日本では、人が亡くなったらその家の先祖代々のお墓に入るのが一般的です。しかし最近では、ペットと一緒にお墓に入りたい方や、継承しない方向けの個人墓(建墓した個人専用で、継承者することはできないタイプのお墓)を希望する方も増えており、お墓の種類は多様化しています。さらに墓石についても選択肢が増えています。今回は、墓石の購入のタイミングやローンの組み方も含めてご紹介します。購入を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。
「最近はお墓の種類が多すぎて、どれを選べば良いかわからない…」「子どもがいないので、自分の死後、お墓を管理してくれる人がいない」そんな方におすすめなのがクレディセゾングループの「セゾンの相続 お墓探しサポート」です。人気のお墓の種類や、遺族に負担をかけない供養方法などのほか、お墓参りになかなか行けない方向けに「お墓参り・お墓掃除代行サービス」もご提案しています。
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お墓にかかる費用とは
そもそも、「お墓を用意する」とはどういうことなのでしょうか。お墓を建てるには、大きく以下の5つの手順が必要です。
- お墓のタイプを決める
- 墓地や霊園など、お墓を建てる場所を決める
- 墓石とデザインを決める
- 墓石の購入契約をする
- 「ただの石」から「お参りの対象」とする開眼供養(かいげんくよう)の儀を行う
またそれぞれに費用が必要となります。墓石を購入する値段だけでなく、お墓の土地を取得する際に必要なお金や、開眼供養を行うためのお布施など、お墓を立てる上でさまざまな費用が必要です。次で墓石以外の必要出費も併せてご紹介します。
墓石の値段相場
墓石には、さまざまな石の種類や加工方法などがあり、どの墓石を選ぶかによって値段が変わってきます。おおよその平均購入価格は120万円前後で、約9割近くの方が200万円以内で購入しています。また各地域の風習や流行の違いによっても、購入する墓石に影響があるようです。
参照元:教えて!墓石の価格、お墓の値段
お墓を建てるときは、墓石以外にも費用が必要
墓石を選ぶ際は、同時にその墓石をどこに建てるかを検討する必要があります。そして、購入した墓石を現地に置いてもらうための「設置費用」や、霊園や寺院などの法律で定められている区画を使用するための「永代使用料」を支払う必要があります。また、お墓を管理する「管理費」も必要なお金です。
墓石の設置費用
墓石を設置する費用の相場はおおよそ50,000円前後です。しかし、建設する場所の立地条件(急斜面や高台など)で墓石の運搬や設置が困難な場合は、設置費が割高になる可能性もあるでしょう。墓石のほかに、水鉢や花立て、納骨棺、香炉などの設置も含まれています。工事の値段が心配な場合は、事前に石材店に立地を見てもらい、確認すると良いでしょう。
参照元:墓石の価格や選び方のポイントとは?~後世に引き継がれる、家族が生きた証~ – 家族葬のファミーユ【Coeurlien】
永代使用料
永代使用料とは、お墓を建てるための土地を取得するときにかかる料金です。全国平均では600,000円から800,000円ですが、墓地の利用料は面積と地価で決まるので、地域によって大きく差が出ます。例えば、東京や神奈川では100万円を超えますが、関西エリアは約740,000円、東北エリアだと350,000円程度です。墓を建てる墓地は、購入するのではなく霊園や寺院から借りるものなので、永代使用料さえ払えば、固定資産税や取得税などの税金の類は発生しません。支払いは、大半が墓地の契約時に一括払いです。
参照元:【3分で解説】永代使用料とは?永代供養料や管理料との違い | お墓探しならライフドット
管理費
管理費は墓地購入後に毎年納める費用で、年間管理費の相場は5,000円〜20,000円です。その霊園や寺院が、トイレや水汲み場の整備など墓所の運営に必要なメンテナンスに当てています。そのため、法要所や売店など設備が充実した墓所はそれなりの管理費がかかると思って良いでしょう。やはり都市部の方が高い傾向にありますが、そのなかでも公営霊園の場合は比較的安くおさまる傾向にあります。管理費は、永代使用料と違って継続して支払いが必要になりますので、負担のない金額かどうか確認するようにしましょう。
参照元:お墓の管理費はいくらかかる?相場や支払い方法を詳しく解説! | 霊園・墓地検索なら【お墓さがし】
墓石の値段はどうやって決まる?
