓に遺骨を移して改葬します。個別墓のメリットとデメリットをまとめると、以下のとおりです。

【メリット】

  • 他人の遺骨とは別で埋葬できる
  • 同じ墓に埋葬する方を選べる
  • 先祖代々で供養ができる

【デメリット】

  • お墓の管理に手間や費用がかかる
  • お墓の購入に費用が必要
  • 無縁墓になる可能性がある

個別墓は家族や親族で代々引き継いでいきたい方におすすめです。一方で、お墓の購入や管理に費用がかかるため、他の埋葬方法に比べ高額となることが多いです。また、お墓を引き継ぐ方がいなければ、無縁墓になるので注意しましょう。

合祀墓

合祀墓の費用の目安は約10~30万円となります。合祀墓とは、骨壺から取り出した遺骨のみを複数の他人の遺骨と同じ場所へ埋葬する方法です。合祀墓のメリットとデメリットは以下のとおりです。

【メリット】

  • お墓の管理に手間がかからない
  • お墓の管理費が安い又はかからない
  • 無縁墓にならない

【デメリット】

  • 他人の遺骨と一緒に納骨される
  • 遺骨を取り出せない

合祀墓はお墓の管理者が、永代にわたって管理をしてくれるため、手間がかからず無縁墓になることがありません。さらに、管理費もかからないケースが多いです。一方で一度納骨すると、他人の遺骨と一緒になるため、取り出しができなくなる点に注意が必要です。

永代供養墓【納骨堂】

改葬先の3つ目は納骨堂です。納骨堂の費用は、お墓の管理元により以下の3種類に分けられます。

種類費用の目安
寺院納骨堂20~100万円 
公営納骨堂2~30万円
民営納骨堂50~100万円

納骨堂では、遺骨を骨壷に入れたまま室内に安置します。納骨堂のメリットとデメリットは以下のとおりです。

【メリット】

  • お墓の管理に手間がかからない
  • お墓の管理費が安いまたはかからない
  • 無縁墓にならない
  • お墓参りが天候に左右されない

【デメリット】

  • 一定期間で合祀墓に納骨される場合がある
  • 預けられる遺骨に制限がある

納骨堂もお墓の管理者が、遺骨を永代にわたって管理してくれるため手間がかかりません。また、管理費もかからないケースが多いです。一方、一定期間で合祀墓に納骨されたり預けられる遺骨に制限があったりするので、改葬の前に確認しておきましょう。

樹木葬

樹木葬とは、墓石の代わりに樹木を用いたり、草花を植えたりして埋葬する方法です。土に還る埋葬方法とカロートに入れる方法があります。お墓の規模やお墓の種類にもよりますが、費用の目安は約20万円〜80万円となります。樹木葬のメリットとデメリットは以下のとおりです。

【メリット】

  • お墓の管理に手間がかからない
  • 無縁墓にならない
  • 草花があるので自然を感じられる

【デメリット】

  • 人数によっては費用が上がる
  • 粉骨必須のケース(土に還る埋葬)がある
  • 遺骨を取り出せないケースがある

樹木葬は管理費がかかる可能性もあるため、依頼前に管理者に確認しておきましょう。また納骨できる人数は、お墓の規模によって変わります。規模が大きいお墓だと費用も高くなるので、注意しましょう。

手元供養

手元供養とは、自宅や身近なところに遺骨を保管して供養する方法です。保管方法によりますが、費用の目安は約3,000円~300万円と考えておきましょう。手元供養では遺骨をすべて自宅で保管したり、一部だけをお墓に埋葬したり、散骨したりするなどの選択ができます。

自宅で保管する方法は大きく以下の3つです。

  • 骨壺に入れる
  • 骨壺に入れて仏檀に供える
  • アクセサリーにする

手元供養のメリットとデメリットは、以下のとおりです。

【メリット】

  • お墓の購入が必要ない
  • 故人を身近に感じられる

【デメリット】

  • 遺骨を継ぐ方が必要になる
  • 親族の理解が必要

手元供養ではお墓の購入が必須ではないので、改葬費用を抑えられます。ただし、ジュエリーを製作する場合は30万円以上の費用がかかるので注意しましょう。また、お墓がないことで、ご自分が亡くなった後などに、遺骨を管理してくれる方が必要になります。

散骨

散骨とは、遺骨を粉末状にして、海や山などの自然に撒く埋葬方法です。費用の目安は散骨方法やセレモニーの有無などによりますが約5~70万円となります。散骨のメリットとデメリットは、以下のとおりです。

【メリット】

  • お墓を購入する必要がない
  • 管理費用がかからない
  • 跡継ぎを選ぶ必要がない

【デメリット】

  • 親族の理解が必要
  • 遺骨が残らない

散骨は、遺骨が残らないので費用の負担が小さいです。しかし、親族の同意を得にくい可能性があるので、充分に話し合いましょう。

また、自治体によっては散骨を禁止しているところもあります。す。ご自分で勝手に散骨することは絶対に止めましょう。散骨については、法的な規制が無くトラブルになることもあります。近年、海洋散骨に関しては日本海洋散骨協会のガイドラインが策定されました。散骨業者はルールに沿った運営が求められています。トラブルを避けるためにも、しっかりした専門会社に相談しましょう。

墓じまいをしないとどうなる?放置した場合の法律

墓じまいをせずに、お参りや管理をしないまま放置されたお墓を「無縁墓」といいます。管理費用などが支払われないまま、お墓を継いだ方や親族との連絡が取れずに、管理者が決めた期間を過ぎるとお墓が強制的に撤去されてしまいます。

お墓が撤去された後は、遺骨が取り出され合祀墓へ移されることが多いです。そうなってしまうと故人の遺骨を特定できなくなり、二度と取り出せなくなってしまいます。

故人や親族も、無縁墓になることは望んでいないでしょう。無縁墓にしないためにも、管理が難しい場合は墓じまいを検討しましょう。

墓じまいをすると体調不良や不幸になるのは本当?

墓じまいをすると体調不良や不幸になるといわれることがありますが、それは迷信です。

仏教には故人が祟る(たたる)という考え方はありません。「祟る(たたる)」というのは古来からの日本の考え方です。

墓じまいをすると祟りに遭うといわれる理由は、お墓を片付ける、供養をやめてご先祖様をないがしろにするという印象があるためです。

しかし、墓じまいは無縁墓になることや管理できなくなることを避けるために行うもので、ご先祖様を大切にすることに繋がります。墓じまいを適切に行えば何も問題はありません。

おわりに

墓じまいは故人の供養のため、家族や親族の想いをつないでいくために必要な行事です。墓じまいをせず、故人を無縁墓に納骨してしまうことは避けなければいけません。

費用が払えないときは、補助金やローンを活用して、家族や親族同士で納得できる墓じまいをしましょう。

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※本記事は公開時点の情報に基づき作成されています。記事公開後に制度などが変更される場合がありますので、それぞれホームページなどで最新情報をご確認ください。

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