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お墓にかかる費用で一番大きな出費となるのが墓石の購入です。石の種類や使用する量や墓石の装飾の度合いなどによって料金が変わります。墓石の値段がどのように決まるのか、ポイントごとにみていきましょう。
石の種類
墓石に使用される石には、さまざまな種類のものがあります。一般的には、「硬い」「水を吸いにくい」「長持ちする」という条件に当てはまる花崗岩が、いわゆる御影石と呼ばれて多くの墓石に使用されています。花崗岩は磨くと光沢が出ることや、産地によって模様が異なっていることから根強い人気があり、海外から輸入されてくるものもあります。
主な国産石のおおよその相場は、以下のとおりです。
- 庵治石(あじいし)
香川県 250万円~400万円前後
「西の横綱」「墓石のダイヤモンド」と呼ばれる最高峰品質の石。 - 本小松石(ほんこまついし)
神奈川県 80~150万円前後
庵治石に並び「東の横綱」と呼ばれるブランド石。色が変化する特徴から、経年変化を楽しめる。 - 大島石(おおしまいし)
愛媛県 100万円~250万円前後
模様のきめが細かく、青みがかったグレー色が繊細さを感じさせる品のある石。 - 真壁石(まかべいし)
茨城県 700,000円~120万円前後(小目) 500,000円~100万円前後(中目)
光沢が長持ちする小目と、白の割合が多く明るい印象の中目があり、採石量が多いため比較的手ごろな価格で購入可能。 - 万成石(まんなりいし)
岡山県 100万円前後
桜御影と呼ばれるピンク色の石が特徴。名前の縁起も良く、供給量が安定しているためこちらも手ごろな価格で購入可能。
国産の石だけでも50種類以上、海外産も合わせると150種類以上になるため一概にはいえませんが、一般的には国産の方が高価な石が多いです。しかし、例えばインドで産出される石は昔から良質なものが多く、なかでもクンナムという石は黒御影とも呼ばれ、日本産の手ごろな価格帯の石よりも高価です。
参照元:【石材別に墓石選びの専門家が解説!】関東を代表する石材、真壁石の価格と特徴
使用する石の量
建てる家を大きくするほど費用が掛かるように、墓石を大きく立派にするほど石を多く使用するため、費用も掛かります。近年では、洋型墓石の方が和型墓石に比べて石の使用量が少なくて済むので費用が抑えられるうえ、背も低く掃除もしやすいと普及しています。和型墓石は、仏舎利のイメージを簡略化した形状なので、どうしても何段にも積み上がった仕様になり石の量も増えてしまうのです。また、一般的な墓石より大きな石を希望する場合は、それだけの大きさの石を採石しなければならないので、石の種類によっては割増料金が発生する場合があります。
墓石の加工やデザイン
墓石は硬くて耐久性が良いものを使用しなければならず、その頑丈な石を普段見る墓石の形にするには、大変な手間が掛かり高度な技術も必要です。墓石の費用のほとんどは、石の種類と使用量で占められていますが、湾曲(わんきょく)や面取りといった特殊加工を施す場合は、デザイン費の価格が上がります。特殊加工で個性的な形状や彫刻を行った場合は、そぎ落とされた石も代金に含まれているため、完成した墓石はコンパクトでも値段は高価になってしまう可能性があるでしょう。
墓地に指定石材店があるか
希望する霊園や墓地によっては、墓石を購入する石材店をあらかじめ指定される場合があります。一般的には、自治体が運営する公営霊園は石材店の指定がなく、ご自身でお店やデザインなど自由に選ぶことができます。しかし、民営霊園ではほとんどが、寺院墓所は一部で石材店が指定されるので、費用を比較したり好みのデザインを選んだりすることが難しい場合もあるでしょう。
墓石費用を抑えるには?
墓石の値段がどのように決まるのかについておわかりいただけたでしょう。次に、墓石の値段をできるだけ抑えたいという方は、まずはご自身がどうしても譲れない点を考えてみましょう。ご自身が墓石を購入する際、石の種類にこだわりたいか、手頃な価格の石で良いがデザインは個性的にしたいかなど、どの部分で費用を抑えられるか検討することが大事です。他には以下のような方法もあります。
セット価格で販売されている墓石を選ぶ
墓石本体だけでなく、香炉や花立て、納骨堂、外柵などがセットになって販売されている商品を石材店や墓石通販サイトで購入する方法があります。ひとつずつ必要なものを揃えようとすると、次第に費用が加算されてしまうため、一般的なデザインでの購入を検討中であればセット購入がお得です。また、霊園によっては墓石代、永代使用料、工事費などをセット価格にした明朗会計プランがありますし、終活に関するサービスを扱う専門会社などは、独自の定額墓石プランを用意している場合もあります。
セールなどで安くなる時期に購入する
石材店によっては、お盆やお彼岸の時期に合わせてセール期間を設けたり、店頭の展示品を現品限りや在庫処分として特別価格で販売したりしています。商品の中には上質な御影石を使用している掘り出し物も多く、石材店を上手に選ぶことで墓石費用を抑えることも可能です。
仏壇の費用を抑えるという方法もあり!
墓石にこだわりがある方は、仏壇の費用を抑えるという考え方もあります。仏壇は位牌(いはい)を置くものの、釈迦如来や阿弥陀如来といった仏様がご本尊として鎮座しており、お参りの対象は亡くなった方ではなく「如来(にょらい)」です。一方で、お墓の仏様は「亡くなった方」であり、仏壇と違って身内以外の友人や知人もお参りに来る場合があるでしょう。故人がいる墓石に費用をかけ、仏壇はコンパクトに低価格で購入し、総合的にトータルで費用を抑えるのもひとつの手です。
墓石選びのポイント
良い墓石を選ぶには知識が豊富なプロに任せること、すなわち良い石材店を選択することが大事です。お墓づくりを安心して相談、依頼できる「全国優良石材店」のマークは、石材店選びの参考になるでしょう。お墓は代々受け継がれていくものであり、子どもや孫のことを考えると、良い墓石を選ぶことをおすすめします。以下に、墓石を選ぶためのポイントをまとめてみました。
石の産地
近年ではインドや中国、南アフリカなどの諸外国から採石された上質な石も多く出回っており、必ずしも国産の方が良い石とはいえません。国内の墓石の産出量は減少傾向にありますので、どうしても値段が高くなってしまいます。価格や色合いを比べながらご自身の好みの石を見つけましょう。
石の耐久性
硬くて劣化に強い石であることは、墓石の必要条件です。やはり天然石でつくられた墓石は高価な分、耐久性にも優れています。外国産でも天然の御影石はたくさんあり、国産より値段もリーズナブルです。天然石を使用しない墓石は、見た目も天然石に近く費用をかなり抑えられますが、耐久性の面では天然石に劣ります。
石の吸水率
長い年月のなかで、少しずつではありますが石も水を吸います。吸水した墓石は、コケやカビが発生するといったトラブルが起こる可能性が出てくるため、吸水率の低い石を選びましょう。お墓を立てる予定の場所が水辺の近くや湿度の高い場所であれば石の吸水率が低いことは特に重要です。御影石なら「吸水率5%未満」が良質だとされています。
参照元:知らなきゃ損する!墓石の選び方【5つのポイント】|お役立ち情報|多磨霊園徒歩1分 お墓・霊園・墓石のこがねや石材
石のきめ細やかさ
きめの細かい石を「糠目(ぬかめ)」といい、高級石によく見られる特徴です。粒が細かくて見た目が美しいだけでなく、石の成分が密ということでもあります。つまり、石の強度があり丈夫だということと、石の吸水率が低いということにつながるのです。高級墓石の香川県産庵治石や神奈川県産小松石が、きめ細かい石として有名です。
石の色
お墓全体のでき上がりをイメージしてみましょう。一般的には、お墓といえば黒やグレーの石が多いですが、洋型墓石の普及もあり近年ではさまざまな色合いの石があります。例えば、先に紹介した岡山県産の万成石は薄いピンク色をしており人気の石です。外国産の石にも青色や赤茶色などカラフルな石が多くありますので、今後引き継いでいく家族と話し合って決めるのも良いかもしれません。
お墓を購入するタイミングは?
お墓を購入する時期に特段の決まりはありません。昔は生きているうちに自身の墓を買うのは「寿命が縮まって縁起が悪い」といって敬遠されていました。しかし、生前にお墓を建てるのは、「寿陵(じゅりょう)」といって「子孫繁栄」や「家庭円満」につながる縁起の良いことだそうです。死後購入と生前購入のそれぞれのメリットとデメリットをみてみましょう。
死後購入する場合
公営の霊園や墓地は費用が安いため大変人気なので、霊園によっては利用条件に「手元に遺骨を持っている方」という項目があります。費用面を抑えたい場合は、死後応募できる霊園の区画に墓地を建てることが可能ですが、遺族はお葬式の準備などと並行してお墓の準備も行わなければなりません。墓石の設置等に時間もかかるため、おおよそ一周忌を目安に購入することが多いようです。また、故人が残しておいたお墓の準備費用は、相続税の対象になってしまいます。
生前に購入する場合
生前のお墓購入は、終活の一環として近年広がっています。生前にご自身の選んだお墓を購入することで、好きなデザインのお墓で眠ることができるという満足感を得られます。今後、万が一不慮の事故などで亡くなったとしても、すでにご自身のお墓を用意してあるので残された遺族も必要以上に混乱しません。また、お墓や仏具は非課税なので相続税の節税にもなります。ただし、定期的に清掃をして墓地の管理をすることや、納骨していなくても墓地を取得した時点から管理費が毎年発生することは覚えておきましょう。
墓石はローンで購入できる?
墓石は決して安い買い物ではありません。住宅や車のローンと同様に、墓石を購入するときにもローンを組むことができます。購入予定の石材店が墓石ローンを扱っている場合は、そちらを利用して購入が可能です。その他、民間の金融機関で借りられるメモリアルローンやフリーローンもありますので、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
石材店の墓石ローン
石材店によっては、信販会社と提携した墓石ローンを扱っているところがあります。墓石の購入時に契約できるため、ローン手続きの手間と時間は格段に短縮できます。金利の目安も一般の金融機関に比べ安いですが、借入額の上限や返済回数は石材店によって異なりますので事前に確認しましょう。ローンに含まれるのは墓石代のみの場合がありますので、永代使用料が高額な墓地に建てる場合は、ローンとは別に現金を用意しなければなりません。
銀行のメモリアルローン
金融機関でローンを組む場合は、目的別ローンのひとつであるメモリアルローンを利用できます。ローンの目的を「お墓にかかわる費用」に限定しているため、その他のローンに比べ、審査や手続きが簡素化しています。また、メモリアルローンには永代使用料や仏具を購入する料金も含まれるので、永代使用料が高額な墓地の場合でも安心です。
しかし、ほとんどの霊園や寺院では、施設側が提携している金融機関を指定されるので、ご自身が利用したことのない金融機関だと口座開設等が必要な場合があります。
フリーローン
金融機関やカード会社が行っているフリーローンも活用できます。用途を証明する書類が必要ないため、永代使用料や仏具購入など墓石以外の出費でも同時対応が可能です。WEBサイト上でローンの契約手続きが完了する金融商品や、高齢者でも定期収入(年金給付など)があれば借入が可能なローンも増えてきています。高齢になってくると返済が心配という方も多いかもしれません。
墓石の購入に安心!クレディセゾンの「MONEY CARD(マネーカード)」がおすすめです。クレディセゾンが取り扱っているMONEY CARDの特長は大きく2点あります。
1点目は、月々の返済額が4,000円から用意されています。利用残高に応じて月々の返済額を少額から選択することも可能です。2点目は、利率が融資コースに応じて低く設定されている点です。融資コースが200万円の場合は利率が8.47%、300万円の場合は6.47%とぐっと低くなります。(2024年7月現在)クレディセゾンのMONEY CARDは、最大2か月分の利息が実質0円となるカードローンです。
カードローンと検討されている方は、ぜひチェックしてみてください。
おわりに
時代に沿ったさまざまな形に変化しつつある墓石ですが、墓石の値段がどのように決まるのかを参考にしながら、ご自身の負担にならない好みのお墓を探してみませんか。ご自身が入りたいお墓に入って眠れるということは、生きているあいだの心の安寧にもつながるでしょう。
しかし、お墓を購入しても管理が大変では…という不安もあるかもしれません。特に都会で働いており、地方の実家にあるお墓になかなか行くことができない方や、思い出の地で眠りたいという理由で遠方にお墓を購入した方は、頻繁にお墓まで出向くことができないでしょう。そんな時はお墓参りや清掃を代行してくれるサービスを利用するのもひとつの手です。全国各地のお墓を対象に代行清掃してくれ、お墓を大切に守ってもらえます。